都市の文化度

CATS.jpg土曜に、ミュージカル”CATS”を見に行ってきました。 ロンドンなどで公演経験のあるダンサーからなるツアーカンパニーがシンガポールで1ヵ月間だけ公演しているのです。
“CATS”は中学1年のときに生まれて初めて見たミュージカル。 13歳の目には、ダンス、歌、衣装、ステージ構成すべてが感激の嵐で、親にCDを買ってもらい歌詞を暗記するまで歌い、おこづかいを貯めてもう1度見に行きました(13歳が1万円を貯めるのは大変なのである)。 劇団四季に入りたいとまで思ったけど、主演キャストのプロフィールを見ると「4歳からクラシックバレエを始め・・・」とあったので、「9年遅かった」と思いあきらめたっけ。
それ以来、ロンドンとモスクワでも見たので今回が5度目。
ロンドンのウエストエンドもニューヨークのブロードウェイも公演が終わって、もう生で見ることはないと思っていた。
久しぶりだったので、猫の名前を忘れてしまっていたけれど、これは24匹の猫の名前を全部覚えて細かい芸も楽しむミュージカルでしたね、忘れていた。 初めて見たときは、ミストフェリーズのダンス(当時見たのは加藤敬二さん)にとにかく開いた口がふさがりませんでしたが、今回はマキャヴィティの歌を歌うセクシーキャットがお気に入りでした。
劇団四季のキャッツに関してはこのサイトがマニアすぎ。

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グローバル標準Expatモデル

『絶滅寸前? 駐在員手当』というエントリーは密かな反響を呼んだので、もうちょっと補足します。
Expat(Expatriateの略)は日本語で駐在員と訳されますが、いわゆる駐在員手当のない人も含み「外国人の(ちょっと高給)ホワイトカラー」くらいの意味です。 シンガポールに住む私の友人はほぼ全員これ。 ヨーロッパ、アメリカなど他地域のオフィスから転勤してきた人もいますが、駐在員手当がある人はたしかいなかったような・・・
Mercerという世界最大の人事コンサルファームの下記コラムに最近のExpat benefit(Expatの福利厚生)のトレンドが載っています。
MERCER : Expat benefits: Achieving parity in a global arena
関連部分を要約します。

トラディショナルなExpat benefitは数年の海外勤務後、母国に帰ることを前提にしたものであるのに対し、次のような最近の傾向に伴い企業もモデル修正を迫られている。
「グローバル放牧型」の従業員が急激に増加している。 彼らはさまざまなプロジェクトで国から国へと移動する。 プロジェクトの数、頻度、その性質により、彼らはすぐに就職した国とのつながりを失ってしまうので、就職国の福利厚生パッケージ(年金、健康保険、など)をキープしておくことに意味がなくなってしまう。

そして、この「グローバル放牧型」従業員増加への対策として、

従業員のポジションと業務上ニーズによってExpat benefitをフレキシブルにレビュー・対応させている。 特定の業務上ニーズ(例えば新規事業立ち上げなど)によってプロジェクトが生じ、特定のスキルを持った人が必要な場合やグローバル・リーダーを育成するといった企業目的を達成したい場合などは、企業も転勤をサポートする必要を認識し、より充実した手当が与える。 一方、若手がキャリア開発のため多地域で職務経験を積む場合には、企業から出る手当は多くはない。

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海外就職における「個人の力」

昨日が日本人の海外就職における「日本の力」だったので今日は「個人の力」の話。
梅田望夫さんの「自分の力と時代の力」講演録にはこうあります。

非常に能動的で積極的で勉強しようと思っていて、一生懸命生きようと思っている人たちにとっては、その人生を助けてくれる道具がものすごく充実していて「自分の力」の増幅装置になる。 かりに「時代の力」が衰微していても、ミクロに見れば、いろんなオポチュニティが目の前にあるわけだから、そういうところを「自分の力」でこじあけていける。

この「個人の力(梅田さんは「自分の力」と書いていますが)の増幅装置が充実している」という点については、私がINSEADを卒業したわずか5年前に比べてもそうなってきている、と感じます。
その話の前に、増幅装置はあくまで増幅するためのものであり、もともとが小さければ増幅幅も小さいです。
『勝間和代の日本を変えよう』に、

いま日本で年収1,000万円もらっている人がアメリカで就職しても10万ドルもらえない

とあって、その通りだな、と思いました。 これは英語が完璧に使えるとして、スキル・学力・ノウハウがそのままの前提での話です。
日本は就職した企業(日本企業の場合、多くが新卒入社)の業界とその企業の業界内での位置、プラス年齢でほぼ年収が決まるので、大手企業で課長レベルになれば(都市銀行・証券、総合商社は課長にならなくても30代前半で)年収1,000万超えますが、その中で、アメリカじゃなくてもヨーロッパでもシンガポールでも10万ドルの価値がある人は少数だと思います。

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海外就職における「日本の力」

最近めっきり更新が減って寂しい梅田望夫さんのブログですが、『「自分の力と時代の力」講演録』というエントリーにあった「時代の力」と「自分の力」の捉え方が私が今までひしひしと感じてきたことと非常に近いので経験を重ね合わせながらご紹介します。
とてもいい講演録なので、ぜひ全文読んでください、なのですが、以下関係部分だけ要約です。

梅田さんがシリコンバレーに移住した1994年は3つの「時代の力」が渦巻いていて、「時代の力」に押されるようにやってきた。
1つめは世界経済の状況。
2つめは「日本の力」(80年代後半はジャパン・マネーが席巻し、日本という国や日本企業の力をバックに、大きな仕事をして人脈を作ったりすることができた)。
3つめは「技術や産業の力」(ITは昔に比べ成熟し、時代の力は弱まっている)。
昔に比べ、これからシリコンバレーに移住しようとしている日本人を取り巻く「時代の力」は総じて弱まっている。

3つの「時代の力」が弱まっているという話は納得ですが、1.は全世界的に当てはまるし、3.はIT産業に特化した話なので、日本人が海外で就職したいときに、2.「日本の力」がどう変化してきているかについて私が実際感じてきたことを。
日本で生まれ育った日本人の海外就職(アシスタント職ではなく、メインストリームを対象)にはいろいろなパターン・タイミングがあります。
1. 大学から海外でそのまま現地就職(続いてMaster, PhDなど取得した場合もここに含む)
2. 日本で就職し数年経った後に大学院留学し、現地(または他の国で)就職
3. 日本企業から海外駐在し現地で転職
4. 日本で働いた後、自力で海外に渡り就職
その他にもありますが、私が一番詳しいのは2.のケースでMBA取得直後にそのまま海外で職を見つけるケース(私自身は2.ではなく4.)。

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初めての納税申告

シンガポールの税務当局IRAS(= Inland Revenue Authority of Singapore)から「2008年分の納税申告をしなさい」、とe-File(電子申告)のPIN(暗唱番号)が送られてきました。
日本では、サラリーマンは所得税・住民税ともに源泉徴収されるので、私にとっては初めての納税申告です。
personal_income_tax.jpgシンガポールには住民税はなく、個人所得税に一本化されています。 右のテーブルは現在の税率。 最高税率20%ですが、ほとんどの人は17%以下でしょう。
国の特徴を現しているのは、税控除(日本で言う所得控除)ですが、基礎控除生命保険料控除寄付金控除配偶者控除CPF控除障害者控除など日本にもある控除の他にこんなものがあります(日本のケースを知りたい人は→『手続き・届出110 – 所得控除とは』)。
外国人メイド税控除・・・『6家庭に1軒がメイドを雇う社会』に書いたようにシンガポールの多くの家庭は住み込みのメイドを雇っています。 メイドを雇うには政府にメイド税を払う必要があるのですが、そのメイド税の2倍を控除できるというもの。
子どもを持つワーキングマザー控除・・・『シンガポールの少子化対策 – 政府の嘆きが聞こえる・・・』に書いたようにシンガポールでも少子化は深刻な社会問題。 今まで子ども1人の場合、所得の5%控除だったのが、今年度から15%に引き上げられました(2人以降も同様に引き上げられた)。

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新日本論の必要性

「今まで○○と○○という会社(日本国外でも誰でも知ってる日本企業)でこんなことしていました」と非日本人(教養あるビジネスマンです)に自己紹介をすると、「ステレオタイプな質問でごめん。 日本企業は男性社会なんでしょ? 若い女性が同じような仕事をすることに障害がなかったの?」とよく聞かれます。 特に年輩の人からはこういう質問が多い。
たしかにステレオタイプな質問なんですが、ほとんどの場合、日本企業で海外で一線に立って仕事をしている女性を見たこともないし聞いたこともない、ことから生まれるピュアな疑問だと思うので、私も「また同じ質問か・・・」などと思わずに丁寧に答えることにしています。
「私たち世代は女性も増えてきてると思うし、私は海外事業しか経験がないので、海外の顧客・パートナーにフェアに扱われなかったということはあまりない。 日本企業の問題はそれよりも年功序列だと思う」と。
人によって感じ方は違うと思いますが、新入社員の頃こそ(部で初めての女性総合職だったので)部署内の女性が順番にやっていたお茶当番やFAX当番から外してもらうのに一悶着あったりしましたが、その後はあまり差別を感じずにやってきた、というのが実感。 単に鈍感だったのか、すでに忘れてしまったのかもしれない。
今日の本題はそこではなく、外国人がなぜ上記のようなステレオタイプの疑問を持つようになるのか?という点。
出会ったばかりの頃、夫にも同じような質問をされたことがあるので、聞いてみました。
夫は大学で「現代日本」という授業を趣味で受講していたので、彼の現代日本の知識は大部分そこからきています。 カバーする範囲は広範に渡り、

サラリーマン、財閥/系列、女性の社会進出、学校教育、受験戦争、ヤクザ、暴走族、部落民、在日韓国・朝鮮人、アイヌ・・・

タブーな内容も多いのは、日本特有の事象に焦点を当てたらこうなったんだと思います。

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桜・サクラ・さくら

sakura.jpg友達が誕生日プレゼントに、と谷中(東京の)で撮った桜の写真を送ってくれました。
あー、キレイーーー☆
私は頻繁にホームシックになるのですが、やっぱり桜の季節は格別ですね。
ちょっとこの桜に対する思い入れだけは外国人にはわからないかも〜、と急に日本人ぶる私。
さて、日本語学習中の夫ですが、引き続きがんばっております。
最近聞かれて答えられなかったこと。 1. 2. ともに私がメールを書いているのを覗きこみながらの会話。
1.
夫:どうして”ユミコさん”とカタカナで書くの? Yumikoさんは日本人だよ。
私:別に漢字でもカタカナでもひらがなでもいいんだよ(アルファベットでもよし)。 時と場合によるし相手との関係にもよる。 It depends…
夫:(全然納得していない顔)
2.
夫:どうして”サミー” (日本人友達のニックネーム)は男なのに”サミーくん”じゃなくて”サミーちゃん”なの?
私:サミーは何となく「くん」じゃなくて「ちゃん」っぽいんだよ。 ほら、私の弟も「ちゃん」付けでしょ?!(うまく説明できないので若干切れ気味)
夫:ふーん、日本語って難しいね・・・(またもや全然納得していない顔)

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オカマの日

今日はオカマの日。
知らない人でも、日本人ならちょっと考えると「あーー」とピンとくると思いますが(こない?)、3日3日が女の子の日、5月5日が男の子の日なので、真ん中の4月4日はオカマの日。
ついでに私の誕生日。
・・・と、私は小さい頃からからかわれて育ったので、オカマの日はけっこうメジャーだと思っていたら実は知らない人が多いので、局地的な流行語だったのかもしれない。
なので、初めてググってみました。
betty's_mayonnaise.jpg大阪のミナミを代表するニューハーフパブ「ベティーのマヨネーズ」(右の写真)が1985年4月4日にオープンし毎年イベントを開いたことから広がった(関西限定?)のだそうです(『今日は何の日』より)。
ベティーのマヨネーズ・・・ローカルすぎましたね・・・
混同しやすい以下の4種類をまとめておさらい。 特に当事者の前で間違えて使うとヒンシュクを買うのでご注意。
1. Transvestite・・・異性の服装をする人。 e.g. 映画『キンキー・ブーツ』のローラ
2. Homosexual (Gay, Lesbian) ・・・同性愛者。 e.g. 主演のショーン・ペンがオスカー受賞した『ミルク』のハーヴェイ・ミルク
3. Gender Identity Disorder(性同一性障害)・・・「体の性」と、本人の自覚する「心の性」が違う状態。 e.g. 主演のヒラリー・スワンクがオスカー受賞した『ボーイズ・ドント・クライ』のブランドン
4. Transsexual・・・性同一性障害の中でも特に強く手術を受けたいと願う人。 e.g.『ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ』のヘドウィグ
言うまでもありませんが、この4種類はmutually exclusiveではないので複数に該当する人もいるし、これら呼称を嫌う人もいます。 オカマは広義の1. Transvestiteの俗称ですね。

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英語以外のことばを学ぶ理由

朝日新聞に、英ケンブリッジ大学の学部生の入学基準は今まで「英語+英語以外の1言語」が必要だったのだが、今年から「英語以外の1言語」が除かれ、これからは「英語」だけでよい、とありました。 ケンブリッジ大学が廃止したことにより、これですべての英国の大学からこの基準が消えたとか。
University of Cambridge : Undergraduate Admissions : Entry requirements
理由は、非英語圏の英語人口が増加しているために、英語を母語とするイギリス人の間でわざわざ外国語を勉強しようとする人口が著しく減少しているから、とのこと。
わからんでもないですねー、外国語を勉強するモチベーションが上がらないのも。
でも、英語を母語とすることはもはやアドバンテージではなく、「え? 1ヵ国語しか話せないの?」と言われる世界になりつつあることは『Native English Speakerの危機』に書きました。
この入学基準論争を読んで思い出したのが、INSEADのこと。
私が行ったINSEADのMBAコースには”3 language requirement”なるものがあり、入学前に2ヵ国語、卒業までに3ヵ国語ができること、が条件です。
INSEAD – MBA – Languages

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Twitter初心者の長いつぶやき

Facebookのトップページが変わってTwitterからのつぶやきがアップデートされるようになり、本屋では『Twitter Power』という本が平積みされ、Twitterがいよいよすごいことになってきたな、と思ったので始めてみました(「Facebookがすさまじい」と書いたのはついこないだだった気がするのに→『Facebookのすさまじさとmixiのまったり感』)。
まだ1週間くらいしか経ってませんが・・・よくわかりません・・・
twitter.jpgトップページはこんな感じ(→)。
「What are you doing?」(今何してる?)という問いに140字の文字制限で誰にともなくつぶやく、という超シンプルなもの。 ハマっている人が続出しているらしい。
もっと詳しくは東京の外村さんを囲む会でお会いしたDGインキュベーションのRocky枝さん(Twitter投資担当)のインタビューをどうぞ→『ミニブログから見えるのはユーザーの本音!』
私がハマるかどうかはまだ不明・・・として、友達のTwitterで溢れたFacebookトップページを見ながら、ちょっと腑に落ちてきたことがありました。

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