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住むように旅する京都

私が今まで「日本に(主に)ヨーロッパ人が喜ぶような滞在型ツーリズムがない」とこういうエントリー(→『インドに学ぶ田舎滞在型ツーリズム』『日本の田舎の魅力を世界に – 1』『 – 2』)を書いている理由は、日本政府がビジットジャパン・キャンペーンをしているから・・・では全くない。
よく日本旅行に行く友人からお勧めの宿を聞かれるのですが、彼ら(特にヨーロッパのツーリスト)は長期旅行(最低1週間、2週間以上も多い)なのでお勧めできる宿がないのですよ・・・(知らないだけかもしれないので、ご存知の方は教えてください)
東京は「オーセンティック(本物志向な)な日本旅館はあきらめて、交通の便を重視して都心のホテルにした方がいい」とアドバイスしているのですが、京都はやはり「日本旅館に泊まりたい」という人が多い。
でも俵屋などの老舗旅館は連泊するには高すぎる、グルメ度の高い京都で2食付きはいらない、かといってバックパッカー向け素泊まり宿やゲストハウスよりは高いクオリティが欲しい・・・という要望なので、本当に希望の宿を見つけるのに苦労していました。 ここ数年は「町家の自宅を改装した宿で集客は紹介のみ。 Webにもどこにも電話番号も載せない」という宿(というよりご自宅)を見つけたので、特別に親しい人だけに紹介していたのですが、ようやくお勧めできる長期滞在用の宿(バケーションハウス)が見つかりました。
オーナーはフランス在住、フランス人と日本人のご夫婦(& 昨日登場したtomokoleaさんの家の大家さん)、やはり『外国人だからわかる良さ』なのですねー

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日本の鉄道会社の事業モデルは海外でも有効か?

去年末に書いた『FeliCaがガラパゴス化した3つの理由 – 1』『- 2』にこんなコメントを頂きました。

以前から疑問に思っていたのですが、日本の鉄道会社、特に電鉄会社の経営形態って海外では関心が持たれたり研究がなされているのでしょうか。
インフラまで上下一体で維持していることや、公共交通なのになぜか自主採算出来ていること、車両や構造物まで多くのインハウスエンジニアによって共同開発されていること、そしてデパート・ホテル・不動産など幅広い関連産業によって日本の都市形成に大きな役割を持っていることなどです。

鉄道という長距離輸送手段の利用の仕方は文化や生活習慣に深く根付いたものなので、これも(最近お気に入りのコラム)『ローカリゼーションマップ』の考え方から分析できると思います。
1. アジア
中国のように人口が多く国が急成長しており、国民がどんどん中産階級入りしていく中で「全員が車に乗ったらたまらないよー」という国では日本の鉄道会社のような事業モデルは可能性があるのではないでしょうか?
実際、中国国内の鉄道建設は急ピッチで進められており、インフラ敷設が一段落し鉄道を主な交通手段とした生活が確立されるとともに周辺事業も育っていくと思います。
人民網日本版:2011年の鉄道投資は7千億元、新規事業70件

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お気に入りのiPhoneアプリを教えてください。

今さらにも程がありますが、iPhone 4をゲットしました。
日本ではいまだソフトバンクのみ(なんですか? すみません、知りません)のiPhone、イギリスでは携帯5キャリア(*1)全社がiPhoneをオファーしているため、猫も杓子もiPhone。 ママ友達の中でもiPhoneを持っていないのは私だけ?な状態でした。
*1・・・UKの携帯業界は市場シェア順に1. O2(28%)、2. Orange(23%)、3. Vodafone(23%)、4. T-Mobile(19%)、5. 3(7%)、という激戦区。 キャリア間の差別化要素もなく、大変だなー
シンガポール時代から欲しかったiPhoneをようやく手に入れたのは数週間前なのですが、なかなか使いこなす時間もなく、今週から息子がナーサリーに行ってようやく時間ができたのでいろいろアプリをダウンロードしてみました。
今までiTunes App Storeでイギリスとして国登録をしていたので日本語のアプリがダウンロードできなかったのですが日本で再登録(IPではじいているわけではなく、その国で発行されたクレジットカードがあれば登録可能)。
最近イギリスのしょぼいサービスや製品に慣れきっていて久しぶりに新しい日本の製品に触れたのですが、何っていうか・・・すごいですねー ガラケーだとか言われつつ、日本お得意の”attention to details”(細部へのこだわり)がいかんなく発揮されたアプリが多く、私にはアプリさえ使いこなせない気もしてきました(笑)。
『かゆくないのに掻いてクリームまで塗ってくれる国』という以前自分で書いたエントリーを思い出しましたが、それはさておき・・・

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ロンドンのパブでサムライ・ブルーを応援しよう!

日本は今日は盆と正月が一緒にきたようなお祭り騒ぎでしょうか?
私も昨晩、BBCのLive(生中継)で観ました、今回ハイライトではなくLiveで観たのは初めて。 日本は明け方だというのにTwitter上では盛り上がってましたねー みんな徹夜なの???
BBCの解説者・コメンテーターも「(本田のフリーキックは)ロナウドの再来だ」「本田、うちに欲しい」「素晴らしいチームだ!」と大絶賛でした。
我が家は、すでに1次リーグ敗退が決定したオーストラリア人と生後3ヵ月半の乳児という頼りない応援布陣なので、来週火曜の決勝リーグ パラグアイ戦はうちの近所のパブで応援会します! すでに私+息子の2人で催行決定。
日時:2010年6月29日(火) 15:00 –
場所:The Windmill地図
(最寄り駅:Northern lineのClapham CommonもしくはClapham South)
セントラルから離れていてすみません・・・コモンの中にあるパブなのでお天気がいいとピクニックにも最高。 なんせ”Nappy Valley”なので(→『Nappy Valleyの日常』)子連れ、赤ちゃん連れでも余裕でOKです。 ただ、私は乳児連れなのでグズり出してどうしようもなくなったり、興奮したパラグアイ人etc.で息子の身の危険を感じたりしたら途中退散するかもしれません。
ご自由にお立ち寄りを!ですが、メールやコメントで事前連絡頂けるとテーブルを予約できるかも。


文化の壁を超えるCM

イギリスにJohn Lewisという人気デパートがあります。
日本でも有名なハロッズセルフリッジら高級デパートより手が届きやすく、そのわりに品質も雰囲気もいいのでミドルクラスの心をがっちりとはさんで離さない店(LBS留学中のTWKさんいわく「伊勢丹とヨーカ堂を足して2で割った店」)。 オンラインショップも使いやすいので私もロイヤル・カスタマー。
そのJohn LewisのCMがとてもシャレているのでご紹介。

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12年後の教育オプションを買う

昨日書いたように、ロンドンに来て以来、グンと夫が高校・大学の同級生(夫はメルボルン生まれ・育ち)と集まる機会が増えたのですが、その1人、18ヵ月の女の子を持つRから忠告されました。

メルボルンに帰る可能性が少しでもあるなら、今から子供の私立セカンダリー・スクールに申し込んでおいた方がいいよ。 ボクはもうW(メルボルンの名門私立校)に申し込んだ。

セカンダリー・スクールとは、Year 7 – 9、12 – 14歳です(日本的には中学校?)。 12年後に子供を入学させたい学校への入学申し込みを生まれてすぐやっておけ、というアドバイス。 オーストラリアは「プライマリー・スクール(Year 1 – 6)はともかく、セカンダリー・スクールは良い教育を受けさせたければ私立しかない」という夫談で(本人も大学以外、ずっと私立)、日本のように受験ではなく、申請受付順(+兄弟が通学していたら優遇とか)らしいので、人気のある学校はこういう事態になるのですね・・・(以前は妊娠がわかったら申請する人がいたらしいが、現在は生前の受付は禁止されたらしい)
私たち、12年後、どこに住もうかなんて全然決めてないんですが・・・ 12年後の人生計画なんてたてたことないし・・・
いきなり12年後に息子を行かせたい学校を考えろ(すなわち、住む都市・地域も決めろ)、と言われて困惑する私たち。 しかも、この「プライマリー・スクールはともかくセカンダリーは私立じゃないと・・・」という状況はロンドンでも同様のよう。

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イギリスの世代間格差

日本では年金を初めとした世代間格差が明らかになって久しいですが、少子高齢化が続く先進国ではどこも似たり寄ったりらしい・・・です。
先月のThe Economistに載っていた『The Pinch: How the Baby Boomers Took Their Children’s Future – And Why They Should Give it Back』というイギリス労働党議員が書いた本のレビュー。
The Economist : Clash of generations

  • 人口の中央値は40歳(*1)
  • 人口の半分を占める40歳以下のイギリス人が持つ金融資産は全体の15%(*2)
  • 1995年と2005年を比較すると、25 – 34歳の持つ資産は減少したにも関わらず、55 – 64歳が持つ資産は3倍になっている(*3)
  • ベビーブーマーが60歳か65歳で引退し、インフレにより価値が上昇した持ち家を担保に陽光降り注ぐ地へ移住するのに対し、彼らの子供世代は延々と引き上げられる定年に向かって黙々と働き、膨大な数の高齢者への政府の社会保障によってやせ衰えた確定拠出型年金にせっせと小金を貯めなければならない(*4)
  • 若者は家を買うのにも苦労しているが、50 – 59歳の20%近くがセカンド・ホームを持っている
  • 金融危機以前から若者の仕事は少なくなっていたが、高齢者の就業率と年収は増加している(*5)
  • ベビーブーマーは国による銀行救済とエネルギー・水・食糧危機を防ぐための気候変動対策コストにより、将来世代に火の車の財政を残した

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20、30、50年後を想像しながら動く

新年明けましておめでとうございます。 昨日メルボルンから帰ってきました。
今年は場所をシンガポールからロンドンに替えて、このブログは続きます。
シンガポールでは2008年9月のリーマン・ショックから2009年前半が景況感最悪で、後半はすっかり不況を脱した感があります。 二番底の懸念もされていますが、巷に深刻に心配している人はいないような・・・
オーストラリアも金融危機の悪影響が先進国の中で最もマイルドだったこともあり、のんびりしたものです。
2008年6月というリーマン・ショック前に始めたこのブログ、そのわずかな間に、日本を覆う空気はものすごく変わってしまった(悪化した)気がします。 仕事は日本と関係がなく、あまり日本に帰らないので、ブログなどを通じて間接的に感じているだけですが。
特に去年は「日本を脱出する・しない」論がブログ界で活発になり、実際にシンガポールに移住してくる人の話を頻繁に耳にするようになりました(名前は出しませんが、誰でも知ってるような私企業の社長など)。
そして、つい最近、城繁幸さんのブログ『海外脱出の覚悟』というエントリーのコメント欄に、このブログが「海外流出組のブログ」としてリンクされているのを見て笑ってしまった。 私が海外に住んでいるのはちっとも「日本脱出」が目的じゃないですから・・・
今の世界、少子高齢化が進む先進国で生きるのは日本じゃなくてもどこの国でもそれなりに大変です(→『「老後」がなくなる日』)。 荒波を乗り切るには人生のパートナーがいた方が心強いです。 私は人生を一緒に生きたいと思った人が日本人ではなかったため、チームとしてのパフォーマンスを最大化できる場所・今のライフステージにベストだと思う場所が日本ではない、ただそれだけです。 もちろん、いろいろな場所に住んで見・聞き・経験したいというポジティブな理由も大きいです(→『”世界級”でいることに何の意味があるのか?』)。

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外国人お部屋探しの高い高い壁

今回、1週間ひょいっとロンドンへ飛び、10件あまり物件を見て回って帰ってきてメールや電話で賃貸契約の手続きをしながらふと思ったのですが、これって外国人が日本で同じことやろうと思ってもきっと無理ですよね・・・(日本語ペラペラ、言語の壁はないと仮定)。
初めの壁はズバリ「外国人お断り」の大家さんが多いこと。
ロンドンではまああり得ない。 私たち「何人か?」って聞かれなかった気がするし。 もちろん、「なぜロンドンに来るのか?」(→職を持っていることの確認)、「何の仕事をしているのか?」(→支払い能力の推察)は聞かれました。
そして思い出すのが、私がモスクワに長期出張していた時に東京のアパートを解約せずに行ったときのこと。
東京のアパートは1 – 2ヵ月に1回(3 – 4日)という頻度で戻ってくるという空き家状態でした。 その頃INSEAD後輩のタイ人(日本語ペラペラ)がどうしても日本で働きたくて東京で超薄給の職を見つけ、とにかく安く住めるところを探していたので、私がいない間、住まわせてあげることに。 大家さん(80代夫婦)が隣の家に住んでいたのですが、一時帰国中に説明に行く暇がないまま、タイ人の彼女に合鍵を渡し再びモスクワへ出てしまった私が悪かった。
数日後、私は実家の母親から未明の電話で起こされ「外国人がアパートに居座っていたので、(大家さんから連絡を受けた)不動産屋が追い出し合鍵を取り上げた」ことを知らされたのでした。 大家さんに説明しなかった私が悪いんだけど、彼女、日本語は堪能なので状況説明したはず。 もしこれが日本人だったら追い出すまでするかなー・・・?

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日本の田舎の魅力を世界に – 2

昨日より続く。
3. アクティビティー
日本といえば神社仏閣。 長野の善光寺も参拝客(ほとんど日本人高齢者)で賑わっていました。 こういう観光地は英語のパンフレットも備わっているようですが、ヨーロッパの教会も3つめ以降は全部一緒に見えるように、外国人も神社仏閣ばかりでは飽きます(だいたい日本の田舎に行こうなどというコアな旅行者は行き尽くしている可能性が高い)。
では、日本の田舎で何をするか、ですが、「近所の山や高原を散策」、これで十分。
だいぶ前に、何かの本で「日本は自然の中にある”緑”という色のバリエーションが最も豊かな国」と読んだことがありますが、秋の山の色のバリエーションはさらに豊か。
kaikoen.JPG私が1年を過ごしたinseadのフランスキャンパスはパリから南東60kmのfontainebleauという森の中にあり、秋になると毎日シカ、ウサギ、イノシシ、キツネなど森の動物たちを車ではねないように注意しながら学校に行くという場所。 あたり一面がしっとりと深いイエロー・マロン色に染まるフランス北部の森もきれいなのですが、赤・橙・黄・緑とそのグラデーションが入り交じり、繊細ながら艶やかな日本の山・森は格別の美しさです(右の写真は小諸の懐古園のお庭)。

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