『20、30、50年後を想像しながら動く』で書いたように、激動の「現在」ではなく、(おそらく)激動の20年後、30年後に、子どもがサバイブできる力をつけられるように親としてできる限りのことをするのは私の人生の重大プロジェクト(のひとつ)です。
こちらは出生率とGDPの相関を示したグラフ(The Economist : Go forth and multiply a lot less)。 世界全体の人口増加スピードは緩やかになると言われていますが、それでも私の子どもが成人する頃には、人口分布を見ただけでも私たちが育った時代と全く異なった世界が広がっていることが容易に想像できます。
『時給78セントの衝撃』、『仕事がなくなるのはミドル層』のような世界がすでに現実となっている中、先進国出身者(私の息子がどの国「出身」なのかは親の私にも答えられないが)はどのような力をつければいいのでしょうか?
ひとつ、わかっているようでわからない回答は「答えがない世界で自分で答えをつくり出す力」かな?
Category Archives: MBA・教育
20年後に活きるクリエイティビティー
8年の変化を思う
もうだいぶ日が経ってしまったけど、年末年始は今年1月からINSEAD MBA留学しているtomokoleaさんとダンナさんが我が家に泊まりに来ていました。
彼女との出会いは元々このブログ。 2008年6月に始めたブログ、当初は読者数も多くなかったのに矢のような速さで見つけて「このようなブログを書いていただき、ありがとうございます」とメールをしてくれたのが最初。 当時、彼女は福岡にいて、ダンナさんと一緒に東京で転職活動をしつつ、3 – 5年後にMBA留学も目指している、ということでした。
翌年には東京でたまたま会い(→この集まり)、シンガポールで会い(私の夫はブログが読めないので「(日本からわざわざ来るなんて)キミのブログには何が書いてあるんだ?」とビックリしていた)、その後もしばしば留学準備の経過報告をしてくれたりしながら見事に有言実行でINSEAD合格。 今年の正月には泊まりに来たし、春になったら私たちも遊びに行くことになったし・・・と、いつの間にか友だちになっていたのでした。
私が8年前に留学した頃の準備の方法とはずいぶん変わったなー、というのがひとつめの感慨。
Facebookもmixiもなかったその頃は海外の学校の卒業生・現役生をピンポイントで見つけ質問するなんてできませんでした。 そんな人が身近にいない場合、会う方法は留学説明会などのイベントかキャンパスビジットしかありませんでした(フランスへ旅立つ前々日に現役生が留学生活を綴った英語ブログを発見し、「私もやろう!」と2003年にブログを始めた話→『私のブログ歴』、キャンパスビジットで受けた親切がブログの動機にもなっている話→『インターネット時代の質問力』)。
Art of Parenting – 日本人 vs イギリス人
『中国系 vs 西洋系』に引き続き、Art of Parenting。 イギリス人と日本人の未就学児教育を比較した本、『イギリスのいい子 日本のいい子 – 自己主張とがまんの教育学 』を読みました。 最近たびたびご紹介しているブログ『さまざまなデザイン – ヨーロッパの目、日本の目 – 』の安西さんに、子育てinイギリス代表(?)としてあるブログエントリーの感想を聞かれて以来気になっていたのです(本を読む前の感想はこちらコメント欄)。
長年、文化比較の視点から「西洋文化の独立的な自己」、「日本を含む東洋文化での相互協調的な自己」はそれぞれ対極にあると論じられてきた
ことに対し、自己主張と自己抑制を相反の関係による一元論で捉えるのではなく、
アメリカ=「自己主張が強く自己抑制が弱い」
日本=「自己主張が弱く自己抑制が強い」
イギリス=「自己主張も自己抑制も強い」
と仮定して、日英間の幼児期の教育やしつけを比較した本です。
この本はアメリカで修士、イギリスで博士号を取得した教育学の専門家が著者でフィールドスタディも交えた調査結果が中心となっています(つまりよくある個人及び少数の経験談が中心のヨーロッパ賛美本ではない)。
- ベースが博士論文であるためか調査方法の説明が長すぎ、調査結果の表現の仕方が冗長(もっと見やすいグラフになる)
- 調査時期が古いため(1989 – 90年)、少し内容が時代遅れと思える(特に多文化のロンドンにいるからか、伝統のイギリス式育児法以外にも寛容)
上記2点を除くと、面白い点がたくさんありました(特に私は日本の保育園・幼稚園の様子を全く知らないので、自分が子どもだった頃のことは覚えてないし)。
Art of Parenting – 中国系 vs 西洋系
「あーあ、ここまで言うか」って記事ですごい反響になってます、The Wall Street Journalに掲載されたイェール大学教授Amy Chuaの“Why Chinese Mothers Are Superior”。 大西洋を越えてイギリスの新聞でも話題になっていました。
WSJ.com : Why Chinese Mothers Are Superior
先に出版された著書『Battle Hymn of the Tiger Mother』から一部抜粋された内容ですが、ざっくり言うと「なぜ中国系の子どもが学力テストや音楽コンクールの上位を独占してるんだと思う? それは中国系の母が自らの人生を捧げて教育してるからよ」と自分の2人の娘に施した家庭でのスパルタ教育ぶりを明らかにしたもの。
日本語版に一部訳されていますが(↓)、自身の2人の娘が子ども時代に「してはいけないこと」リストがこちら。
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版:中国の母の恐るべきスパルタ教育
- 友達とのお泊まり会
- 放課後、友達と遊びの約束をすること
- 学校の学芸会に出演すること
- テレビやテレビゲームをすること
- 自分で課外活動を選ぶこと
- A以外の成績を取ること
- 体育と演劇以外の科目で成績トップにならないこと
- ピアノとバイオリン以外の楽器を習うこと
・・・etc.
Work hard, play hard
Yokichiさんのブログに『ハーバードでは試験中に全裸で校内を走るのが伝統』とありました。
はあ・・・アホですねーーー(注)
冬、零下の中、走るんだそう。 アホだわー、さすが学生。
(注:私、関西人なので「アホ」は最大の誉め言葉です)
でも学部生ってハタチ前後? 人生のアホ盛りですからね、その年齢は。
我が母校INSEADでは平均年齢28歳という多少物事の分別がついてきたかというMBA学生が学校の校訓(?)である”Work hard, play hard”をモットーに毎週のように各種イベントで盛り上がります。
これは、ほんの一例。
シンガポール・キャンパスの伝統の”INSEAD Dash”。 朝早く、キャンパス近くにあるコンドミニアム(INSEAD生が多く住む)から学校まで仮装してダッシュする、これだけです。 これだけのイベントにこんなに気合いを入れるかー、フツー?
女性MBAの出産後のキャリア – 2
一昨日の続きでさらにサンプルが続きます。 ロンドンはどうしても金融が多いので金融以外の例もどうぞ。
6. アムステルダム在住日本人K、デンマーク人の夫との間に3歳と2歳の息子2人。
INSEAD後、アムステルダムでオランダ系電機メーカー勤務、出産後2回とも同じ職場に復帰。 夫は米系アパレル。
「オランダは本当に職・住環境がファミリー・フレンドリーで育てやすい。 アムステルダムにぜひおいで〜」
7. シンガポール在住シンガポール人M、シンガポール人の夫との間に4歳と2歳の娘2人。
家業のパームオイル・メーカーで父親の経営を手伝う。 住み込みメイド2人が家事・育児全般を担当(外食にも旅行にもメイド同伴)。 近くに両方の両親も住んでいるので(シンガポールは東京23区の広さ)、サンプルの中では最も余裕のある家庭。
8. シンガポール在住スウェーデン人S、デンマーク人の夫との間に5歳の娘と3歳の息子。
コペンハーゲンでブティック系コンサル勤務、パートナー(共同経営者)になるも夫と2人でアジアに住む夢を叶えるためシンガポールに移住、現在は独立コンサル。 夫は欧系海運業のExpat。
「子どもがいると人生のプライオリティーが全く変わる」
9. シドニー在住ベルギー人C、オーストラリア人の夫との間に4歳と2歳の息子2人。
INSEAD後、ロンドン・シティで英系大手銀行投資銀行部門に勤めるものの、Quality of Lifeを求めて夫の故郷シドニーに家族で移住。 しばらくfull-time mum(stay-at-home mumとも言う)を満喫。
女性MBAの出産後のキャリア – 1
HBS(Harvard Business School)留学中のGlobetrotterさんからだいーぶ前にリクエストをもらっていたのですが、お待たせしました・・・件名通りのお題です。
実は私「女性とキャリア」というトピック、苦手なのです。 リクエストが多いので、たまに書くのですが(類似エントリー→『MBA女性の10年後』、『MBA女性の10年後 – 王道対策編』)、苦手な理由として、
1. そもそも限られた人生の時間をどう使うか、は女性だけではなく男性も持つ共通の悩み。 男性だって子どもが産まれたら、もっと一緒の時間が欲しい!と切望している(少なくとも私の夫は切望している)
2. 私自身はこういう(→『人生とはやりたいことを探し続けるプロセス』、『究極のキャリアドリフト』)心境なので、長期のキャリア計画なんて全然ない
から。
・・・とは言え、サンプルは周りにいっぱいいるので今日はINSEAD同級生の例をご紹介。 全員30代女性、フランスのビジネススクールINSEADで6年前にMBA取得、過去5年以内に出産経験あり、です。
1. ロンドン在住イギリス人S、オランダ人の夫との間に3歳と1歳の娘2人。
英大手銀行の投資銀行部門にいたものの育休後、プライベートバンキング部門へ異動しプライベートバンカーに。 現在は週4日、8am – 5pmで働く。 夫はPE(プライベート・エクイティ)。 ロンドンからサリー州の実家近くに引っ越し、母親とベビーシッターのヘルプを借りてこなすものの、通勤に1時間以上かかるためダッシュで5pmにオフィスを出る毎日(娘の就寝後に1時間ほど家で仕事をすることも)。
「両立させるのは大変だがその価値あり、(子どもを産んだことは)私が人生でやったことの中で一番よかったこと」。
米国大学院学生会のお知らせ
今日は私の友人が立ち上げた団体、『米国大学院学生会』のお知らせです。
『米国大学院学生会』とは、
アメリカに学ぶ日本人留学生有志が、その後に続かんとする日本の後輩たちを応援するために立ち上げた団体
で、
日本で一般的な語学留学、交換留学や企業派遣ではなく、アメリカ人と同じ一般の学生として入学し、長期間腰をすえて研究や勉強に励み、そして学位の取得を目指す「学位留学」
を対象としているそう。
私は『就活中の学生へ – 1』というエントリーで就職活動中の大学3年生へのアドバイスとして「大学院留学目指したら?」と勧めるくらい学位留学はお勧めしています(私自身はアメリカ留学ではなかったのでアメリカじゃなくてもいいと思うけど、『グローバル学生争奪戦』のランキングでわかるように高等教育はやはりアメリカ強し、『誰でもアメリカ人になれるアメリカ』ですから)。
また、海外就職についての相談もよく個別にメールで受け取るのですが、これもよっぽど即海外就職できるスキルや経験がない限り留学をお勧めします(最近シンガポールで就職したいって人が多いです、「イギリスで」っていうメールは全然来ない、笑。 アジアへの時代の風を感じるなー・・・)
グローバル学生争奪戦
『国の価値観と個人の価値観』に書いたように、子どもの教育のことも考えてイギリスにやってきた私たちですが、もちろん大学以上の高等教育のことも視野に入れています。
先週のThe Economistでは世界中の大学が(特に新興国の)トップ層の学生を奪い合う現状の中、「イギリスの大学、今まではまあまあうまくやってきたけど、これからも大丈夫?」と今後の大競争に向けて注意を喚起するもので非常に面白かったのでご紹介。
The Economist : Foreign university students – Will they still come?
右の表が2009年の世界の大学ランキング(上海交通大学が毎年発表するもの、ランキングのフル・バージョンはこちら)。 以前も『教育における重要な変化』に書きましたが、トップ20の顔ぶれはほとんどアメリカとイギリス。
以下、記事の中で面白かったポイント。
日英バイリンガルへの道 – 2
昨日の続き、私の息子のように、家庭では日英の二言語、外は圧倒的に英語、という環境で生まれ育つ場合どのようにしてバイリンガル教育をするのか、というトピック。
周りに聞いたり、mixiの『海外で育児!』コミュニティーで調べたりしました(mixiのコミュニティーはかなり調べものに使えます、特に周りに日本人がいない環境で子育てをしている人にとってはネットは重要な情報源 & コミュニティー)。
まず、うちの場合がそうなので、母親 = 日本人、父親 = 英語ネイティブ、外の世界 = 英語、と仮定。
2. WHO(誰と?)に一貫性を持たせることがとても重要で、
- 母親と話すときは日本語、子どもが英語で話しかけてきても「お母さんとは日本語だけね」と伝え日本語で話させる(ネイティブ並みに英語が話せても、一言語に統一し、1対1のときは日本語しか話さないのが原則。 ミックスすると子供が混乱し、言語発達がより遅れる)
- 英語で話しかけられて日本語で答えてはいけない。 子どもは意思の疎通が目的なのでそれで目的を達してしまい、日本語が理解はできても話せなくなる。
- 単語レベルでも文章レベルでも日本語と英語のミックスはいけない。 子どもがミックスしたときや英語で話しかけてきたときは「英語ではplaneね、じゃあ日本語では何と言うの?」と明確に区別させる。
- 「てにをは」は抜かずになるべく正確できれいな日本語を話す。