先週、元世銀副総裁の西水さんからメールを頂いた、と書きましたが、『未来の歴史とノマドの時代』というエントリーを読んでくださったのかは定かではありませんが、私が興味があるだろうから、と、こちらを紹介してくださいました、題して『スーパー・シチズンの反旗』。
(前略)
そして遂に人間もFOC(Flag of Convenience、便宜置籍国の旗)を掲げるようになった。 「超越する民」とでも訳すのか、スーパー・シチズンと呼ばれる人種だ。 彼らは、税制の透明度や税率、教育制度、医療制度、治安、自然環境など、生活とキャリアのために様々な便宜を評価して、永住権や国籍を選ぶ。 極端な例は、豪華客船型マンション。 超越する民が大洋という無法・国際法地帯に解放を求め、FOC船そのものを自宅とする。
国籍を政略結婚のように扱う人種は、昔からいた。 大富豪や芸能界の著名人だが、動機は税金逃れのみだった。 それが中産階級化していると言える。 移民の歴史は人類の歴史。 戦火や、災害、差別、迫害、貧困から逃れ新天地を求める人々の歴史だった。 その歴史に質の異なる一章が加わった。
世銀を辞した後の住処に選んだ英領バージン諸島は、英国海外領土の安心に、米ドル通貨の特典、良いガバナンスなどが加わって栄えるオフショア金融センター。 世界中から集まったスーパー・シチズンも、うようよしている。