Category Archives: 企業・会社員
ボルネオに行く直前、嬉しいサプライズがありました。
前世界銀行副総裁の西水美恵子さんのことを書いた『教育における重要な変化』に、ご本人からお礼のメールが届いたのです。
雲の上のようなキャリアの方でも、名前をアラートにかけて、パーソナライズなメールまで出されるのですねー、としばし感動。
で、本当に考えさせることが多い西水さんの過去の寄稿アーカイブを引き続き読んでいるのですが、その中で涙が出てしまったものを紹介。
『おねしょの教え』というタイトル、一部抜粋。
優秀な部下の成績が下がり、目に見えて元気がなくなっていくのに気付いた。
理由を聞くと、小学生の息子。 「成績が下がり、海外出張で留守する度に寝小便。 心配で仕事が手につかない」と嘆く。 仕事と家庭が両立せず、いっそ世銀を辞めようかと迷っていた。 母性本能か勘か、何がそう言わせたのかは知らないが、ふと思いついて「出張に連れていってみたら」と勧めた。 やる気があるなら旅費も出すと約束した。
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17 Comments | tags: キャリア, ワークライフバランス, 家族, 幸せ | posted in 2. ビジネス・キャリア, 5. 趣味・プライベート, 家庭・育児, 企業・会社員
「アービトラージ」という言葉は「サンクコスト」と同じく日本語で言われても(「アービトラージ」の日本語訳は「裁定取引」)うまく意味が伝わらないなー、と思っていたのですが、最近そのままカタカナで使う例をよく見かける気がするので(例:「国際的制度アービトラージ」)、そのまま使います。
元々は「同じ価値を持つ商品の価格差を利用して、利鞘を稼ぐ取引のこと」ですが、広義には「国内と海外、現在と未来、既知と未知、需要と供給、欲求と充足、価値と無価値、過剰と不足などのギャップを埋める行為」でほとんどの経済活動はアービトラージから生まれたとも言えます。
今日はそのうち言語・文化のギャップを埋める言語・文化アービトラージャー(アービトラージする人)に絞ります。
よく「英語屋なんて英語だけで仕事ができないからダメだ」とか「海外で働く日本人のほとんどは日本企業か日本人相手の仕事をしている」と言語・文化アービトラージャーをバカにする人がいるのですが、「一側面しか見てないし、批判のポイントずれてるなー」というのが率直な印象。
まず、言語・文化アービトラージャーの需要は相互依存を強める世界経済の中で加速度的に増していると思います。 いわゆる「仕事」(技術開発・セールス・マーケティング・経営、etc.何でもいいけど)にプラスαで対象市場の言語・文化を理解しギャップを埋められる人は業界問わず求められています。
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7 Comments | tags: キャリア, 多文化, 日本企業, 海外就職 | posted in 2. ビジネス・キャリア, 企業・会社員
先週のエントリーでmegumeguさんからブログネタのリクエストがあったので、今日は「求職者の心構え」と題し、思うところを書きます(・・・と私がちんたら考えている間に、megumeguさんは採用内定されました。 おめでとうございます!)。
[ 初めにお断り ]
私は日本で2回転職していますが、2回とも人材紹介会社に登録したらすぐ紹介され面接を受けたらすぐ決まったという、余り参考にならない体験をしているので、下に書くことはどちらかというと去年から今年にかけてシンガポールで職を求める中で感じてきたこと、及び周りのケースを見てきた上での総括です。
私としては普遍的なことだと思っているので「日本では参考にならない」とか決め付けずにお読みください。
また人材業界のプロでもなんでもないので履歴書の書き方、面接の心構えなどは他のもっとふさわしい人に聞いてください。
1. 巷に出ている求人だけが企業の人材需要ではない
企業のウェブサイト・人材紹介会社・ヘッドハンター・・・etc.に出ているだけが企業の人材需要ではありません。
「こういう人が欲しいんだけど社内で探そうか、どうしようか?」という顕在化する前の需要、人材が必要ということさえ明確に認識されていない潜在需要。 人材紹介会社はフィーが高いしリスクもあるので採用は信頼する人の紹介に頼るという会社、求職者の熱意に押されて予定していなかったポジションをつくる会社・・・ 世の中にはこんなケースが溢れています。
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4 Comments | tags: キャリア, ネットワーキング, 転職 | posted in 2. ビジネス・キャリア, 7. 心・精神, 人脈・ネットワーキング, 企業・会社員
一昨日Singtel(シンガポールNo.1携帯事業者)、昨日Salesforce.com(米クラウドコンピューティングトップ企業)と続けてイベントに参加してきました。 参加者400-700人くらいと似たような規模、両方とも新サービスの発表と似たような目的だったのですが、Singtelに比べSalesforce.comのプレゼンの上手さに感心、2日続いたので余計そう思ったのでしょうが。
今まで数多く企業のプレゼンを見てきましたが、正直上手い人は10%以下(はい、自分のことは完全に棚にあげています)。 700人どころか50人以上の前でプレゼンしたことないし)。
よく「アメリカ人はプレゼンが上手い」と言う人がいますが、アメリカ人でも下手な人はたくさんいて(自分のことは棚にあげておいて、笑)、ただ上手い人は抜群にズバ抜けて上手い。 特に、ベンチャーキャピタリストなどの前で、(企業が)生きるか死ぬかのプレゼンをしつくしてきた、急成長テクノロジー企業のトップの人は本当に上手いなー、と感心しきり。
Salesforce.comのイベントでは、President & Chief Adoption OfficerのPolly Somner(女性)も非常に上手かったのですが、Chief Marketing OfficerのKendall Collinsのプロダクト・デモ(ライブ)が圧倒的に楽しめました。 若いなー、と思って帰ってLinkedInで調べたら、やっぱり30代半ばでした。 こんな人です、プレゼンじゃなくてインタビュー(→YouTube : Kendall Collins, Salesforce.com)
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5 Comments | tags: Apple, シリコンバレー, 学習法 | posted in 2. ビジネス・キャリア, 企業・会社員
先月、『北海道ベンチャーキャピタル』というエントリーを書いたところ、代表の松田さんは、3月に東京でお会いした外村さんのお知り合いということで、メールで松田さんに紹介して頂きました。
いやー、ブログに書いてみるもんですね。 外村さん、ありがとうございます!
今日はその北海道ベンチャーキャピタルの松田さんから「オープンイノベーションのためのベンチャー投資」というレポートを教えて頂いたので紹介。
「オープンイノベーション」は社内のアイデアに頼るだけでなく、社外のアイデアをも上手く使い、企業の境界線を越えて、研究開発や事業化を進めることで、新たなマーケットを創出するということである(『HVCビジネスレポート:オープン・イノベーションへの期待』より)。
アメリカやヨーロッパは、過去20年、オープン・イノベーションを進めたが故に、大企業の競争力は増し、ベンチャーにとっても大学にとっても活性化の源泉となっているそうです、三方win-win(右図はオープン・イノベーションによる研究開発のイメージ図)。 一方、日本は内製化にこだわり、外の新しい技術に重点を置いてこなかった、と。
私が驚いたのはHVCレポート『欧米企業のオープン・イノベーションへの取組』にあった独化学品大手BASFや米製薬大手Merckの例。 研究開発が生命線の製薬業界、最近また大型買収が続き再編の動きが加速していますが、Merckは外部の技術を取り入れることにも非常にどん欲です。
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5 Comments | tags: イノベーションのジレンマ, テクノロジー, ベンチャー | posted in 2. ビジネス・キャリア, 4. 教養・知識, IT・テクノロジー, 企業・会社員
先週のThe Straits Timesにシンガポールの大学生の就職志望業界ランキングが載っていました。
シンガポールという国をよく現している気がします。
1. 銀行・金融
2. 政府・公務員
3. 航空・旅行
4. エンジニアリング
5. 監査・会計・税務
不況はほとんどこの順位に影響を与えていないそう(また、A-levelと呼ばれる成績上位の学生によるランキングも上記と同じ)。
金融がトップにくるのは、アジアの金融センターとしてあらゆる金融機関(銀行・保険・ファンド)が集まり仕事の数自体が多いことと、給料が多いことの相乗効果。
政府が2位にくるのは、シンガポールのトップレベルの学生は政府が青田狩りをすること(後述)、給与レベルも高く若手の抜擢もありやりがいもある(らしい)こと。
あらゆる多国籍企業のアジア・太平洋本社が集まるハブなのですが、「業界」というくくりでは目立ったものがないので、上記のような結果になるのかー
比較として、リクルートが毎年発表する日本の大学生就職志望企業ランキング(志望業界ランキングがないので)。(NIKKEI NETより)
1. JR東海
2. JR東日本
3. 全日本空輸(ANA)
4. みずほFG
5. 三菱UFJ信託銀行
6. 三菱東京UFJ銀行
7. 東京海上日動火災保険
8. NTT DoCoMo
9. 三井住友銀行
10. ベネッセコーポレーション
今は旅客運輸と金融が人気があるようですね。
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シンガポールに引っ越して来て以来、5年も前に卒業したINSEADとの距離が近くなりました。 卒業生を対象にシンガポール・キャンパスで開催される各種イベントに顔を出していたら(→こちらやこちら)、そのうち学校から声がかかるようになり、今では受験生のインタビュアーもやってます。
今日は学校のCareer Service(就職課)から頼まれたので、みなさんにもお願いです。
ビジネススクールの就職課は業界ごとに担当者がおり、企業との関係構築、学校の宣伝、オンキャンパスリクルーティング(企業がキャンパスに来て行う説明会・面接)開催、インタビュー(面接)アレンジ、などあらゆる側面から学生(そして卒業生)の就職活動の支援を行います。
企業との関係構築は長期に渡り、まず企業が在校生・卒業生のレジュメ(履歴書)を閲覧しどのようなスキル・経験を持つ学生がいるかを把握、サマー・インターンやフルタイムで企業・学生双方が条件を含め合意したら学生が就業開始、「去年雇ったINSEAD卒業生のパフォーマンスがいい」ということになれば継続的に企業が雇うようになり、複数名募集するようになればキャンパスに来て説明会・面接を行うオンキャンパスリクルーティングに発展します。
伝統的にMBAを雇うコンサルや投資銀行以外にも、若干名でも継続してINSEAD生を雇う企業は着実に増えており、学生と企業双方の希望を聞きながらマッチングさせるのが就職課の仕事。 2007年、INSEAD生の就職先企業はこちらをご覧ください。
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週末、友人の昇進サプライズパーティーに招かれました。
今まで誕生日パーティー、歓迎会、送迎会、婚約パーティー、いろいろ行ったけど、昇進パーティーってのは初めて(本人が企画したものではなく、同僚が企画したサプライズだったけど)。 ひょっとしてこれからもっと招かれたりするのかしら?
彼は私と同い年のフランス人。 留学時代のハウスメイトで、唯一マジ喧嘩をした相手であり、親友であり、留学後はお互い母国に帰ったのになぜか2人ともほぼ時期を同じくしてシンガポールに引っ越しました。
MBA前にプライベートエクイティー(PE)という珍しい経歴で(普通、PEってのはMBA後の憧れの就職先であり、新卒そこらのペーペーは滅多に入れない)、頭がスーパー良くて私はよく勉強を助けてもらったのだが、MBA後はあっさりマッキンゼーへ(彼の場合、PE出身なので年収ダウン)。
その後みるみる昇進して5年経たないうちにジュニアパートナーになったというめでたいお話。
私の非日本人友達の中では断トツのワーカホリック。
ワークライフバランスの「ワ」の字もなく、シンガポールから1泊3日ニューヨーク出張(飛行時間19時間!)とか、日曜の夜行便でシドニーへ飛び金曜の夜行便でシンガポールに帰ってくるプロジェクトを2カ月間とか、3日間寝てない、とか・・・ で、同じシンガポールにいるのに滅多に会えないです。
「昇進するまで(彼女に)プロポーズできない」という名言を吐いたことも(そういや、昇進したし、プロポーズするんだろうか?)。
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4 Comments | tags: キャリア, コンサルタント, ワークライフバランス | posted in 2. ビジネス・キャリア, 企業・会社員
『絶滅寸前? 駐在員手当』というエントリーは密かな反響を呼んだので、もうちょっと補足します。
Expat(Expatriateの略)は日本語で駐在員と訳されますが、いわゆる駐在員手当のない人も含み「外国人の(ちょっと高給)ホワイトカラー」くらいの意味です。 シンガポールに住む私の友人はほぼ全員これ。 ヨーロッパ、アメリカなど他地域のオフィスから転勤してきた人もいますが、駐在員手当がある人はたしかいなかったような・・・
Mercerという世界最大の人事コンサルファームの下記コラムに最近のExpat benefit(Expatの福利厚生)のトレンドが載っています。
MERCER : Expat benefits: Achieving parity in a global arena
関連部分を要約します。
トラディショナルなExpat benefitは数年の海外勤務後、母国に帰ることを前提にしたものであるのに対し、次のような最近の傾向に伴い企業もモデル修正を迫られている。
「グローバル放牧型」の従業員が急激に増加している。 彼らはさまざまなプロジェクトで国から国へと移動する。 プロジェクトの数、頻度、その性質により、彼らはすぐに就職した国とのつながりを失ってしまうので、就職国の福利厚生パッケージ(年金、健康保険、など)をキープしておくことに意味がなくなってしまう。
そして、この「グローバル放牧型」従業員増加への対策として、
従業員のポジションと業務上ニーズによってExpat benefitをフレキシブルにレビュー・対応させている。 特定の業務上ニーズ(例えば新規事業立ち上げなど)によってプロジェクトが生じ、特定のスキルを持った人が必要な場合やグローバル・リーダーを育成するといった企業目的を達成したい場合などは、企業も転勤をサポートする必要を認識し、より充実した手当が与える。 一方、若手がキャリア開発のため多地域で職務経験を積む場合には、企業から出る手当は多くはない。
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1 Comment | tags: キャリア, Expat, 駐在 | posted in 2. ビジネス・キャリア, 企業・会社員
昨日が日本人の海外就職における「日本の力」だったので今日は「個人の力」の話。
梅田望夫さんの「自分の力と時代の力」講演録にはこうあります。
非常に能動的で積極的で勉強しようと思っていて、一生懸命生きようと思っている人たちにとっては、その人生を助けてくれる道具がものすごく充実していて「自分の力」の増幅装置になる。 かりに「時代の力」が衰微していても、ミクロに見れば、いろんなオポチュニティが目の前にあるわけだから、そういうところを「自分の力」でこじあけていける。
この「個人の力(梅田さんは「自分の力」と書いていますが)の増幅装置が充実している」という点については、私がINSEADを卒業したわずか5年前に比べてもそうなってきている、と感じます。
その話の前に、増幅装置はあくまで増幅するためのものであり、もともとが小さければ増幅幅も小さいです。
『勝間和代の日本を変えよう』
に、
いま日本で年収1,000万円もらっている人がアメリカで就職しても10万ドルもらえない
とあって、その通りだな、と思いました。 これは英語が完璧に使えるとして、スキル・学力・ノウハウがそのままの前提での話です。
日本は就職した企業(日本企業の場合、多くが新卒入社)の業界とその企業の業界内での位置、プラス年齢でほぼ年収が決まるので、大手企業で課長レベルになれば(都市銀行・証券、総合商社は課長にならなくても30代前半で)年収1,000万超えますが、その中で、アメリカじゃなくてもヨーロッパでもシンガポールでも10万ドルの価値がある人は少数だと思います。
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