Category Archives: 4. 教養・知識

遠くにありて思ふ国、フランス

今日から久しぶり(といっても2年ぶり)のフランス♪
1週間ほど前から浮き足立っています、今度は飛行機に乗り遅れずに(→乗り遅れた話)ちゃんと到着するのが目標。
deneuve.jpg私にとってフランスはカトリーヌ・ドヌーブのような熟年女優や、よく熟したフルボディの赤ワインのような存在。 その魅力は年月を経たことでしか出せない圧倒的な美しさであり成熟であり、一方で恋いこがれる幾多の若者を軽くあしらい傷つけるファム・ファタル性であり、「遠くにありて思ふもの」
・・・の割には2年おきくらいに気になってちょっかいを出しにいく・・・そんな存在。
私とフランス(正確にはフランス語)との出会いは大学の第二外国語でフランス語を選んだこと。
第二外国語は必修なのでテストに通るためだけに受講し全く身に付かない(身に付けない)人がほとんどと言われていたのですが、私は無駄なことをやるのが嫌いなので、当時の京大ではフランス語だけ「フランス語8時間コース」なる集中コース(文字通り週に8時間のクラス)が開設されていたので、フランス語を選択したという、何ともdemand drivenではなくsupply drivenな理由がきっかけです。
そして世界中にプロヴァンスブームを巻き起こしたピーター・メイルの本『南仏プロヴァンスの12か月』と同名のテレビシリーズを見て、プロヴァンスに憧れ、1-2ヵ月という短期ですが語学留学も果たしました(私のフランス語力はこの頃がピーク)。

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「出たとこ勝負」力を磨くには

大前さんと船川さんの対談本『グローバルリーダーの条件』を読みました。
私は数年前から大前さんの本はひと通り読むことにしているのですが(『本、大人読み』に入れ忘れたけど大人読みする著者のひとり)、最近の大前さんはこちらに書いた『「知の衰退」からいかに脱出するか?』でもそうだったのですが、変わらない日本人サラリーマンに業を煮やして叱咤するというスタイルが多く、おそらく微妙にターゲットからズレている私にはあまり響かないのですが(大前さんのターゲットは30代後半から50代のサラリーマンじゃないかな?)、それでも得るところは多いです。
この中で、納得した一節。

日本人は「出たところ勝負」と「初対面」に弱い。 つまり不確実性の高い環境で多様性の高いメンバーとの共同作業が苦手。

本当にその通り。 私も以前はだいぶ「初対面」は弱かったし、今でも「出たとこ勝負」は弱いです。
初対面が苦手な人が多い理由は非常に同質性の高い日本という国で、さらに同質性の高い「学校」「会社」というネットワークの中だけで暮らしネットワーク間の流動性が他の国に比べて極端に低いことだと思いますが、掘り下げるのはまたの機会(があれば)にします。

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東京発Genkiiなベンチャー

土曜はunConferenceというテクノロジー・ベンチャーが集まるコンファレンスに参加。
今まで何度も海外のコンファレンスに行ったことはあるけど、よく考えるとスタートアップだけが集まるコンファレンスに参加するのは初めて。
梅田望夫さんが

シリコンバレーでは技術者・ギークが主役でVC(ベンチャーキャピタル)やコンサルタントは脇役。 特に20-30代のギークが主役で40-50代は脇役。(SVJENより)

と言っていたが、本当にまさにその通りで、脇役な私は若いギークたちのエネルギーを洪水のようにたっぷり浴びてきました。
以前、シンガポール人は起業家魂がないと書きましたが(→『シンガポールで起業したい人へ』)、シンガポールはこういうアジアの起業家を集めたハブ的な機能にはぴったりかも。
シリコンバレーからScott Rafer(過去、MyBlogLog.comのCEO(Yahoo!に売却)、FeedsterのCEOを歴任。 今はLookery.comのCEO、Mashery.comの共同創業者でボードメンバー、Delivr.comの会長)をKeynote Speakerとして呼び、スタートアップ(→参加企業リスト)も合計10ヵ国から。 最近のベンチャーは創業当初からグローバル展開するので、すでに数カ国にチームが散らばっているベンチャーも多くありました。
目玉はスタートアップがVC etc.投資家兼審査員の前で行うエレベーターピッチ。
何とこのエレベーターピッチに日本からベンチャーが登場!

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北海道ベンチャーキャピタル

第1回シンガポールオフ会で出会ったYさんはプロのリサーチャー(市場調査)なのですが、最近、何と仕事中に読んだ記事の中で、私が興味を持ちそうな記事をスキャンして送ってくれるようになりました。
めっちゃくちゃ嬉しいんですが、プロにこんなことしてもらって申し訳ないなー・・・
その中で今日はビビッときた記事を紹介。
『斜陽・北海道を立て直せ! ベンチャー投資で地域再生』という週間東洋経済(4月25日版)の記事。
北海道ベンチャーキャピタルという北海道という地域密着型のVCを設立した松田一敬さんの話。
今回の世界的大不況で日本経済全体が沈んでしまったので目立たなくなっているのかもしれないが、地方財政が中央に依存し、自立できないまま構造的に落ち込んでいってしまう地方問題は、大きな問題のひとつで、ヒデも地方活性化をテーマのひとつに掲げていましたね(→『ヒデの新たな挑戦』)。
記事で初めてこのVCの存在を知ったのですが、ベンチャーキャピタルという手法を使って、道内企業を育成し経済的な自立を目指すという試みは、中央からの補助金に頼りハコモノを作る従来型の「村おこし」と比べると、すごくしっくり納得のいくもので、「あー、なんで今までこういうのなかったんだろう?」と思ったのでした(私、完全に門外漢なので、単に知らないだけかも。 他の地方にも例があれば教えてください)。

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なんちゃって日本食レストラン

一瞬、この記事(↓)の題名だけ読んだとき、違うことを思い出してしまった。
時事ドットコム : 「日本食街」規制の動き=アジア系集中、住民が懸念−パリ
農林水産省が「食を通して、海外に日本文化を理解してもらう」との目的で日本食レストラン海外普及推進機構なる団体を設立し、海外の日本食レストラン推奨計画を作ったという話。 パリではJETROが先導してオーセンティック(本物)な日本食レストランを推奨する制度もあります。
私も今まで海外でまずい(と断言できる)日本食レストランに行ったことは何度もあります。 ほとんどの場合、現地の人に「美味しい日本食レストランがあるから」と連れていかれたところ。
モスクワでは寿司のたまり醤油が水で極端に薄められて出てきたし(逆に普通のたまり醤油は”spicy source”と呼ばれていた)、フランス人に連れて行かれたパリの13区のレストラン(焼き鳥と寿司のセットばかり)は見事に全部NG、トロントのオフィスの裏にあった韓国人が経営する日本食レストランは店名が私のファーストネームと同じで「頼むから、この名前やめてくれ」と思ったことも。
日本人からするとまずい日本食レストランが世界中に溢れていることは百も承知の上で、それでも、それでも、役所が口を挟むことかー?と思います。
以前、『日本のイタリア化』というエントリーを書きましたが、私が想像する明るい日本料理の未来はイタリア料理みたいなもの。

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オーストラリアのアジア化構想

私は6年前に留学先で多くの白人オーストラリア人(たぶん、みんなイギリス系)に出会うまで、オーストラリア人とカナダ人は性格が似ているんだろう、と勝手に思ってました。
日本ではワーホリの広告などで、カナダとオーストラリアは「大自然、大らかな人々、生活環境が良い」など似たようなポジショニングであっため、「カナダの暖かい版だから、カナダ人よりさらにeasy-goingなんじゃないの」くらいのイメージ(トロントに住んだことがあったのでカナダ人はちょっとわかっていた)。
知り合ってわかったことは、オーストラリア人(イギリス系)はカナダ人とはぜんっぜん違います。
はるかにイギリス人と近い。 メンタリティーもそうだし、志向がイギリスに向いていて、大学を卒業し20代のうちに数年ロンドンで働くのは非常にポピュラー(子供が生まれるとオーストラリアに戻る人が多い)。
衣料品、食品などのコンシューマー製品も欧米向けと同じマーケティング(商品、広告・宣伝)が基本路線で、それにアジア系などマイノリティーに向けたサブバージョンも作る、と聞きました。
それだけにケビン・ラッド首相が去年アジア・太平洋共同体構想を打ち出したときはちょっと驚いた。 「いや、キミに”共通の価値観”とか言われても」みたいな。
日本記者クラブ記者会見(2008年6月11日):「アジア・太平洋共同体」を提唱する

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ギークと普通の人の間

前も『海外就職における「日本の力」』に書いたのですが、梅田さんの「自分の力と時代の力」講演録は示唆に富むので、今日もそこから。

僕の場合は、「誰もやっていない新しいこと」というのに惹きつけられたために、当時の最先端であったITをやってきた

という箇所を読み思うところがありました。
私はずっと(最先端ではなくとも)先端テクノロジーをビジネスサイド(事業化・投資・アドバイス)からやっています。 だからといって先端テクノロジーが大好きかというとそうでもなく、『ガラパゴス化する日本』にも書いたとおり消費者としての私はアーリー・マジョリティー。 技術は『キャズム』を超えないと消費者としての私にはたどり着きません。
Wikipedia : キャズム(書籍)
今も周りがスマートフォンだらけになってきて、携帯(ソニエリのウォークマン携帯)は通話とSMS機能しか使っていない私もさすがに肩身が狭くなってきました(i-mode以降の携帯技術革新を経た日本と海外は全く状況が異なり、携帯の使い方だけは10年前に戻った感がある)。
基本的に男性が多い業界で、しかもギークとかガジェットオタクとか「3度の飯より技術(ガジェット)が好き」な人たちと比べると、私は技術もあまりわからないしすごい情熱もないし・・・、と肩身が狭くなることはしばしば。
そんな私がなぜこういうキャリアになってしまったかというと新卒で入社した総合商社での配属先がIT部門だったため(社内システムの部門ではなく事業領域としてのIT)。

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個人が国家を選ぶ時代

先週のエントリー『どうせ痛い思いをするなら早めにしよう』のタネとなった渡辺千賀さんのエントリーが呼んだ論議は何とYahooニュースにも出ていました。
私のエントリーははミクロに日本だけ取り上げたのでわかりにくかったような気がするので、世界の中の人の流れというマクロな視点からトライ。
以下、私の周りでよく見る事象。
1. シンガポール
シンガポールの中でトップ成績の高校生は欧米のトップ大学へ行く。 シンガポール政府の教育政策の柱は「国際競争力のある国民を育てること」なので、その政策の柱に沿って初等・中等教育を受けた学生が欧米トップ大学に行ける学力があるのは自然だし、政府もこのトップ層には奨学金を出している(企業奨学金もあり)。 私の周りもスタンフォード、オックスフォード、インペリアルカレッジ、LSE、etc. etc… 京都大学って人もいます。
ところが、このように国際競争力をつけたシンガポール人は海外にオポチュニティーを見いだして帰ってこないことがある。 それでは投資損なので、奨学金には卒業したらシンガポール政府機関で7年働くことなどの条件がついている場合が多い。
自国で人材を育てているだけでは間に合わないので、世界中から頭脳を誘致していることは『頭脳流出→還流』『絶滅寸前? 駐在員手当』に書きました。

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初Toastmastersスピーチ

toastmasters.jpg以前『toastmasters@シンガポール』で入ります!と宣言したtoastmastersですが、ようやく先週初めてのスピーチを行いました。
Toastmasters Internationalという非営利団体が開発したパブリック・スピーキングやリーダーシップ・スキルの向上を目的としたプログラムを使い、全世界に広がるToastmasters Clubが各自に活動を行っています。
私が入っているクラブは月3回例会があり、毎回Table Topics(即興スピーチ)、Prepared Speech(準備スピーチ)、Prepared Speechへのフィードバックからなります。
Table Topics(即興スピーチ)への参加は自由、Prepared Speech(準備スピーチ)はテキストの1から10までのプロジェクトを順にこなしていくのです(10まで終わった人はAdvancedコースやLeadershipコースなどもあり)。
初スピーチはプロジェクト1の”The Icebreaker”(自己紹介)。
タイトルを「5、5,000、1/5」とし、「それぞれの数字が現す私」という形で話を組み立てたら思いのほか好評で、初なのにBest Prepared Speakerを受賞してしまいました(上手なスピーカーが時間制限で失格したからだけど)。

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Girls & ガールズ

TGC.jpg私は「girl(s)」、「ガールズ」という言葉が英語でも日本語でも苦手です(写真は東京ガールズコレクション)。
日本語の「ガールズ」は自分に対しても他人に対しても使わないし、使い方もよくわからないので(笑)、英語の「girl(s)」について。
1. いつまでgirl(s)と呼んでいいのか?
留学していたとき平均年齢28歳(下は25歳、上は35歳くらい)の集団だったのですが、”girl(s)”と呼ぶ & 呼ばれるのに抵抗があり、周りに何歳までなら”girl”なのか聞いてみました。 結果、答えはまちまち。
「結婚するまで女は何歳でもgirl」と断言した人もいれば、「30くらいじゃん?」「見かけ次第じゃない?」「精神年齢?」・・・etc.
なんとなくわかったのは、国によって違うのでは?ということ。 統計を取ったわけではないのですが、アメリカ人はよく言えば気が若い、悪く言えば子供っぽく、いつまで経ってもgirl(s)という言葉を使う傾向があるような。 次いでカナダ人、イギリス人、オーストラリア人など英語圏が続く。
その対極をなすのがフランス。 女性に話しかけるときは”mademoiselle”(英語のMiss)ではなく、”madame”(英語のMrs.)を使うべきであることは知られてますが、いい年した女性をgirl(s)と呼ぶことを失礼と感じるのかあまり使っていなかったような。
個人差があることは言うまでもありません。

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