クリスマスのイルミネーションつれづれ

今さらですがクリスマスの話。
シンガポールからロンドンに来るにあたって、楽しみにしていたことのひとつがクリスマス。 クリスマスのオーチャード・ロード(シンガポール一の繁華街)は、かなり首をかしげるセンスのデコレーションな上に商業的な香りしかしないので、本場ヨーロッパのクリスマスを楽しみにしていたのでした。
christmas_regent_st.jpgそんな私の一方的な期待は・・・むなしく裏切られました。 去年のリージェント・ストリートを華々しく飾ったイルミネーション(左の写真)は(光って見えないけど)、映画『ナルニア国物語』の宣伝・・・
誰がイルミネーションを決めているのかは知りませんが、ハリウッド映画の宣伝はないんじゃあ・・・
ロンドンの”クリスマス3大がっかり”のひとつでした(あと2つは、サウスバンクのクリスマス・マーケットと今週ロンドンの街中に捨てられているクリスマス・ツリーの粗大ゴミ)。
クリスマスの翌日Boxing Dayから始まる冬の大セールも含め、商業主義に走りすぎで興覚め。


christmas_positano.jpg一方、クリスマス当日を過ごしたイタリアのアマルフィ海岸Positanoという街のイルミネーションはシンプルな配色ながらセンスよく街全体に統一感がありました。 お店も24日のクリスマスイブ午後から続々と閉まり、25日は街全体が静まりかえっていました。
泊まったヴィラのオーナーやハネムーンの時に泊まった宿のオーナーに「クリスマス何してたの〜?」と聞くと、「家族で集まって、イブの晩から食べ始めて、夜はミサに行って、クリスマス当日もひたすらずっと食べて食べてしゃべってた」とのこと。
ロンドンのように(Boxing Dayから始まるセール目当ての)観光客で溢れかえるということもなく、ひっそりとしていてほっとしました。
さすがに人口800万人のロンドンと人口4,000人のPositanoを比べるな、という気もするので、ローマやミラノのクリスマスの様子が知りたいところ。
クリスマスに宗教色がなくなり商業色が強くなったことの背景に、「クリスマスはキリスト教の行事なので、他の宗教の信者に配慮してpolitically correctになったから」という説もあります。 アメリカから来た流れなんだろうけど、多文化への配慮って「”different”な(信仰を持つ)人たちに失礼だから独自性を消して無難にニュートラルにしましょう」ではなく、「”different”な人たち、それぞれの文化・宗教の表現・発露を尊重しましょう」だと思うんだけどなー
positano.jpgところで、夏のイメージが強いアマルフィ海岸、冬はイマイチかなー、と思っていたのですが、すごーーくよかったです。
狭い海岸沿いのカーブ道を対向車線から来る観光バスや蜂みたいに通り抜けていくスクーターもいなくて快適にドライブできたし、観光シーズンのかきいれ時じゃないので人はリラックスしてて親切だし、空気が澄んでて遠くまで見渡せて海も透明で・・・
ゆっくりしたいのであればオフシーズンがお勧め。


5 responses to “クリスマスのイルミネーションつれづれ

  • NS

    アマルフィ、良いですね。映画で見てから私も行ってみたい場所のひとつです。 
    プラハのクリスマスは、私に何の記憶もないところを見ると、特筆すべき点なしなのでしょう。 

  • ドイツ特派員

    la dolce vitaさん、
    以前欧州に住んでいた時は、クリスマスはいつ家族も旅行していて、シチリアやマドリードで過ごしたこともあります。パレルモはイタリアでも有数の大都市ですが、そんなに飾り立てていなかったなあ。マドリードもけばけばしいという感じは無かったと思います。この辺はプロテスタント(イギリスは違うが)とカトリックでの祝い方の違いもあるでしょう。まあもう10年以上前なので、今は変わっているかもしれませんが。仰るように、もし買い物を目的としていないのであれば、静かな雰囲気を味わうには良い時期ですね。マドリードに行ったときは、ドイツからの飛行機にうちの家族以外誰もいないという貸切状態でした。
    以前ドイツの人に、「クリスマスっていうのは実は理由は後付けで、実際は長く暗い冬を華やかにするために行ない始めたお祭りだ」というのを聞いたことがあって、Wikipediaを見たんですが確かにはっきりしない。もしそうだとすると、商業主義というのはぐるっと回って元に戻ったという意地悪な見方も出来るわけですね。ちなみにドイツでは、12月頭から街にクリスマス市場が立ってきて、ホットワインやらを売るようになって浮かれてきます。子供は灯篭をもって練り歩き(ニコラウスの日が12月初旬)、家を回ってお菓子を貰うということをやります。けばけばしい電飾よりもその灯篭の方が綺麗ですねえ。

  • la dolce vita

    >NSさん
    >アマルフィ、良いですね。映画で見てから私も行ってみたい場所のひとつです。
    夏のハイシーズンの混雑はすごいので、春もいいですよー
    >ドイツ特派員さん
    >ドイツでは、12月頭から街にクリスマス市場が立ってきて、ホットワインやらを売るようになって浮かれてきます。
    ドイツのクリスマス・マーケットが私がイメージする「ヨーロッパのクリスマス」です。 あれをイメージしていたため、ロンドンのクリスマス・マーケット(イギリスの伝統にはない、ドイツのマネした)は興覚めでした。 今年こそはドイツのクリスマス・マーケットに行ってきます!

  • 大手町

    4,5年前、ミラノに滞在中にクリスマスにぶち当たり散々な目に会いました。
    街にひとけは減り、夕方以降は地下鉄も止まり、身動きがとれない状態に。
    ドゥオモ近所にあった泊まった客室100ちょいのホテルは、その年から稼働開始ということもあってか、稼働客室は5部屋だったと聞きました。
    昔の日本のお正月と一緒で、かの地では家族で祝うものがクリスマスですね。

  • la dolce vita

    >大手町さん
    >街にひとけは減り、夕方以降は地下鉄も止まり、身動きがとれない状態に。
    食べ物にはありつけましたか? 下手すると(小さな町だと)食べ物にもありつけないので要注意ですね。

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