ナンピン買いの誘惑

今日も株価は激しく下げましたね・・・
9月2日3日のブログに書いたとおり、8月下旬に新たな投資戦略のもと世界全体に投資を始めたのですが(→投資銘柄はコチラ)このわずかな期間の間に世界の株式市場は暴落してしまいました。 VanguardのETFも8月下旬に購入してわずか1ヵ月半で30%の下落です。
「これから1年かけて4回に分けて投資実行すれば底は拾えるでしょう」と書いたとおり、元々
– 2008年8月から1年かけて3ヵ月ごとに手持ちのキャッシュ1/4ずつを決めたとおりのポートフォリオに機械的に投資し
– 2009年8月から後はコツコツと定額を同ポートフォリオに定期的に投資する
というドルコスト平均法 & インデックス投資 & 30-40年スパンの長期投資(バイ&ホールド)の予定なのですが、昨今の暴落を前にしてナンピン買いをしたい誘惑に駆られています。
Vanguardの創業者John C. Boglueの本『マネーと常識 投資信託で勝ち残る道』に「多くの人が自分はMarket timing(市場のタイミングを読んで投資すること)ができると思っているが、ほとんどの人はできない」とあるのを読み、納得した上で決めた戦略だったんですけどね。
次に投資できるのは8月(初回投資日)から3ヵ月後の11月です。 それまでガマン、ガマン・・・

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飛行機通勤する人々

海外に住んで困ることNo.1はいい美容院を見つけること。
日本でさえ、気が合って必要以上に話しかけず、かつ腕のいい美容師さんを見つけることは至難の業なのですが、海外ではセンスの違いもありほぼ絶望的。
今回は、とある日本人の美容師さんのところに行ってみました。 仕上がりは「まあまあ」。
なので、名前を出すのは控えますが、この方、1ヵ月のうち日本で3週間、シンガポールで1週間、という飛行機通勤をされています。 シンガポールは日本人が多いので、1ヵ月に1週間くらいならちょうど予約が埋まるくらいで、採算取れるのかな?
この飛行機通勤スタイルに興味があるので、採算を試算してみました。
1回カット料金(*) S$70(約5,000円) x 1日平均6名と仮定 = 1日の売上 S$420(約30,000円)
*現在、場所の制約ありカットしか受け付けていないため平均単価はカット代。
1回の滞在で7日間働くため、1回滞在あたり売上 S$2,940(約210,000円)
かかるコストは、以下と仮定。
宿泊費(バックパッカー用のドミトリーだそう・・・) S$20/泊(約1,400円)x 7泊 = S$140(約10,000円)
シンガポールで間借りしている美容院の1日あたり施設利用代 S$120(と仮定) x 7日 = S$840(約59,000円)
シンガポール – 東京往復航空券代 S$1,000(約70,000円)
しめて経費が合計S$1,980(約139,000円)
よって、1回滞在あたりの利益はS$960(約70,000円)なり。
ここから食費、航空券以外の交通費、雑費など出すのでかなり厳しいですね・・・

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国籍と人種と民族と・・・

すでにネタとしてブログなどで出尽くされている感がありますが、ノーベル賞の物理学受賞者について日本のメディアでは日本人3人と報道されているのに、外国メディアでは(ノーベル財団の発表でも)米国人1人、日本人2人とされていることが話題になっているそうです。
私にとって、米国籍を取得された南部さんは、
国籍(nationality)= アメリカ
人種(race)= 東アジア人(モンゴロイド系というのだろうか?)
民族(ethnicity)= 日本民族
使用言語(language)= 英語 + 日本語
と非常にクリアなんですが・・・
当のご本人も国籍法改正論まで飛び出す過剰反応にさぞかしビックリなことでしょう(頭脳流出問題が絡んでいるためですが)。
日本は大多数の国民の国籍、人種、民族、使用言語が単一である、という希有な国なので、ときどき(というか頻繁に)国籍と民族(or 人種)を混同した表現を見かけます。
私自身がもっとも言われて違和感がある(そのため自分ではほとんど使わない)表現が「国際結婚」。
国籍の違う人同士の結婚を指す言葉なので、本来の意味で使われる場合はいいのですが(例:国際結婚では、役所に届け出る書類の数が多い)、ほとんどの場合、文化の違いを指していたり(例:国際結婚は文化が違うから大変でしょう?)、言いたいことそのものが意味不明だったり(例:憧れの国際結婚)します(最後の例では、国籍の違いがなぜ憧れにつながるのか意味不明、笑)。

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アイスランド破綻に思うこと

iceland.jpg先週から北欧の小国アイスランド(注:アイルランドではない)が実質国家破綻状態に陥っています。
NIKKEI NET : アイスランド、民間銀を政府管理下に、金融非常事態を宣言
JBpress:アイスランド、国家破産の危機 銀行救済を巡る厳しい選択
IHT : Isolated Iceland wonders who to turn for help
The Economist : Kreppanomics
アイスランド(人口:31万人)といえば、2007年の1人あたりのGDPがUS$63,800と世界3位(日本はUS$34,300)。 金融自由化で世界中から投資を呼び込み、経済の優等生として国際競争力ランキングでも上位に位置し、大前研一さんが著書『やりたいことは全部やれ!』で絶賛していたことも思い出します。
最近はその神秘的な景観から映画のロケ地としても有名で、ヨーロッパ人の人気観光地として、私の友人も数多く観光で訪れていました。
そのアイスランドの銀行は同国のGDPの12倍(ブルームバーグ試算)に相当する約US$6.1bil.(約6兆1,600億円)の債務を抱えているらしく、到底政府(及び国民)が払える金額ではありません。

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6家庭に1軒がメイドを雇う社会

私たちのシンガポール人(中華系)友達は、夫婦の場合もれなく共働きで住み込みのメイドを雇っています(正式にはメイドは”Foreign Domestic Worker”といいますが、ここでは呼び親しんでいる”メイド”で統一)。
ある夫婦は旦那さんが歯医者さん、奥さんが家族企業(といっても大きい)の2世経営者なので平日は2人ともフルタイム勤務で、メイドが家事・育児を一手に引き受けています。
たまに、一緒にレストランで食事をするとき、2人の子ども(2歳と1歳)と一緒にメイドを連れてきて、私たちが食事をしている横でメイドが子どもの世話をしているので、どう反応したらいいものか悩みます。 欧米人カップルの場合、子どもの世話をメイドに頼んで2人だけで出てくるのでこのへんは感覚の違いでしょう・・・
シンガポールには15万人のメイドがいるとかで、6家庭に1軒の割合でメイドを雇っている計算になり、この制度なしに夫婦共働きを維持できない家庭も多いはず。
以下のような制度になっています(XpatXperience.comより)。
– メイドのほとんどは近隣諸国(フィリピンとインドネシアで9割を占める)からの出稼ぎ労働者。 フィリピン人メイドは英語が話せるのがメリット。
– 探し方はメイド斡旋業者に頼むのが一般的。(例:bestmaid.com.sg
– 外国人メイドの雇用主になるため、メイド用の労働ビザ取得、健康診断などを経て晴れてメイドが家にやってくることになる。 契約期間は通常2年。
– 未経験のメイドの場合、家事のやり方などは教えることになる。
– 住み込みで週6日勤務、日曜はオフのことが多い(法的規制はない)。 1年に1回母国への里帰り休暇と往復の航空券を雇用主負担で補助する。
– 月給はフィリピン人メイドの場合、S$350(約28,000円)、インドネシア人の場合、S$250(約20,000円)。 加えて、政府に外国人労働者雇用者税のS$345/月(約28,000円)を支払う(小さい子どもがいる家庭は税控除あり)。
– 住み込みメイドが嫌な人には「通い」の制度もあり。 住み込みが一般的であるため、シンガポールの2ベッドルーム以上のアパートにはもれなくメイド用の小部屋がついている。

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2008年リーダーシップ・フォーラム

昨日は朝からBloombergが主催する”The 2008 Leadership Forum Singapore”というフォーラムに招待されて参加してきました。
パネリストが多国籍企業のアジア太平洋地域CEOが多く豪華メンバー(下記)であったことと、The Ritz Carltonの朝食に釣られて(笑)初参加。
パネリストは製造業、金融、教育機関からバランスよくこんな布陣。
Dell, アジア太平洋地域社長
Citibank, シンガポール カントリーヘッド
Standard Chartered Private Bank, プライベートバンキング部門グローバルヘッド
Olam International(農産物SCM世界大手), CEO
Hyflux(水の再生事業大手), CEO & CFO
INSEAD, 国際経営学教授
McKinsey & Co., ディレクター
Bloomberg, コラムニスト
参加者は何と総勢400名。 招待制ですが、多国籍企業のミドルからシニアポジションの人が招待されたような様子でした(私はINSEAD関係で、会場で遭遇した友人は職場( = Standard Chartered Bank)関係で招待された)。 ざっと見たところ、男性:女性 = 8:2、男性は白人と中華系シンガポール人が半々くらいでインド人が少々、女性はほとんど中華系シンガポール人。
参加した感想です。

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'different'と'wrong'

このブログも今日が100エントリー目になりました。
開始当初から訪問頂いている方も、途中からの方も、いつも訪問頂きありがとうございます。
100エントリーを記念して(?)、今日はこのブログの底に流れている精神みたいなものの話を。
それに気づいたのは、INSEADに留学していたときにイスラエル人のクラスメイトに言われたひと言。

I read ‘different’ and ‘wrong’ are the same words in Japanese. It tells so much about its culture, doesn’t it?
日本語では’different’と’wrong’が同じ言葉だって(何かで)読んだよ。 すごく日本の文化を現しているよね?

はじめ彼が言ったことが何を指しているのかわかりませんでした。 その単語が「違う」だと気づいたとき、初めて私が長い間感じてきた「しっくりこない感」の正体が説明され、私の過去の体験とつながりを持ったのです。
英語では、
He has a different opinion.(彼は違う意見を持っている)

What he says is wrong.(彼が言っていることは違う)
とは
‘different’と’wrong’という異なる単語を使って明確に区別されます。 ところが、日本語では「違う」と同じ単語で表現できてしまいます(2番目の文は「彼が言っていることは間違っている」と明確にすることもできますが)。
言葉は文化なので、’different’ = ‘wrong’と無意識にせよ意識的にせよ2つの概念を混同していることからくる違和感を、彼に指摘される瞬間まで数多く体験していたので、霧が晴れたような気分でした。
‘different’ = ‘wrong’と混同することから来る社会とはひと言で言うと「マイノリティーに冷たい社会」です。

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ウェブカレ・・・

今まで外国人の友人からは「一番親しい日本人である」という理由でいろいろなことを頼まれてきました。
ありがちなのが、「今度、東京に行くんだけどレストランのお薦め教えて」「京都で旅館に泊まりたい」など旅行系。
義父(夫のお父さん)からは「30年前のロンドン留学時代のクラスメイト(日本人)と10年前から音信不通になってしまったので探してほしい」と、私を興信所か何かだと勘違いしているのでは?と思われるような依頼も(アルファベットの名前から漢字を類推し、当時在籍していた会社名と組み合わせてググッたら何と発見できてしまいました。 そして電話をかけてご本人を確認しメルアドをゲットして義父に連絡。 興信所いらず)。
今回の依頼は上海でベンチャーキャピタルを経営する友人から。
「日本で”ウェブカレ”とやらが大ブームらしいので、使ってみて感想を教えてほしい」
はいはい、おまかせあれ。
で、ウェブカレ
9月10日にオープンした”乙女のための2次元恋愛シミュレーションSNS”とのことで、20代女性を中心に人気らしい。
舞台は私立の高校。お菓子作りが趣味の生徒会長、勉強が苦手なバスケ部員、女子生徒に人気の国語教師、けんかの強い問題児 – という4人のキャラ(下)から自分の”彼”を選び、”彼”やSNSの他のメンバーと一緒に学園生活を送るというシミュレーションで、SNSならではの機能もついています。
webkare.jpg
興味のある方はコチラ(↓)
ウェブカレってなに?

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'la dolce vita'の由来

今日のエントリーはほとんど個人的な妄想なので、興味のない方は読み飛ばしてください。
ブログのニックネームの’la dolce vita’の由来を聞かれました。
フェデリコ・フェリーニ監督の映画『甘い生活』が由来か?と聞かれますが違います(映画は見たことがありません)。
大学1年のときに習ったフランス語のテキストにあったフレーズから名付けました。 テキストが手元にないのですが、こんなやり取りだった気が(以下フランス語でした)。

A : Jeanはどこにいるの?
B : Jeanは今、イタリアの海でバカンス中だよ。
A : いいわねー、la dolce vita… bella vita…

‘la dolce vita’はイタリア語の直訳では「甘い生活」という意味ですが、フランス語のテキストにも出てくるように、広く「good life, happy life」くらいの意味のようです。
・・・とはいえ、アメリカン・ドリーム的な「若いうちに猛烈に働いてビジネスでひと財産築きあげた」みたいなアグレッシブな価値観ではなく、もっとイタリア的な「スローライフを楽しもう」という方が語感に合っています。
フランス語のテキストでこの表現に出会って以来、私の人生のテーマなのですが、著しく逸脱しているような・・・?
私のイメージ(妄想)する’la dolce vita’を写真で解説(すべて今年6月に行った南イタリアより)。

夜更かしした次の日、起きたらもうお昼近く。
海を見下ろす丘の上にある我が家の庭には・・・

Minoli.JPG

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グローバル企業への転身なるか?

ここ数週間、朝起きるたびにウォールストリート(最近はロンドンシティでも)で新たな買収・合併のニュースがあるので、起きるのがこわごわ楽しみな今日この頃。
今回の金融危機の原因分析etc.に関しては、私は専門外なので他の人にお任せするとして、世界でも注目を浴びている邦銀/証券のグローバル金融市場へのカムバックについて。
もちろん野村証券によるリーマン「アジア太平洋部門」「欧州・中東部門」の買収と、三菱UFJによるモルガンスタンレーへのUS$9bil.出資のことです。 The Economistの評価は概ね「お手並み拝見」といった論調(↓)。
The Economist (Sep. 27th, 2008) : The big boys are back
The Economist (Oct. 4th, 2008) : The Japanese are coming (again)
この2つのニュースを聞いた私の感想は、
「はやっ!」
「いやー、これから大変よー」
の2点です。
まず、1点目の「はやっ!」について。
私は前職で企業投資の現場にいたのですが、企業の株式取得には、デューデリジェンス(財務状況、法務リスクの精査)、及びバリュエーション(企業価値評価)を行い、価格を含めた条件交渉を買収候補先と行いながら、同時並行して社内の出資(買収)稟議で社内(今回のようなケースだと間違いなく取締役会)の許可を得ます。
通常のM&Aではデューデリジェンスとバリュエーションに数週間(M&A先の規模によるが、非常に過酷な作業であるため、長過ぎるとチームの体力・モチベーションともに持たない)、並行して進める社内稟議も関係者への根回し、利害調整に数週間、と最低2-3ヵ月はかかるプロセスです。

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