Tag Archives: シンガポール

シンガポールに長く居すぎる・・・のか?

出所(↓)はだいぶ前のモノみたいですが・・・
You know you’ve been in Japan too long when…
「外国人が”日本に長く居すぎてしまった”と思うとき」というアメリカ人がつくったジョークがだいぶ前ネットで話題になってたようです(火つけ役はたぶんらばQ)。
私が「そうそう、そうよね!」と納得したのを抜粋(カッコ内に私のコメント付き)。

  • トラックがバックしてくるとき、”It’s a Small World”が流れても驚かない
    (そうそう、音楽が流れるトラック、フツーです。 信号の『通りゃんせ〜♪ 通りゃんせ〜♪』も普通。 『蒲田行進曲』は結構好き。 山手線の音楽集めた人もいます→山手線音楽館。 外国人はこの街で流れる電子音、すごーーく気になるようです)。
  • 赤の反対は白である
    (たしかに赤の反対は白だ・・・ アメリカ人に聞くと赤(= 共和党)の反対は青(= 民主党)と答えるんだろうか?)
  • 「バーモントカレー」というコンセプトに驚かない
    (御丁寧にハウスの広報室に電話した人がいる。 「創業者の浦上社長が、カレールーを開発中、リンゴとハチミツの健康法がバーモント州にあることを知って命名した」だそうだ・・・ 私はメガネの『パリ』ミキの『パリ』もずっと気になっている)
  • 非日本人が電車で隣に座ると席を移動する。 差別してるわけじゃないけど、何するかわかんないし
    (東京ではさすがにもうこういう人いないかなー? どうだろう?)
  • タクシーとJRに27本コンビニ傘を寄付した後もまだ玄関に100本残っている
    (傘は天下の回りもの)

Continue reading


多民族共生の実験場

私は「民族紛争」に昔から非常に興味がありました。 大学の卒論では当時最も複雑な民族紛争と思われたユーゴスラビア内戦前の状況を分析したくらい。
興味がある理由は長くなるのでやめておきますが、当然のことながら新疆ウイグル自治区で先週起った暴動もずっとニュースを追っているのですが、やはり本当は何が起ったのか、なぜ起ったのか、まさに事件が起っている瞬間ってわからないものですねー ナシームも『ブラック・スワン』でさかんに「頭上で起っている戦争のことは誰もわからない」、そして歴史は「発生した事実を、後から振り返って、ある文脈で解釈すること」であり、常に後講釈による歪みや曲解を生むと言ってましたが、そうなんだと思います。
そして、多民族国家でありながら民族間の緊張はほとんどない国を造り上げたシンガポール政府を改めてすごいなー、と思います(「ほとんどない」であり、個人レベルでは偏見・敵意いろいろあるだろうとは思う)。
中国系住人が多かったシンガポールは1965年、マレー人優遇を進めるマレーシア(*1)から追い出されるように分離独立しました。 多民族融和が国家存亡の肝になることを認識したリー・クアンユーが行った政策のひとつが、民族別の居住エリアを作らせないこと(初代首相であり現Minister Mentorであるリー・クアンユーは非常に尊敬されており、彼の伝記本は今でも数多く書店に山積みにされています)。 具体的には国民に安価な住宅を供給することを目的に建設したHDB(公団、今はシンガポール人の8割以上が住む)に、民族ごと(中国系、インド系、マレー系)に(人口上の民族構成に従い)入居の割合上限が決められています。
*1・・・2週間前の6月30日、マレーシアが上場企業のブミプトラ権益(マレー人優遇政策)規定を撤廃しました。 極めて大きな出来事。
マレーシアナビ!:上場企業のブミプトラ権益規定を撤廃

Continue reading


キャンペーン大国シンガポール

『さらに少子化を考える』エントリーを読んで、いつも記事を送ってくれるYさんが、また面白い記事を送ってくれました。
こちらでも書いたように、シンガポールは政府お墨付きのお見合いマッチングサイトや出会いイベントがあって、なかなか結婚しない若者を結婚させて子供を産んでもらおうと必死なのですが、なかなか効果が出ていません。
記事によると「(政府調査の結果)この国の独身者は結婚そのものに関心はある、ただ結婚するなら”ミスター(or ミス)・ライト”でなければ、との意識が強い」ことがわかったそうで、完璧な異性を待ち続けてチャンスを逃しているのでは?との懸念から「欠点こそ美しい!」キャンペーンが開始されたとのこと(CM見つけた方、教えてくださいCMはなかなか感動的)。
YouTube : Think Family – Funeral
ひぃー、お腹がよじれそう〜・・・ 勘弁して〜
そんなこと国に言われなくても自分のことくらい自分で面倒みるよ、って感じなんですが・・・
シンガポールは政府のキャンペーン大国です。
日本の駅や電車は広告だらけでこれはこれでしばらくぶりに見るとギョッとするのですが、シンガポールの場合、政府キャンペーンが始終流れてます。
最近はずっとこれですね、“Singapore Kindness Movement”という「人に親切にしましょう」というキャンペーンの一環で公共交通の乗り方を指南したもの。

Continue reading


無知な外国人の赤っ恥

今週月曜に、Toastmastersで3回目のスピーチを行いました(Toastmastersについてはコチラコチラをどうぞ)。
3回目のスピーチの目的は”Get to the point”(核心をつく)。
私の行っているクラブは、国籍も職種もバラエティ豊かで、皆が共通に理解するトピックを選ぶのが難しいのです。 最近、環境保護系のトピックを話す人が多くて、内容かぶっててつまんないな、と思っていたので、皆の興味をそそり、なおかつcontroversialな(論争を呼ぶ)トピックにしようと思って、普段から思っていたことを話すことにしました。
タイトルは”Uniquely Singapore”(シンガポール政府観光局の標語を皮肉っている→参考:『また来たくなる、日本』
普段思っていたことというのは、こちらのエントリーに書いた下記のようなこと。

私がもっともシンガポールの気にいらないところは、どこを見渡しても似たようなコンドミニアム、ショッピングモールが何十と立ち並び、沖にはカジノリゾート・・・ 全くcharacter(日本語では個性、特徴?)がないところ。
古都出身で古い街並みをこよなく愛する人間にとっては、薄っぺらく見えてしまいます。
そこで私たちはシンガポールの歴史的建造物であるショップハウス(1Fが店舗、2Fが住居)を改装したアパートに住んでいます。 対して、シンガポール人が好むのは(ほとんどのシンガポール人は公団に住んでいるので「憧れる」が正しいか)、プール・ジム付きの施設が整ったコンドミニアム。
「ショップハウスに住んでいる」と言うと相手がシンガポール人か外国人かによって反応は真っ二つに分かれます。 シンガポール人は無言、「(心の中で)へー、そんなとこ住めるんだー」という反応。 外国人は「うらやましい!!!」と羨望の眼差し。
シンガポール人には「町家を改装した住居に住んでいる物好きガイジン」くらいに見られています、たぶん。

Continue reading


シンガポール大学生の人気業界

先週のThe Straits Timesにシンガポールの大学生の就職志望業界ランキングが載っていました。
シンガポールという国をよく現している気がします。

1. 銀行・金融
2. 政府・公務員
3. 航空・旅行
4. エンジニアリング
5. 監査・会計・税務

不況はほとんどこの順位に影響を与えていないそう(また、A-levelと呼ばれる成績上位の学生によるランキングも上記と同じ)。
金融がトップにくるのは、アジアの金融センターとしてあらゆる金融機関(銀行・保険・ファンド)が集まり仕事の数自体が多いことと、給料が多いことの相乗効果。
政府が2位にくるのは、シンガポールのトップレベルの学生は政府が青田狩りをすること(後述)、給与レベルも高く若手の抜擢もありやりがいもある(らしい)こと。
あらゆる多国籍企業のアジア・太平洋本社が集まるハブなのですが、「業界」というくくりでは目立ったものがないので、上記のような結果になるのかー
比較として、リクルートが毎年発表する日本の大学生就職志望企業ランキング(志望業界ランキングがないので)。(NIKKEI NETより)

1. JR東海
2. JR東日本
3. 全日本空輸(ANA)
4. みずほFG
5. 三菱UFJ信託銀行
6. 三菱東京UFJ銀行
7. 東京海上日動火災保険
8. NTT DoCoMo
9. 三井住友銀行
10. ベネッセコーポレーション

今は旅客運輸と金融が人気があるようですね。

Continue reading


チャイナ・ドリーム

彼女との待ち合わせ時間の30分前、待ち合わせ場所のスタバの奥の静かな席に座り、事前に送付されたアプリケーション(受験申請書類)に目を通していました。
その日はINSEAD受験生のインタビュー(面接)を行う日。

私は中国北部の農村に生まれた。 村では子供は高校に行かず、親の農作業を手伝うのが普通だった。 私の両親は教育に理解があり、私を高校まで行かせてくれたが、大学に行かせる家計の余裕はなかった。
高校卒業後、私は地元の専門学校に通い始めたが、大学進学をあきらめきれず、シンガポール政府の奨学金に申請したら合格通知がきた。 必死で英語の勉強をした私は1年後、シンガポール国立大学に入学した。
学費は奨学金で賄えたが生活費は自分で稼がなければならなかった。 昼は大学に行き、夜はバイトをして自分の生活費と親への仕送りにした。 私の仕送りのおかげで弟は大学に入ることができた。
大学卒業後(コンピューター・サイエンス専攻)は大学院(修士課程)に進もうと思っていたが、ちょうど起こったアジア通貨危機の影響でその年に大学院奨学金を受けられる成績水準が引き上げられた。 生活のためバイトをしなければならなかった私は、奨学金の申請資格である成績にわずかに足らなかった。
大学卒業後はシンガポールの企業でエンジニアとして働き始めた。 夜間の大学院に通うため、必死でお金を貯め、オペレーション・マネジメントの修士号を取得した。 学位を活かして、純粋なエンジニアからマネジメントとエンジニアの中間のポジションへ転職した。
シンガポールの企業で7年間働き、奨学金の義務を果たした今、INSEADでMBAを取り、コンサルタントへのキャリア・チェンジをはかりたい。

読んでるうちにじわーっと涙が出てきた私。
おいおい、人の受験エッセイ読んで泣いてどうする・・・

Continue reading


シンガポールで起業したい人へ

シンガポールで起業しよう!って人がどのくらいいるかわかりませんが、シンガポールには多くの起業支援プログラムがあります。 主にSPRINGというイノベーション推進政府機関が実施しているので、そこからいくつか紹介。

  • EntrePass・・・シンガポールで起業・会社設立したい人のためのビザ。 同様のビザは他の国にもあるのですが、イギリスでは20万ポンド投資する予定であることを証明するなど条件があるのに比べ、条件が遥かに緩いのが特徴。
  • SPRING SEEDS・・・スタートアップのシードマネー(起業時の資金)をSPRING : 他の投資家 = 2 : 1の割合で政府が投資するプログラム。
  • Business Angels Scheme・・・政府指定のエンジェル投資家団体から投資を受けるスタートアップは、SPRING : エンジェル = 2 : 1の割合で政府の投資が受けられるプログラム。
  • Enterprise Investment Incentive・・・スタートアップに投資する投資家は、S$3mil.まで投資損金を課税所得から控除できる。

他にもいろいろありますが、これだけ政府が熱心にスタートアップを育てようとしているところは他にないのでは?

Continue reading


シンガポール初心者はここは行っとこう。

『旅先のレストランは絶対外したくないあなたに』で紹介したLUXE CITY GUIDESというガイドブックシリーズは、香港在住のイギリス人がバンコクに住んでいた時に、イギリスから遊びに来る友達、来る友達に「お薦め教えて」と言われ、そのたびにリストを作っていたのが、「何度も作るの面倒だからガイドブックにしちゃえ」ということで創刊したのがきっかけだそう。
その気持ち、めっちゃくちゃわかります。
観光でシンガポールに来る人が行きたいであろうレストランは、私たちが普段行く場所とは違うんですよね。 私たちの友人は欧米人が多く外食は週末のブランチ(→こういう場所)で洋食が多いので、国外からゲストが来るたびに「えーっと、何がいいんだっけ?」と思い出すのに時間がかかります。
しかも日本人は口が肥えているので(どう考えても東京の外食のバラエティとクオリティは世界一である)、ますます悩む羽目になります。
REUTERS : 「世界一グルメな都市」は東京=米誌
考えたところで毎回一緒のところに行ってしまうので、ここにまとめておきます。
[ ご注意 ]

  • 「シンガポールで美味しいレストラン」のリストではありません、「せっかくシンガポールに来たんだからシンガポールっぽいものを」というfirst timer(初心者)向けであり、私がいちいち思い出すプロセスを経なくて済むように備忘録だったりもします。
  • 『やっぱり頼りになるのは、日本の食オタク』に書いたように、日本人はオタクですからね。 「いろいろ食べ比べしたい!」「最高級の食材で!」など、こだわりのある方はググるとオタクなサイトがたくさんありますので、そちらをどうぞ。 このリストは「取るものも取りあえず飛行機に乗ったけど、はて?シンガポールって夏服でよかったんだっけ?」と飛行機の中でおもむろに初めてガイドブックを開くような人向けです。 なぜか私の周りには圧倒的にこういう人が多い。 はい、シンガポールは夏服ですが、屋内は異常に冷房がきいているので、はおり物をスーツケースに入れてお越しください(日本人はたいていこれで風邪をひく)。
  • 面倒くさがりなので、地理的に私の家のある付近に偏っています。

Continue reading


初めての納税申告

シンガポールの税務当局IRAS(= Inland Revenue Authority of Singapore)から「2008年分の納税申告をしなさい」、とe-File(電子申告)のPIN(暗唱番号)が送られてきました。
日本では、サラリーマンは所得税・住民税ともに源泉徴収されるので、私にとっては初めての納税申告です。
personal_income_tax.jpgシンガポールには住民税はなく、個人所得税に一本化されています。 右のテーブルは現在の税率。 最高税率20%ですが、ほとんどの人は17%以下でしょう。
国の特徴を現しているのは、税控除(日本で言う所得控除)ですが、基礎控除生命保険料控除寄付金控除配偶者控除CPF控除障害者控除など日本にもある控除の他にこんなものがあります(日本のケースを知りたい人は→『手続き・届出110 – 所得控除とは』)。
外国人メイド税控除・・・『6家庭に1軒がメイドを雇う社会』に書いたようにシンガポールの多くの家庭は住み込みのメイドを雇っています。 メイドを雇うには政府にメイド税を払う必要があるのですが、そのメイド税の2倍を控除できるというもの。
子どもを持つワーキングマザー控除・・・『シンガポールの少子化対策 – 政府の嘆きが聞こえる・・・』に書いたようにシンガポールでも少子化は深刻な社会問題。 今まで子ども1人の場合、所得の5%控除だったのが、今年度から15%に引き上げられました(2人以降も同様に引き上げられた)。

Continue reading


「中国人・インド人は起業家魂がある」の嘘

シンガポールに来て以来、思っていたこと。 反論歓迎。
よく「中国人とインド人は起業家魂(Entrepreneurship)があるけど、日本人は・・・」のような言われ方をすることがありますが、私は人種・民族と起業家魂には全く相関性がないと思っています。
なぜなら中国人、インド人で溢れているのにも関わらず、Entrepreneurshipがない場所があるから。 それは、ここシンガポール。
シンガポールの産業構造は大きく分けて3層構造。
1. 多国籍企業のアジア・パシフィック本社
2. 政府系企業(Government Linked Company = GLCと呼ばれ、シンガポール航空、Singtelなどシンガポール主要産業の中枢を司る)
3. (主に中華系の)家族経営の中小企業
『300人待ちの幼稚園』に書いたように幼少期からの教育競争は熾烈ですが、言語の習得(英語と中国語)に非常に力点が置かれており、上記1.と2.(両方とも大企業)に職を得て成功することがよし、とされており、親が子どもに期待するのも「いい職につく」こと。
起業の形には、”Opportunity driven”(いわゆるベンチャー・ビジネス)と”Necessity driven”(海外で中華レストランを経営する中国人など、仕事がないから必要に迫られ自営するもの)に分けられますが、シンガポールはそのどちらも少ない、という点で日本と同じ。

Continue reading