『さらに少子化を考える』エントリーを読んで、いつも記事を送ってくれるYさんが、また面白い記事を送ってくれました。
こちらでも書いたように、シンガポールは政府お墨付きのお見合いマッチングサイトや出会いイベントがあって、なかなか結婚しない若者を結婚させて子供を産んでもらおうと必死なのですが、なかなか効果が出ていません。
記事によると「(政府調査の結果)この国の独身者は結婚そのものに関心はある、ただ結婚するなら”ミスター(or ミス)・ライト”でなければ、との意識が強い」ことがわかったそうで、完璧な異性を待ち続けてチャンスを逃しているのでは?との懸念から「欠点こそ美しい!」キャンペーンが開始されたとのこと(CM見つけた方、教えてくださいCMはなかなか感動的)。
YouTube : Think Family – Funeral
ひぃー、お腹がよじれそう〜・・・ 勘弁して〜
そんなこと国に言われなくても自分のことくらい自分で面倒みるよ、って感じなんですが・・・
シンガポールは政府のキャンペーン大国です。
日本の駅や電車は広告だらけでこれはこれでしばらくぶりに見るとギョッとするのですが、シンガポールの場合、政府キャンペーンが始終流れてます。
最近はずっとこれですね、“Singapore Kindness Movement”という「人に親切にしましょう」というキャンペーンの一環で公共交通の乗り方を指南したもの。
「こういうことは幼少期に家庭で教えてくれよ〜 毎日見せられる私の身にもなって〜」と思う一方、電車の乗車マナーは結構ひどいのでしょうがないのかな、とも思う(去年、北京に行ったけど北京の方がマシだった)。
なお、数々の政府キャンペーンも効果ありすぎたり的外れだったり、なかなか迷走の歴史。
冒頭の少子化対策(”Romancing Singapore”とセンスを疑うネーミング)も40年前に実施した(中国の一人っ子政策ならぬ)”Girl or Boy – Two is enough.”という二人っ子政策が効果ありすぎたため、とも言われています。
他にも「シングリッシュではなくちゃんとした英語を話しましょう」という“Speak Good English Movement”は全然進んでいる気配はないし(まあ、別にいいと思いますが)。
シンガポール政府のキャンペーンについては、下記コラムにもっとたくさん例があります。
シム・チュン・キャット「キャンペーン超大国でもあるシンガポール」
エリートの政府役人が大真面目でこういうキャンペーンやるところが面白いのですが(こちらで紹介したラップビデオのように自ら踊ったりもするし)、日本のように官僚や政治家がマスコミのバッシングの対象になってるだけのように見える国から来ると、これだけ政府が生活の隅々まで入り込み、機能している事実はにわかには信じ難いです。
効果ありすぎで国民は『車のUターンは原則禁止』で書いたようなメンタリティーになってしまうし。
機能しすぎる政治、機能しない政治・・・ どっちがいいんだろう?
『余計なお世話』エントリーの続き。
子どもに関するシンガポール人の余計なお世話っぷりを裏付けるようなデータを発見しました。
「結婚したら子どもを持つべきだ」に賛成する人は89%(内訳:独身者 = 74%、既婚者 = 94%)(『Ministry of Community Development, Youth, and Sports : Attitudes on Family』より)。 既婚者94%が賛成ってすごい数字だな・・・
これに対応する日本の数字。
日本では「結婚しても必ずしも子どもを持つ必要がない」とシンガポールと質問が逆なのですが、これに、賛成(必ずしも持つ必要がない) = 40%、反対(持つべきである) = 53.5%、わからない = 6.5%(『男女共同参画社会に関する世論調査』より)。
89% : 53%・・・ そりゃー、こんなに「子どもはまだ?」って聞かれるわけですね・・・
July 9th, 2009 at 1:17 pm
コ・・・ココリコの田中・・・?
日本にはこんなユーモアの(?)あるCMはなかなかないですが、
東京メトロのマナーポスター、「○○でやろう」シリーズは結構スキです。(最近はネタ切れ感がいなめませんが)
http://www.tokyometro.jp/anshin/kaiteki/poster/index.html
July 9th, 2009 at 7:14 pm
わぁ、引用いただき嬉しいです!
原典をチェックせずお送りしてしまいましたが、これは「Beautifully Imperfect」というネーミングで、
YouTubeにチャンネルもありました↓
http://www.youtube.com/ThinkFamily
なかなか感動的な仕上がりです。
July 9th, 2009 at 7:41 pm
日本も、少子化対策の一環として婚活は政府マターになるかも、らしいですよ。。。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090624k0000m010104000c.html
出会いだけの問題とちがうー、と思うんですが、それは自分が片付いたからなんでしょうか。。。?「同窓会支援とか」って。結構な識者が集まっているはずでも、こういうことに行政が口を出し始めるとどうも的外れになりますよね。
まあ、シリコンバレーのエンジニア君たち(かの地では、どこいってもなんか男性7:女性1くらいの人数比)が出会いがないと嘆くのは結構切実だったので、あれはサンタクララカウンティかなんかが支援していいと思いましたが。
July 10th, 2009 at 9:05 am
>tomokoleaさん
>東京メトロのマナーポスター、「○○でやろう」シリーズは結構スキです。(最近はネタ切れ感がいなめませんが)
これ、私がいたときからやってるので、けっこう長いのでは? たしかにネタ切れ。
シンガポールでは地下鉄車内がココリコ田中で、プラットホームはテロへの警戒を呼びかける政府作成ビデオ。 私が知ってる限り延々と同じビデオ流してるんだけど、マドリッドの電車テロやムンバイのテロなど血まみれの死者の映像が出てきて、ああいうのを政府がパブリックな場所で流すのもどうかと思うんだけど、感覚の違いでしょう・・・
>ykさん
>なかなか感動的な仕上がりです。
ありがとう〜 たしかに感動的な仕上がり。 奥さんがインド系で亡くなったダンナさんが中国系っていうセッティングがなかなかあり得ないんだけど、政府らしい。
>lat37さん
>日本も、少子化対策の一環として婚活は政府マターになるかも、らしいですよ。。。
へー、プロモーション始まったらまた教えてくださいませ。
私は自分が片付いて引っ越した後に婚活という言葉が流行り出したのでいまいち問題が把握できてないんですが、経済的な理由で結婚できないと思ってる男性が多い一方、女性がガゼン乗り気で、需給のミスマッチが起っている、という理解でいいんでしょうか?
>シリコンバレーのエンジニア君たち(かの地では、どこいってもなんか男性7:女性1くらいの人数比)が出会いがないと嘆くのは結構切実だった
私、シリコンバレー行ったとき、「ここは独身女性のパラダイスだ!」と思いましたけどね(ギーク好き。 ギークによるけど)。 問題はシリコンバレーにあんまり住みたくない、ってとこでしたが。
最近、シリコンバレー在住のイスラエル人の友人が結婚したんだけど、そうか、彼はそんな悪いオッズをモノともせず、がんばったんだな。 よくやった!
July 10th, 2009 at 4:32 pm
こんにちは。
完璧な相手との出会いを待ってなかなか結婚しない、というので思い出しました。シンガポール人は、やたらと、ABC, 3C’s などアクロニムやリストを作るのが好きで(でした)よね。一昔前のシンガポールのヤッピー(この呼称は死語?)の理想の結婚相手の条件は5B’sで、たしかBeauty, Brain, Background, Bank account, Business connection ・・・?この風潮はその後どうなったのでしょうか?
July 10th, 2009 at 8:25 pm
広告めちゃくちゃ見入ってしまった記憶があります。あれを全部見るために、何本電車をやり過ごしたことか(汗
でも、それぐらい見入ってしまう何かインパクトがありますよね笑 日本もやってほしいなと。
おかげさまで、ベトナムのIT会社に無事インターンを開始できました。 記事も後は最終チェックだけですので近日ご確認をお願いいたします♪
NORI
July 11th, 2009 at 10:29 am
>mkkさん
>一昔前のシンガポールのヤッピー(この呼称は死語?)の理想の結婚相手の条件は5B’sで、たしかBeauty, Brain, Background, Bank account, Business connection ・・・?
5Bは初耳です。 5Cは聞きますよ(これも古いのかな?)
Car, Condo, Credit Card, Cash, Career
ほとんどお金やん!って感じです。
>NORIさん
>おかげさまで、ベトナムのIT会社に無事インターンを開始できました。
おめでとうございます〜 また記事と近況報告楽しみにしてます!