シンガポールの税務当局IRAS(= Inland Revenue Authority of Singapore)から「2008年分の納税申告をしなさい」、とe-File(電子申告)のPIN(暗唱番号)が送られてきました。
日本では、サラリーマンは所得税・住民税ともに源泉徴収されるので、私にとっては初めての納税申告です。
シンガポールには住民税はなく、個人所得税に一本化されています。 右のテーブルは現在の税率。 最高税率20%ですが、ほとんどの人は17%以下でしょう。
国の特徴を現しているのは、税控除(日本で言う所得控除)ですが、基礎控除、生命保険料控除、寄付金控除、配偶者控除、CPF控除、障害者控除など日本にもある控除の他にこんなものがあります(日本のケースを知りたい人は→『手続き・届出110 – 所得控除とは』)。
外国人メイド税控除・・・『6家庭に1軒がメイドを雇う社会』に書いたようにシンガポールの多くの家庭は住み込みのメイドを雇っています。 メイドを雇うには政府にメイド税を払う必要があるのですが、そのメイド税の2倍を控除できるというもの。
子どもを持つワーキングマザー控除・・・『シンガポールの少子化対策 – 政府の嘆きが聞こえる・・・』に書いたようにシンガポールでも少子化は深刻な社会問題。 今まで子ども1人の場合、所得の5%控除だったのが、今年度から15%に引き上げられました(2人以降も同様に引き上げられた)。
その他、National Serviceと呼ばれる軍隊に入っている人向けの控除や(シンガポールは徴兵制)、Vocational courseと呼ばれる職業訓練コースの授業料が税控除の対象になったり・・・
シンガポール人のワーキングマザーでメイドを雇っていたら、ほとんど課税所得はゼロに近くなるのでは?というほど控除があります。
なお、今年は未曾有の不況なので『大胆なシンガポール2009年度予算』に書いたように個人所得税の20%還付(max. S$2,000)もあり。
なお、今回はじめて政府のサイトから税金の電子申告をしたのですが、非常にわかりやすく一瞬で終わりました。
私は永住権保持者(= Permanent Resident)なので、シンガポールでは”IC”と呼ばれる身分証明カードとID番号を持っており、ひとつの番号で全部紐ついているのです(日本で「国民総背番号制」と呼ばれて非難を浴び実現しなかった国民ID番号です)。
この前、日本の社会保険庁のインターネットサービスのIDを請求しました(シンガポールから電話で問い合わせていては埒があかないので)。
日本を出るときにちゃんと国外転居届を市役所に出してきたのに、社会保険庁とはデータがシェアされておらず(こちらは年金番号で処理)、「住所が照合できないのでIDを発行できない」という旨のレターがご丁寧にシンガポールまで郵送されてきてガックリきているところです・・・
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