安倍マリオが拓いた新境地

もうたくさん記事も出ていますが、素晴らしかったですね、リオ五輪の閉会式でのTOKYO2020プロモーション。
安倍マリオにすっかり持っていかれた感はありますが、映像・音楽・ダンス・グラフィックスの融合で「未来都市 TOKYO」感が溢れ出ていて素晴らしかったです、Teaser(予告編)としては最高レベル、海外メディアでも総じて「2020年東京オリンピックに期待が持てる」とポジティブな評価だったようです。
ドラえもん・キティちゃんを初め、うちの2歳でも知ってる世界的知名度のキャラクターのオンパレードで「そうそう、これが見たかったんだよ」と、もげるくらい首を振ってしまいました。 あの後、「ポケモンがいない」、「ゴジラは?」などネット上が大いに賑わいましたが、本番に何が出てくるか興味を掻き立てるのがTeaserですからね、大成功だったと思います。

さて、話題をさらった安倍マリオですが、真面目を国是とする一国の現役首相にこの役をやらせるシナリオを書いたプロデューサー陣、稟議(?)を通した事務方、振り付けの指示に首を縦に振った安倍首相も皆素晴らしいと思います。 BBCの中継ではアナウンサーが一瞬絶句した後、「派手なパフォーマンスで知られている訳ではない首相がマリオになって登場しました」というようなコメントをしていました(←記憶あやふやですが)。 

国のトップが自らを笑いのネタにするというのは高度なテクですが、コミュニケーション効果はバツグンです。 人間味を感じさせるし、話題性があってPR効果は大。

今年に入ってからアメリカのオバマ大統領もイギリスのキャメロン首相もやっているので紹介します。
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田舎にヨーロッパ旅行客を呼び込もう

一時帰国した関西では連日36℃の猛暑にもかかわらず、大阪も奈良も京都も外国人観光客で溢れていました。 東大寺や大阪城など9割くらい外国人(中華系)だったのではないでしょうか? 私はインバウンドツーリズムが本格的に飛躍する前にシンガポールに移ったので「おお、これが噂の”爆買い”ツーリストかー」と興味深く眺めていました。

そして、前回書いた祖谷にも大勢の個人旅行の外国人ツーリストがいました。 ワンマン一両列車の土讃線にも乗客は私たち以外にひと組欧米人カップルがいたし、宿泊したゲストハウス モモンガビレッジでは私たち以外は外国人ゲストという日が多かったです。 以前からこのブログで「日本の田舎のコンテンツの魅力は世界的にもすごい」と熱く語っていた私ですが(*1)、「ついに四国の山奥にも来るようになったかー」と感慨を覚えました。 もちろんこのブログとは何の関係もないと思いますが。
*1・・・参照:『日本の田舎の魅力を世界に – 1』『- 2』『住むように旅する京都』

ところで、私たちは訪日観光の市場セグメント的には「海外で子どもを育てる在外日本人」という非常にニッチなセグメントですが、同時に「ヨーロッパに住む家族旅行客」でもあります。 東洋経済に『新・観光立国論』著者のデービット・アトキンソン氏が『なぜ欧州の観光客は日本よりタイを選ぶのか』という記事を寄稿しており、以下のように書いていました。
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ザ・日本の夏休み

夏休みはいかがお過ごしでしょうか?

我が家は3週間、日本に一時帰国していました。
夏以外は長期休暇が取りにくいのと、下の2人が続けて夏に産まれたため、子連れで帰るのは何と5年ぶりでした。 下の2人は初日本です。

テーマは『ザ・日本の夏休み』。
家では私は日本語で、夫が英語で子どもたちに話しかけているのですが、長男が日本式には小学校1年生なので今年から土曜の日本語教室に通い始め、家で日本語プリント教材もやらせ始めました(今はまだひらがな・カタカナだけですが)。
ところがロンドン生まれのロンドン育ちに、下記のようなプリント教材渡してひらがなの練習させても、やらされる本人としては辛いものがあります・・・

お祭り・ちょうちん・太鼓・うちわ・花火・はっぴ
浴衣・下駄・帯・巾着
金魚すくい・わたあめ・りんごあめ・たこやき・屋台
蚊取り線香・風鈴・すいか・かき氷
夏休み・川遊び・魚釣り・水切り
かぶとむし・くわがた・せみ・とんぼ・虫獲り網
土用の丑の日・うなぎ・栄養・夏バテ
(いずれも「ちびむすドリル ひらがな練習プリント」より、大人が読みやすいように漢字にしています)

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昨夜トルコで起きたこと

昨日の晩、子どもたちを寝かしつけた後、前日に起きたニース・テロのニュースをBBCサイトで読んでいた。 近頃、世界中で不穏な事件が続いていて心がいつもざわざわしている。 多くの子どもが犠牲になったという痛ましいニュースを読んでいた最中に飛び込んできたのが「イスタンブールのボスフォラス海峡を渡る橋が2つとも軍部によって通行止めになっている。 首都アンカラで通常の指揮命令系統に従っていない軍部が異常な低空飛行を行っている」というBBC速報。

私はビジネススクール(MBA)時代に特に親しくなった友人の中にトルコ人が多い。 みなトルコ外での国際経験豊かだがトルコに戻った友人もいる。 MBA卒業旅行にトルコに行き、お互いの結婚式にも出席し、彼らがロンドンに来るたびに会って、去年は夏はボドルム、冬はイスタンブールに遊びに行き家族ぐるみで付き合っている。
ところが夏のボドルム旅行から帰ってきた直後、ボドルム海岸に溺死したシリア難民の3歳の男の子が打ち上げられ世界に衝撃を与えた。 そして冬のイスタンブール旅行から帰ってきた直後にイスタンブールの観光名所で自爆テロ、その後も2回の自爆テロが起きており、首都アンカラでも自爆テロが起きている。 その度に、「なぜこんなことが・・・」と悲しむ友人たちに「無事でよかった」という言葉しかかけられなかった。
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Brexitが示すのは民主主義の限界か?

前回のエントリーには沢山のアクセスがあり、コメントくださった方、ありがとうございました。 先週のイギリス時間24日(金)の朝に国民投票の結果が出て、その後の混乱の中、ささっと読める記事を拾って25日(土)の朝に書いたものなので、当日のロンドンに住む残留派が受けた衝撃がよく現れている、と考えて頂いてけっこうです。

いろいろ補足はあるのですが、他に書きたいこともあるので一点、前回のエントリーのガーディアンのグラフからanti intellectualism(反知性主義)のくだり。 EU離脱の結果が出た直後にFT(Financial Times)サイトに寄せられた読者からのコメントが「簡潔に完璧に言い表している」と絶賛されて拡散されていました。
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Brexitというパンドラの箱

昨日の朝、「なーんだ、結局杞憂だったんじゃん」って夫と笑い合ってからいつもの騒がしくも平和な日常に戻るつもりで起きた。 ところが、Twitterフィードがおかしい、FBフィードもおかしい。

最初は何が起こっているのかわからない、現実が理解できない、呆然とひたすらニュースを読みあさる、そして24時間以上経った今はショック、そして怒り、悲しみ、まだ信じられない、そしてまた怒り・・・
これは、ほぼ全額ポンド建ての我が家の家計資産が一夜にして毀損されたとか、不況になったら自分の仕事はどうなる?、とかそういう個人的な経済上の問題ではない。 私たちの子どもたち世代の将来に、何十年にも渡って根深く悪影響を与える取り返しのつかないことをしてくれた、という怒り・悲しみである。

最初に前提を確認しておくと、私はビザ上は夫(オーストラリア人)の”UK Ancestry Visa”という「祖父母の誰かがイギリス人でコモンウェルス市民なら来ていいですよ」というビザの配偶者という形でイギリスにいるので(*1)、イギリスがEUの一員かどうかは直接的には私のビザステイタスには関係がない。 イギリスが自国内のEU住民を全員国外追放したとしても(そういうことは人道上起こりえないが)、私のビザには関係がない。 そういうテクニカルな問題とは別に、私たちがロンドンにやってきた理由(*2)は他のaspirationalなEU出身の若者とほとんど変わらない。
*1・・・参照:『大英帝国の末裔ビザ』
*2・・・私はいつも「イギリス」と「ロンドン」を使い分けている、東京が日本の全てではないのと同じ。 私たちがロンドンに来た理由はこちら
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私のいたソニー

Facebook上で元ソニーの友人たちが続々とシェアし、それぞれの回顧録を語っているので、私も書いてみようかと思います。
これのことです(↓)、日経ビジネスオンラインの特集『オレの愛したソニー』。 特に丸山さんの記事が「ぶっちゃけすぎ」と人気で面白いので貼っておきます(それにしても現存する会社に対し過去形で「愛した」ってひどくないですか? この題名・・・)。
日経ビジネスオンライン:
(上)「ソニー社長を引き受けた平井さんは軽率だな」
(中)「ソニーの使命は大賀時代で終わっていた」
(下)「ソニーの本質は高級なおもちゃ会社」

私がいたのは2001年から2003年の2年間。 丸山さん言うところの

ソニーが大企業になって名前が売れてから入ってきている優等生
会社の看板が残って、確かに会社がそのまま生き続いていくように見えているけど、同じ事業のままでいつまでもやっていけないよ。 そういうことを理解しない若いやつが多いから、新卒の時にピークを迎えている会社に入りたがるんだ。

がそのまま当たっている時代ですが、20代半ばのその頃、会社の寿命とか時代の大きなトレンドとか見えていませんでした。 ただ、このわずかの期間のソニーでの経験は次のMBAにつながっているし、MBAは今の私につながっています。
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子供の創造性を育む仕掛け

ロンドンも格段に日が長くなり、ようやく待ちこがれた春がやってきました。
以前、『「イギリス天気が悪い」をデータで見る』で書きましたが、ロンドンにはざっくり言って「からっと気持ちよくて日が長い季節」と「暗くて雨ばかり降る季節」の2種類の天気しかありません。
「めちゃくちゃ気持ちいい、サイコー」か「めちゃくちゃ暗くて惨め」の2種類しかないので、1年の中で大幅にアクティビティーも性格も変わります。 我が家は前者の休日はひたすら外で遊び、後者の休日は博物館に行くことが多いです。
今年の博物館遊びの季節も終わりに差し掛かっているので、親として、クリエイターの端くれとして、学んだことをまとめておきます。

イギリス政府は知識経済の移行と共に90年代から創造性を高める政策を打ち出しており、クリエイティブ産業はイギリス経済を支える屋台骨に成長しています(→『クリエイティブ産業が支える英国経済』)。 一朝一夕で育まれるものではない「創造性」、幼少期に重要な学習現場となっているのが美術館・博物館を含む「体験の場」です。 美術館・博物館については以前『クリエイティブ教育のための博物館』『Tiger Mum on a Budget』というエントリーを書いたのでそちらもどうぞ。

これら子どもの体験の場で提供されるさまざまなプログラムには、以下の重要な共通点があります。

1. 直接体験、本物を使った体験であること
2. その分野の一線のプロ・専門家が行うこと
3. 無料(もしくは小額)で誰でも参加できること
4. 興味や好奇心を刺激することが目的であること

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「最近の親」が誇るべき1つの事実

最近また「スマホ子守りが発育をゆがめる」という「啓発」的なニュースを読みました(→『子どもが騒ぐと肩身が狭く…゛スマホ子守”3歳児の3割 「発育ゆがめる」懸念も 福岡のNPO調査』)。 子供のスマートフォン使用の是非については、こちらでもよくニュースになりますが、「最近の親はあやし方がわからない」的な論調ってイギリスではあまり見かけないですねー、なぜなんでしょう? 私には「最近の若者は○○」(○○には「草食系」とか「内向き」とか流行りの言葉をどうぞ)と同類の年寄りの僻にしか聞こえませんが・・・

だいたいこういう人たちは「昔は親が畑仕事で忙しかったので兄妹が子守りをし近所の人も気軽に預かってくれた。 スマホなんかなかったし、みんな赤ん坊のあやし方くらい知っていた」とか言うんですが、年端のいかない子どもや好意・善意だけで預かってくれる近所の人に安心して大事な命を預けられますかねー? 預ける子の年齢によると思いますが。

そこで私たち「最近の親」が「昔の親」と比べて誇るべきひとつの事実です。
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専業ママになる前に知っておきたかった9つのこと

去年の記事だけれど、読んでものすごく感じるところがあったのでシェアします。
“9 things I wish I’d known before I became a stay-at-home mom”(専業ママになる前に知っておきたかった9つのこと)
著者は米系銀行ロンドン支店でのバンカーのキャリアをあきらめ家庭に入った3人の男の子のママ。 2人の男の子を産んだ後もフルタイムでキャリアウーマンを続けていたが、3人目が産まれた時にもう続けるのは無理とキャリアをあきらめ専業ママに。 その決断を時が経ってから振り返ったもの。 努力次第で何にでもなれると男女平等に教育を受けて育ち、仕事を始めてからも男性と同様に仕事をこなし、同じ業界の人と結婚。 そんなに時間とお金をかけて受けた教育や築いたキャリアを簡単にあきらめるものではない、と教えられてきたけどあきらめた・・・ ぜひ全文(→こちら)を読んで欲しいですが、以下要約です(と言いつつ、ほとんど訳してしまいました)。

1) 私の自信は粉々になった
自己に対する自信とは子ども時代と青少年期を経て築かれるもので、大学を卒業する頃には自信は確固たるものになるのだと思っていた。 社会的な自信はついても、職業人(professional)としての自信は全く別物。 職業人としての自信は貪欲な獣みたいなもので、定期的な「職業上の成功」を餌として与えなければすぐに縮んでしまうものだと知った。
私の自信はあらゆる方向からダメージを受けた。 外の世界は進んでおり、自分は時代遅れになったと感じた。 誰も職業欄に「母」としか書けない人のことは相手にしないのではないかと思った。 数年経ってから職場復帰した時に私の周りは一気に若返っていて、仕事を辞めずに残っていた人たちは遥か上に昇進していた。
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