Category Archives: 人脈・ネットワーキング

会ってすぐ鬼ごっこをする、という交流の仕方

年末年始と日本で古い友人とキャッチアップしました。 みんな子どもが幼稚園から小学校高学年くらいの年になったので、子ども同士がわちゃわちゃと遊ぶ様子を、二十年来の友人と笑いながら眺めるというのが何よりも楽しかったです。

大学の同級生たちと京都でお昼に集まった時、貸し切りレストランで小学生男子4人をひとつのテーブルに集めてみました。 ところが、小学生男子って初対面だと(一年半前にも会っているので初対面ではないけど本人たちの感覚だと初対面に近い)、同じテーブルに座っても、
「はじめまして。 僕は○○に住んでいる□年生の△△ XXです。」
とひと通り自己紹介して、
「君の好きな電車は何?」
と当たり障りのない世間話を始めたりはしないんですね・・・
全員、持参した漫画や本を読みふけって沈黙。 同じテーブルの相手を意識はしているんだろうけど、交流は皆無。 もう少し大人っぽく振る舞おうよーーー

ランチを終えて外に出て、サッカーや鬼ごっこを始める。 するとようやく会話を始め(「ジャンケンポン!」とかなので会話に入らないか・・・)、笑顔が出る。 ケイドロやダルマさんが転んだ、など弟や妹もできる遊びを1時間して帰る頃にはすっかり仲良くなっていました。 でもたぶんお互いの名前はよく把握していない、大事なのは名前や肩書きじゃなくて、「こいつは遊べるやつかどうか」のみ。
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「絶え間ない幸せの泉」と「自分の周り」

橘玲さんが『言ってはいけない 残酷すぎる真実』で取り上げていた本『子育ての大誤解〔新版〕上』『子育ての大誤解〔新版〕下』が気になったので原著『The Nurture Assumption: Why Children Turn Out the Way They Do』を読みました。 初めに書いておきますが、邦題の副題「重要なのは親じゃない」はミスリーディングです。 原著の副題「Why Children Turn Out the Way They Do」(どうして子どもはこういう人間になるのか)の方が良いニュアンスです。
1998年という、もう20年も前に書かれた原著の原題は、人間がどういう人間になるのかを決定すると考えられる2つの論派のうちのひとつ、Nature Assumption(遺伝がほぼ全てを決定するという考え方)に対するNurture Assumption(環境がほぼ全てを決定するという考え方)です。 ところが、当時のNurture Assumption派は「環境=親の育て方」の一辺倒だったのですが、これに対し、環境は親だけが与えるものではない、むしろ子どもが育つ同姓・同年代グループの影響が多大、というのがおおざっぱな骨子。 長いですが、興味深い箇所がたくさんありました。

その中で’Relationship’と’Groupness’という言葉が盛んに出てきました。 人間関係を考える上で非常にわかりやすいフレームワークなので今日は’Relationship’と’Groupness’の話です。 邦訳でどう訳されているのかわからないのですが、「関係性」と「集団性」と訳しておきます。
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記憶に残るのはどんな感情を抱いたか

People will forget what you said,
people will forget what you did,
but people will never forget how you made them feel.
– Maya Angelou
みんなはあなたが言ったことを忘れてしまう。
あなたがしたことを忘れてしまう。
だけどあなたに対して抱いた感情を忘れることはないでしょう(マヤ・アンジェロウ)。

この言葉を聞いたとき、だから私は空間をデザインする職を選んだんだ、と深くうなづきました。
日本にいた頃、といってももう8年以上も前ですが、『キャリアの下り方 – 1』に書いたような生活を送っていました。

30歳になる前に年収は大台に乗り、毎月海外出張して泊まるのは5つ星ホテル、出張先の移動はタクシー、食事はレストラン。 お給料が増えても出張中はほとんど経費が出るので使う暇がなく、出ていくのはほとんどいない東京のアパートの家賃くらい。 空港とホテルと客先のトライアングル移動する生活を複数都市で続けると時差ボケと運動不足でいつも疲れているので、移動中のタクシーの中から行きつけのマッサージの予約ばかりしていた気がします。 ちょっと時間ができてもホテルのラウンジでメールチェック。

ひたすら移動ばかりの生活でしたが、ここで多大な時間を過ごした場所が、無難で人間味がなく創造性が全くなかったこと、無機質な空間がいかに私の感情にネガティブに影響するか、ということに気づいたことが、ひとつのきっかけとなっています。
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10年目の同窓会

週末、夫と2人で私たちが卒業したINSEADというフランスのビジネススクールの10年目の同窓会に行ってきました、パリ郊外の街Fontainebleauまで。 ブログには5年前に『5年目の同窓会』というエントリーを書いていますが、これからさらに5年経つんですねー。

私たちは同窓会の直前に(改築し終えたはずの)家に引っ越したばかりで、前1週間ほど狂ったように忙しく「とりあえずパスポートだけ持てば何とかなるだろう」と、留守中に子どもの面倒を見てくれる夫の両親に息子たちを押し付けてユーロスターに飛び乗りました。

そして同窓会の3日間を終え、またユーロスターに飛び乗って帰ってきて、改めて思うことが2つあります。

ひとつめは人生を豊かに過ごすために、自分の友人ネットワークにInvest(投資)しようということ。 この「投資」とはお金もそうですが、時間も含みます。
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11時間マラソンオフ会

off kai at pub週末はこちらでお知らせしていたオフ会をやりました。
ロンドン郊外のパブでワイン片手にランチ食べながら開始、総勢16名。 私のオフ会はいつもそうなのですが、みなさん身軽にいろいろなところからやってこられます。 今回は東京から2名、うち1名はウィーンから日帰りロンドン。 海外→海外の横移動も多く、ロンドンの前はノルウェーだったりシンガポールだったり。 シンガポールといえば在住経験ある人が私含めて4名。 アジアの中心都市=シンガポール、ヨーロッパの中心都市=ロンドンなのでしょう。

学生と社会人が半々、共通の話題は「これからどこに住むか」でした。 ほんと、住むところは悩みますよねー

お昼に始まったこの会、パブの後は場所を替えて・・・
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Slow Dance

次男が7ヵ月になり、ナーサリー(保育園)に通い始めました。 通い始めてすぐにお約束通りバイ菌をもらい1週間も高熱と嘔吐が続いて私も次男もふらふらでしたが、今週からナーサリーに復帰。 家族の新しい日常が始まりました。

魔の2歳(Terrible Twos)満開のまま突っ走ってきた長男はもうすぐ3歳(→『一生忘れたくない瞬間リスト』)。 まるで憑き物でも落ちたかのように癇癪が減りました。 いやー、あれは何だったんだろう?(苦笑)

長男が産まれる前に『人生をスローダウンする – 1』『 – 2』なんてエントリーを書いておきながら、ついつい予定をいっぱい入れ過ぎてスローダウンするのが苦手な私。 小さい頃、母親にはいつも急かされてた記憶がありますが、ふと振り返ってみると長男に1分に5回くらい「早くして」と言っている自分に気づきます。

そんな訳で今日は”Slow Dance”という詩をご紹介(出典はこちら、訳はこちらから)。
難しいよねー、スローダウンするの、わかってます。 でもやらなきゃいけないの。
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結局、人なんだ。

嬉しいことがありました。

昔からこのブログをご存知の方は知ってると思いますが、このブログを始めた当初からシンガポールにいた頃は、よくブログのオフ会を開催していました。

シンガポールでは4回(→1234)東京で1回、ロンドンでも1回
以前、『「世界級ライフスタイルのススメ」ではありません』にも書いたように、私はこのブログに似たような志向を持つ人を見つけるファインダーの役割を期待していて、オフ会はそんな人たちとのリアルでの出会いの場です。 いつも私より参加者の話が面白く、私は時間と場所決めるだけ、その後みんなの間で勝手に(←失礼!)盛り上がり、次回以降の約束もされていきます。
東京の会は(私は1次会だけでしたが)3次会までありその後気が合う人たちが定期的に会う会になりました。 シンガポールでも私がロンドンに引っ越した後も第5回、6回(?)と開催されています。
こういうのって主催者としてはとってもとっても嬉しいのです。

そして今回は東京オフ会に参加したある2人が3年半の時を経て再び思わぬ再会をした、という報告が届きました →『おいしく、楽しく、美しく!:ふしぎな再会でした
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ブログ再開のきっかけ

Quipperという今大注目のベンチャーをご存知でしょうか?

2010年にロンドンで創業、モバイル上で学習コンテンツを提供するプラットフォームアプリの企業で、創業当初から狙う市場は世界、今年5月に日米英の投資家から£2.3MのシリーズA資金調達を行っています。

TechCrunch : DeNA共同創業者が立ち上げたQuipperは世界市場に向けたモバイルのeラーニング企業

ロンドンで創業、プロダクトは英語、メンバーも幹部は日本人が多いがイギリス人・メキシコ人・スリランカ人・ベネズエラ人など実に多国籍、インドにもチームがいて日・米・英から投資資金を集める・・・ 私が3年前に書いた『日本のベンチャーよ、世界を目指そう』

ベンチャーは失うものがないから初めから市場の規模が違う世界を目指せばいいのに

を地で行ってる会社です。

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8年の変化を思う

もうだいぶ日が経ってしまったけど、年末年始は今年1月からINSEAD MBA留学しているtomokoleaさんとダンナさんが我が家に泊まりに来ていました。
彼女との出会いは元々このブログ。 2008年6月に始めたブログ、当初は読者数も多くなかったのに矢のような速さで見つけて「このようなブログを書いていただき、ありがとうございます」とメールをしてくれたのが最初。 当時、彼女は福岡にいて、ダンナさんと一緒に東京で転職活動をしつつ、3 – 5年後にMBA留学も目指している、ということでした。
翌年には東京でたまたま会い(→この集まり)、シンガポールで会い(私の夫はブログが読めないので「(日本からわざわざ来るなんて)キミのブログには何が書いてあるんだ?」とビックリしていた)、その後もしばしば留学準備の経過報告をしてくれたりしながら見事に有言実行でINSEAD合格。 今年の正月には泊まりに来たし、春になったら私たちも遊びに行くことになったし・・・と、いつの間にか友だちになっていたのでした。
私が8年前に留学した頃の準備の方法とはずいぶん変わったなー、というのがひとつめの感慨。
Facebookもmixiもなかったその頃は海外の学校の卒業生・現役生をピンポイントで見つけ質問するなんてできませんでした。 そんな人が身近にいない場合、会う方法は留学説明会などのイベントかキャンパスビジットしかありませんでした(フランスへ旅立つ前々日に現役生が留学生活を綴った英語ブログを発見し、「私もやろう!」と2003年にブログを始めた話→『私のブログ歴』、キャンパスビジットで受けた親切がブログの動機にもなっている話→『インターネット時代の質問力』)。

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年初にもらった素敵な話2つ

日本の年賀状(新年の挨拶)の習慣って(紙で出すかどうかは別にして)いいなー、と最近思うようになりました。
私は海外生活の方が長くなって以来、紙の年賀状を出さなくなった(& こなくなった)ので主にメールですが、すっかりご無沙汰している人から年1回近況を聞くことができるのはとても嬉しいです。
今年頂いた新年の賀状(賀メール?)の中から素敵な話を2つ。
お1人目は転職エージェントAXIOM社長の渡辺さん。 渡辺さんにお会いしたのは、私が日本で転職活動をしていた頃なのでもう何年前のことなのか記憶がないのですが、物腰の柔らか〜い紳士です。
渡辺さんが送ってくださったメールの中で知ったダライ・ラマのメッセージがシンプルですが心に響きました(下記のコラムで読めます)。
転職市場の明日を読め – キャリアと幸せ:現実を直視し、受け入れ、学ぶこと、努力することの重要性について

『思いやりと個人 “COMPASSION AND THE INDIVIDUAL”』

  • 人生の目的とは?
  • いかに幸せに到達するか?
  • 愛の必要性
  • 思いやりを深める
  • いかに出発するか?
  • 友人と敵
  • 思いやりと世界

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