楽しみにしていた開会式(→『オリンピック開会式のテーマは”田園”』)は開始時間が遅かったので寝落ちしてしまい録画で観ました(開会式フルプログラムはこちらから、ハイライトはこちらから)。
女王をジェームズ・ボンドと一緒にヘリからダイブさせたり(→☆)、かの正当派ロンドン交響楽団をMr.Beanのネタのバック演奏に使ったり(→☆)、極めつけは100時間のダンス・トレーニングをした本物のNHS(National Health Service、イギリスは医療・保険は国営で無料)ナース(看護婦)が踊る、というイギリス通にしか全く意味不明なネタを延々と披露したり・・・
In Beijing in 2008, for example, the Chinese conveniently highlighted long-standing institutions such as the Great Wall and Confucius, but managed to leave out most of the Mao years, including national incidents such as the great famine and Cultural Revolution. London’s version, though, was not by Britain Inc but Danny Boyle, a talented choreographer who chose his own line. (The Economist : The wisdom of crowds)
2008年北京オリンピックでは、中国は万里の長城や儒教には都合よくハイライトを当てたものの、大飢饉や文化革命といった毛沢東時代には蓋をした。 2012年ロンドンオリンピックの開会式ははイギリス株式会社による国威顕示ではなくダニー・ボイルという才能溢れる振り付け師が自らの言葉でイギリスについてのストーリーを語ったのである。
『カリフォルニアを見よ』の続き。 カリフォルニアですでに起こっていていずれ日本にもやってくるかもしれないメガトレンドについてです。
もう1年以上前に偶然見つけて観た”Song of a Sperm Donor”という題の短いドキュメンタリーフィルムが忘れられません。 12分弱の短いフィルム(英語)なのでぜひ観てみてください。
前も『The Future of Work』で書いたけど、世界を変えるような大きな時流(メタ・トレンド)ってまずアメリカのカリフォルニアで発生して、それがすごいスピードで打たれて叩かれてテストされて、こなれたり改善したりローカライズされて、世界の中でも時流が回ってくるのが早い場所から順にぐるーっと回ってきて、気がついたらいつの間にやら世界の様相が変わってる、ってそんなイメージ。
まあ確かに北京があんなに派手にやった後で、派手さを競ってもしょうがないけど、スタジアムの中に本物の牛や馬が登場するそう。
The Economistいわく、
Opening ceremonies are a country’s opportunity to sell itself to the world. Britain appears to be selling irony.
開会式は開催国が世界に向けて自分を売るチャンスである。 イギリスはどうやら「皮肉」を売ろうとしてるらしい。
(The Economist: The Olympic opening ceremony)
息子が産まれてから自分自身一番驚いたのは、溢れて溢れて止まらない愛だった。
Unconditional love(無償の愛)というものが自分の中にとめどなく溢れてくるのは初めての経験だった(『Before I was a Mum』)。 息子が、親である私たちだけではなく祖父母・友人・保育士さん・街で出会う人々・・・さまざまな人からの愛情を栄養にしながらすくすく育つのを日々見守ることができるのは言葉に現せないほどの喜びになった。
世界中のすべての子どもがこんなに愛されて育ったらさぞかし世界は違った場所になるだろうと思った。 もし愛が石油や木材みたいに形があってシェアできるのであれば、溢れ出る親の愛たちを少しずつ集めれば、事情があって親の愛情を受けることなく育つ子どもたちに分けてあげられるのに、と思った。
嫌なニュースも多い世の中で、一番辛いニュースは児童虐待のニュースになった(過去の関連エントリー:『イギリスの児童虐待対策』)。 生まれてくること・生まれてくる家庭を選べない子どもたちの中に、人生の冒頭から精神的・身体的苦痛を受ける子どもたちがいることを知ることは心臓を素手でぎゅっと握りつぶされるような感情を伴うものとなった。
私と同じように、自分の子どもを愛して止まない親たちに、そしてすべての子どもは生まれ落ちた環境がどうであれ愛情を浴びながら育つ権利があると信じている人に、読んで欲しい本があります。