10年目の同窓会

週末、夫と2人で私たちが卒業したINSEADというフランスのビジネススクールの10年目の同窓会に行ってきました、パリ郊外の街Fontainebleauまで。 ブログには5年前に『5年目の同窓会』というエントリーを書いていますが、これからさらに5年経つんですねー。

私たちは同窓会の直前に(改築し終えたはずの)家に引っ越したばかりで、前1週間ほど狂ったように忙しく「とりあえずパスポートだけ持てば何とかなるだろう」と、留守中に子どもの面倒を見てくれる夫の両親に息子たちを押し付けてユーロスターに飛び乗りました。

そして同窓会の3日間を終え、またユーロスターに飛び乗って帰ってきて、改めて思うことが2つあります。

ひとつめは人生を豊かに過ごすために、自分の友人ネットワークにInvest(投資)しようということ。 この「投資」とはお金もそうですが、時間も含みます。

以前、『MBA留学に大学の学歴は関係あるのか?』というエントリーに以下のように書きました。

学校に自分の人生を合わせるのではなく、自分のなりたい姿に合わせて学校を選びましょう。 とは言ってもなりたい自分なんてわからないだろうし、『人生とはやりたいことを探し続けるプロセス』なので、キャンパス・ビジットをして在校生に会い、「こんな人たちと生涯付き合いたい!」と思える人が多い学校がいいと思います。 同級生とは長い付き合いになるし、周囲の人によって自分はつくられるので(→『自分に一番近い8人が「自分」』)。

卒業後10年経ってますますそう思います。 お盆や正月で地元に帰って、中学や高校の同級生と会ったときに、あまりにも彼と我の世界が離れてしまったことに愕然とすることがないでしょうか?
INSEADの同級生はまるで真逆でした。 話題の中心は仕事ではなく家族や今の生活のことでしたが、若く、ambitiousで(野心に溢れ)、overachiever(人並み以上を求める人)だった彼らは10年経って、性格も体つきも丸くなっても相変わらずポジティブでエネルギッシュでした。

自分がこの友人ネットワークの一員でいられることを深く幸せに思うし、どんなに忙しい日々の中でも遠い彼らの存在が自信と程よいプレッシャーになっています。 が、何もせずに生涯に渡るネットワークが築けるわけではありません。 ヨーロッパ人が多いフランスのビジネススクールを出た私は、卒業後、(自分の市場価値が最も高い)日本に帰って普通に就職しては友人たちと疎遠になってしまうことが明らかだったので卒業後数年は相当キャッチアップする努力をしました。 労働ビザの壁が高いヨーロッパ企業で現地就職することは諦め、日系企業でヨーロッパベースの職をゲット。 着いた地はヨーロッパというかモスクワだったけど、3連休があればすぐロンドンやパリに飛び、友人たちと会っていました。 遥かにフットワークが重くなった今でもロンドンに来るたびに「会おうよ」と声をかけてくれる友人たちが沢山いるのも、卒業後のあの数年の努力が実を結んでいるのだと思います。

学校の価値を卒業後数年の収入など金銭的価値だけで決めようとすると、すごいつまらない人生にしかならないと思います(→『統計を参考に個人のキャリアを決めてはいけない』)。 こういう計算するの好きな人多いけど。

そして、ふたつめはたまには日々の生活から一歩引き下がる時間が必要ということ。
私は4年前に長男が産まれて以来、長男と離れて1泊以上したのは次男を産んだときに病院で1泊したときのみです(出産でも翌日退院が普通なイギリス)。 次男が産まれてからは皆無。 双方の親が近くにいないため預ける人がいないことを言い訳にしてきましたが、今回はたまたま夫の両親がメルボルン(オーストラリア)からロンドンに遊びに来ている最中だったため、息子たち2人を預けてフランスに2泊しました。 私たちが夫婦で子どもを預けて旅行するのは初めてでしたが、西洋人では結構当たり前ですね、毎年夫婦で旅行するという人もいるくらい。

やってみた感想は「やみつきになりそう」(笑)。 
4歳と(もうすぐ)2歳の男の子2人というのは楽しいのですが、すさまじく慌ただしく、2人が起きてる間は常に両手は塞がってる、常に目は複数箇所を行ったりきたりしている、「危ない!」「止めなさい!」「待ちなさい!」のどれかを叫んでいる、ので神経が休まる瞬間がありません。 見張る対象がいない、朝5時台に起こされることがない、連続して8時間寝られる、1回も席を立たずに2時間ディナーを堪能できる、ことの幸せ・・・

と同時に、あまりにも慌ただしい日々の生活への感謝も溢れて止まりませんでした。 『MBAの10年後』というエントリーにもありますが、30代半ばという過去5年の同級生の生活は一部の人を除くと「ワークライフバランスを取ることへの絶え間ない苦心」だったようです。 それは非常にdemandingでステイタスが高い仕事に着く男性でも、企業内での仕事にバランスが見出せず企業社会を下りる女性でも同様(MBA女性の話は以前こちらに→『MBA女性の10年後』)。

INSEAD卒業後10年間、カーライル(著名プライベート・エクイティ)で働くイタリア人Mは、奥さんが1人目妊娠7ヵ月で重病が発覚。 妊娠中であるためほとんどの痛み止めが処方できず、数週間の入院中耐え難い苦しみに耐える奥さんに付添ったそう。
「24時間働けます」的な献身的な仕事ぶりでマッキンゼーでパートナーになった友人は2年前に長女を生後1カ月で亡くしており(→『今までにもらった一番悲しいメール』)、その後産まれた長男を抱いて同窓会にやってきました。 どちらも以前のような働き方はしていないそうです。
10年間の間に亡くなった同級生も2人います。 そのうち1人イスラエル人Oの家族が同窓会に出席し、皆で彼の思い出を語りました。

いかに毎日の何げない瞬間が大切であるか、その大切な瞬間を彩ってくれる人との時間に投資することが大切であるか、を教えてくれた同窓会でした。

2泊も息子たちと離れて、帰りのユーロスターが遅れたので最後はダッシュで家に帰った私たち。 息子たちはおじいちゃん・おばあちゃんにたっぷり甘えて楽しかったようで「ママたちと離れて淋しかった?」と何度聞いても「楽しかった」という答えでした・・・ ふーーーん、そうなんだー


One response to “10年目の同窓会

  • tygertyger

    おじいちゃんとおばあちゃんに預けて出ることができたとは、ありがたいことでしたね。:)

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