Category Archives: 4. 教養・知識

妊婦CEO誕生!

いやはや、たまげた、このニュース。
長く混迷している米Yahooの新トップにGoogle幹部のMarissa Mayerが就任。
NY Times : A Yahoo Search Calls Up a Chief From Google
TechCrunch : Longtime Google Exec Marissa Mayer Is Yahoo’s New CEO

Yahooはおそらく最もターンアラウンドが難しい大企業のひとつではないかと思うのですが、そのトップに37歳女性が就任、しかも妊娠中!(10月出産予定)
さすがのアメリカでもFortune 500企業のトップが在任中に妊娠・出産というのは初めてだそう。 まあ、妊娠できる年齢の女性が大企業トップに就くこと自体が超レアなケースなので当たり前と言えば当たり前ですが。

妊娠を理由に躊躇しなかった彼女もすごいし、それをモノともせずオファーを出したYahooのボードもすごい。

妊娠・出産を控えた女性がキャリアのブレーキを踏んでしまうことに対し、Facebook COOのSheryl Sandbergが「実際にその時(休まなければいけないとき)が来るまでアクセルを踏み続けて」と啓蒙し続けているので、今日はこの話題を機にそれを紹介。

ちなみに、

男性は成功すると人に好かれるのに対し(出世と好感度は比例)、女性は成功すると人に嫌われる(出世と好感度は逆比例)

というショッキングなデータがあるのですが、彼女は大企業トップなのにLikable(好かれやすい)な稀に見る女性。 たしかに、ヒラリー(クリントン)・メグ(ウィットマン)・カーリー(フィオリーナ)、etc. パワーウーマンは怖い人多いものね・・・(メグ・ウィットマンはINSEADにスピーカーとして来たときに実物の話を聞いたことあるけど、怖くなかったのでマスコミがつくりあげるイメージはかなり影響してると思われる)
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ロンドン栄光の時代?

もうすぐオリンピックですねー
あまり関係ないと思っていたのですが、何とうちの前の道路をオリンピックのサイクリングチームが通るそう。 うちは1階なので見えないけど、2階以上だったら家にいながらにしてサイクリングが見れたのか・・・

先々週のThe Economistもオリンピックに合わせてロンドン特集でした。
The Economist : London’s precarious brilliance
JB Press : 国際都市ロンドン:安泰ではない栄光

私はロンドンが今のような国際都市としての地位を確立する前、学生の頃からそのエッジーな雰囲気が好きだったし(→『Back to London-on-Thames』)、その成熟したところに魅力を感じて引っ越してきたのですが(→『ロンドンに引っ越します。』『成熟国からの視点』)、グローバル都市と言われればその通りで、各種グローバル都市ランキングのトップをNYと競い合っています。
Global Power City Index 2011 (by The Mori Memorial Foundation)
 1. New York, 2. London, 3. Paris, 4. Tokyo, 5. Singapore
2012 Global Cities Index and Emerging Cities Outlook (by AT Kearney)
 1. New York, 2. London, 3. Paris, 4. Tokyo, 5. Singapore
The Knight Frank Global Cities Index 2011
 1. New York, 3. London, 3. Paris, 4. Tokyo, 5. Brussels
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世界で最も富んだ国、日本

久しぶりにThe Economist誌から。 この記事、面白かったなー
The Economist : The real wealth of nations
JB Press : 世界各国の本当の「富」:日本はまだまだ豊か

国の経済力を計るのに最もよく使われる指標、GDP(国内総生産)。 中国が日本を抜き世界2位になり、近い将来、米国を抜いて1位になることは事あるごとにさまざまな文脈で語られ、今でも最もよく使われる指標であることに間違いありません。 一方で、GDPが必ずしも国力や国民の豊かさ・幸せを現しているわけではないことも十分に認識されていて、このブログでもGDP算出方法そのものを変えようというフランスの提案や(→『幸福度をGDP算出に』)、日本でも有名になったブータン政府のGNH(Gross National Happiness、国民総幸福感)(→『Crowded & Discovered』)など書いてきました。

今回は国の「総富」を計ろうとする試み。 GDPが一定期間の所得というフローしか現していないのに対し、自然資産、人的資産、物的資産を合計したストックを集計したケンブリッジ大学教授のレポートです(世界20ヵ国対象、フルレポートはこちらから)。
IHDP : Inclusive Wealth Report 2012

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当事者性と専門性 – 2

昨日の続き。

「日本人は専門性よりも当事者性(経験の有無)を重視する傾向にある」という話を企業経営という分野を例にとって。

当事者性と専門性再び昨日の図登場。
①・・・経営を「専門知識・スキル」として学び、そのような場も経験してきた人。 世界ではGEの幹部候補生育成塾は有名、国内でもユニクロの経営幹部育成計画は話題になりました。 これらは企業内で専門性と経験の両方をつけさせようとする試み。
②・・・経営を「専門知識・スキル」として学んだものの実地経験に欠ける人。 MBA(経営学修士)を取得したての若者がその典型。 彼らがその学位を活かして企業に入る場合は、通常その専門知識・スキルを活かしながら必要な経営経験を得られる場を求めます(以前書いたサムスンの戦略グループなど→『Samsungに見る黒船の効果と限界』)。
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当事者性と専門性 – 1

当事者性と専門性最近こんな図をよく頭に描いていました。

身近な例として妊娠・出産・育児を例に説明します。

①・・・自身も出産経験のある産婦人科医、子育て経験のあるベビーシッター(ナニー)など専門家。

②・・・自身は未経験の産婦人科医、ベビーシッター(ナニー)など。

個人的には、専門家はその知識や臨床経験、その他の人間力などで判断されるべきで、自身が直接当事者・経験者になったことがあるかどうかは必須要件ではないと思っています。 が、「経験したことないくせに」という批判をする人、多いですねー
友人の産婦人科医 宋美玄さん(大ベストセラー本『女医が教える 本当に気持ちのいいセックス』の著者)のブログ

時々「先生は子供作らなくていいんですか?」とか「産んだことのない人が言っても説得力がない」などと言われることがあり

とあり、ビックリしました。 男性の産婦人科医にこんなこと言う人いないよね・・・
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すべての子どもは愛情を浴びながら育つ権利があると信じている人へ

息子が産まれてから自分自身一番驚いたのは、溢れて溢れて止まらない愛だった。 
Unconditional love(無償の愛)というものが自分の中にとめどなく溢れてくるのは初めての経験だった(『Before I was a Mum』)。 息子が、親である私たちだけではなく祖父母・友人・保育士さん・街で出会う人々・・・さまざまな人からの愛情を栄養にしながらすくすく育つのを日々見守ることができるのは言葉に現せないほどの喜びになった。
世界中のすべての子どもがこんなに愛されて育ったらさぞかし世界は違った場所になるだろうと思った。 もし愛が石油や木材みたいに形があってシェアできるのであれば、溢れ出る親の愛たちを少しずつ集めれば、事情があって親の愛情を受けることなく育つ子どもたちに分けてあげられるのに、と思った。
嫌なニュースも多い世の中で、一番辛いニュースは児童虐待のニュースになった(過去の関連エントリー:『イギリスの児童虐待対策』)。 生まれてくること・生まれてくる家庭を選べない子どもたちの中に、人生の冒頭から精神的・身体的苦痛を受ける子どもたちがいることを知ることは心臓を素手でぎゅっと握りつぶされるような感情を伴うものとなった。
私と同じように、自分の子どもを愛して止まない親たちに、そしてすべての子どもは生まれ落ちた環境がどうであれ愛情を浴びながら育つ権利があると信じている人に、読んで欲しい本があります。

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11・27、歴史が動いた。

す・すごいな・・・橋下さん・・・
私、日本の政治は全く追ってなかったのですが、今日全紙でトップニュースを飾るであろう新聞記事よりも、見るべきはこの当選直後の2人のインタビューです、長いけど濃密。
これ見たとき、歴史が動いた音が聞こえた。 民主主義の音がした。
多忙な毎日の中で、普段のニュースは信頼できるメディアの解説記事に頼っていいし、私自身ほとんどマスメディアは見ない。 でも、たまーーに「これはニュースのソースを見るべし」と言う瞬間がある、これはそのひとつだと思う。

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i-modeはなぜ海外展開に失敗したのか

以前『ルール作り上手なフランス – 2』

私は野村総研が「日本のガラパゴス化現象の例」としてあげた4つの分野(携帯電話・非接触ICカード・建設業・デジタル放送)、2つも海外進出を現場でやったことがある(4つのうち2つ経験した人はなかなかいないと思う)

と書いてそのひとつが非接触ICカード(FeliCa)であったことはこちらに書きましたが、もうひとつがi-modeです、2004 – 2005年頃の話。
孫さんが日経ビジネスオンラインのインタビュー

いわゆるiモードというのはインターネットじゃないんですよ。 一般のインターネットがさくさくとブラウジングできるようなものでなく、囲い込まれた特殊な画面サイズの特殊なアプリの世界です。

と答えたのに対し、夏野さんがTwitter上で悲しむ

インターネット業界からドコモに行き、さんざん苦労して世界でも例のないインターネット型携帯サービスを立ち上げたのに、尊敬する方から否定発言されると言うのは本当に悲しい。 少なくとも2000年代前半にiPhoneは作れなかった。 GoogleもAppleもさんざん日本を研究して作った。

という事件がありました。

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Google幹部の子どもが通う学校

シリコンバレーにeBayのCTOやGoogle、Apple、Yahoo、HP etc. テクノロジー企業の社員の子どもが通う私立小学校があります。
さぞかし最新鋭のコンピューターが揃っているのでは?と思いきや、この小学校では授業中にコンピューターを使うことは皆無、家での使用も控えるように指導されています。 使う道具は先生は黒板にチョーク、生徒は鉛筆とペン。 毛糸を使って編み物をすることもあれば、割り算の授業ではりんごやケーキをナイフで1/2・1/4・1/8・・・と切り分ける。
全米の学校が授業にコンピューターを導入する中で時代に逆らうかのような、Waldorf School of the Peninsulaという私立学校(全米に160校ある)の話がThe New York Timesに載っていました。
NY Times : A Silicon Valley School That Doesn’t Compute
テクノロジーの可能性や利点を知リ尽くしてるトップ0.1%に属するであろう人たちが、あえて自分の子どもには使用を禁止するには次の理由があります(私が『iPhone中毒症』で書いたように息子にiPhoneを一切見せないようにした理由でもある。  また我が家にはテレビはありません)。

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iPhone中毒症

初めにお断りですが、私はかなり新しいテクノロジーにはオープンな方です。
ブログを始めたのはかなり早いし(→『私のブログ歴』)、TwitterもFacebookも早かったと思う。 「近頃の若いもんは〜」と言うタイプでもない。
そんな私でも「これはまずい」と反省する出来事があったので記録がてら。
息子が初めて私のiPhoneに興味を示したのは、「ガラガラ」アプリ(振ると鳴りカラフルな画像が動く)でした。 生後11ヵ月で指で画面をスライドさせるようになり(→『Zappingする世代』)、1歳で歩けるようになってからはちっともじっとしなくなったので、地下鉄やレストランの中など座っていてほしいときにiPhoneを渡すとお気に入りアプリで遊ぶようになりました。
直に、家の中でもiPhoneを要求し始め、1ヵ月ほど前に突如、操作能力が格段に向上し、私たちが助けなくても自由にいろいろなアプリ(お絵描き・読み聞かせ・ゲーム・音楽など)で遊べるようになってから、完全に取り憑かれたようになりました。

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