「出たとこ勝負」力を磨くには

大前さんと船川さんの対談本『グローバルリーダーの条件』を読みました。
私は数年前から大前さんの本はひと通り読むことにしているのですが(『本、大人読み』に入れ忘れたけど大人読みする著者のひとり)、最近の大前さんはこちらに書いた『「知の衰退」からいかに脱出するか?』でもそうだったのですが、変わらない日本人サラリーマンに業を煮やして叱咤するというスタイルが多く、おそらく微妙にターゲットからズレている私にはあまり響かないのですが(大前さんのターゲットは30代後半から50代のサラリーマンじゃないかな?)、それでも得るところは多いです。
この中で、納得した一節。

日本人は「出たところ勝負」と「初対面」に弱い。 つまり不確実性の高い環境で多様性の高いメンバーとの共同作業が苦手。

本当にその通り。 私も以前はだいぶ「初対面」は弱かったし、今でも「出たとこ勝負」は弱いです。
初対面が苦手な人が多い理由は非常に同質性の高い日本という国で、さらに同質性の高い「学校」「会社」というネットワークの中だけで暮らしネットワーク間の流動性が他の国に比べて極端に低いことだと思いますが、掘り下げるのはまたの機会(があれば)にします。


私が今でも弱い「出たとこ勝負」について。
日々の生活で「出たとこ勝負」を求められることは実に多いです。

  • 仕事で新たに与えられた情報に対し”What do you think?”とすぐに答えを求められる。 「一旦持ち帰って検討させてください」と言える(与えられた)時間の余裕が日本にいたときよりはるかに少ない気がする。
  • 国際会議で質疑応答を繰り返しながらあっという間に議題が進行する。 私はボーッと眺めているだけ。
  • ToastmastersのTable Topics(即興スピーチ)(→『初Toastmastersスピーチ』)は毎回当てられないようにヒヤヒヤしながら下を向いている。 どうして、みんな即興で2 – 3分に起承転結をまとめられるんだろう?

「出たとこ勝負」力を鍛えるために、どうすればいいか考えてみました。
1. 自分のコンテンツを深める・広げる
『グローバルリーダーの条件』では大前さんが今でも

1日に500ぐらいの記事を読む。 1日に500、一週間で3,500。 その中から70ぐらいを選んでファイリングして、自分でもう一回書き直す。 これをしないと、最新の状態ではいられない。 世界で今、起こっていることについて、何を聞かれても意見を言える理由は、こういうことをやっているから。

というくだりがあるのですが、王道はこれでしょうねー
仕事で必要なコンテンツは内容は深くても幅はそんなに広くないので、徹底的にこれを(英語で)やると、即座に返せるのでしょう・・・ 嫌がってないで、やってみよう。
2. 自分の得意パターンを用意する
ToastmastersのTable Topics(即興スピーチ)で使えると思いつつ、まだ1回もやっていないのが、汎用的に使える2 – 3分の小話を何パターンか用意しておき、トピックが与えられた瞬間に自分の手持ちからふさわしいのを選んで上手にトピックと結びつけるというもの。
もう10年以上前の話ですが、英検1級の2次試験のスピーチでこのワザを使った覚えがあります。
また、欧米人(ロシア人もそうだったが)は乾杯の前の小噺が大好きで、彼らも手持ちのネタを仕込むことに余念がなかったので、話の上手い人は努力しているのだと思います。 留学中、夜遅くまで30人くらいで飲んでいて突然「自分の国のジョークを披露する」という展開になり、ジョークの手持ちネタがなかった私は苦し紛れに歌ったことが・・・(しかも歌ったのはドナドナ。 日本の歌だっけか?)
3. Bullshitting skillsを身につける
bullshitは非常によく使う口語で、

False or exaggerated statements made to impress the listener rather than deceive.
(聞き手をだます目的ではなく感嘆させる目的で間違ったり誇張したことを言うこと)(Wikitionary : bullshit

欧米人は舌を巻くくらい上手。 口から生まれてきたみたいなインド人は「君たちの国技か」ってくらい上手。
やりすぎるとすぐ見破られますが、必ずしも悪い意味ではなく、特にクライアントとのリレーションシップが命のコンサルなんかは適度に使うと(嘘を言ってはいかんが)、「この人なら任せられる」とクライアントを安心させる効果もあるかと。
私、ヒジョーーーに苦手ですが、これを自然にできるためには上記1.と2.の基礎力が必要で、結局地道な訓練と練習の成果の実践の繰り返しなんでしょう。
日本人が「出たとこ勝負」が苦手なのは、あまり社会で求められてないからだと思います。 ミーティングで結論を出さずに、上司とその上の上司とそのまた上の上司の許可を取るために「いったん社内で検討します」の世界なので。
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4 responses to “「出たとこ勝負」力を磨くには

  • えり

    こないだコメントしたつもりだったけど、できてなかった!(ことに今頃気づいた)
    全然分野は違うけど、「出たとこ勝負」と「初対面が苦手」は、国際学会(のパーティ)に行くたびに感じるなぁ。発表よりパーティでの議論の方が緊張するかも・・・相手にしゃべらせて終わってしまったり。
    ・・・ちなみに、こちらではswine fluがますます蔓延中です。。

  • まつーら

    > 毎回当てられないようにヒヤヒヤしながら下を向いている。
    いやーその感じ分かります。
    僕は特に英語でのスピーチとかになると極端に「ぜってー当てるなよぉ」オーラを発します。
    でも、芸人さんってこーゆーの得意なんですよねぇ。
    関西のほんとおもろい友達とかは、即興とかでも巧かった覚えがあります。
    いつも関心してました。(同じ関西人としては恥ずかしい限りですが・・)

  • インフル

    昔から言われてますよね。日本人は不確実性を嫌い、男性社会で、比較的権威に弱い。
    逆になると楽しめるかも。

  • la dolce vita

    >えり
    >「出たとこ勝負」と「初対面が苦手」は、国際学会(のパーティ)に行くたびに感じるなぁ。
    パーティーは大変やんねー 今でもえりがAdamに一生懸命話していた姿を思い出すけど。
    >・・・ちなみに、こちらではswine fluがますます蔓延中です。。
    みたいやねー、えりのとこも休講だそうで・・・ 私はswine fluより松っちゃんの結婚の方が気になります(笑)。
    >まつーらさん
    >芸人さんってこーゆーの得意なんですよねぇ。
    >関西のほんとおもろい友達とかは、即興とかでも巧かった覚えがあります。
    私も大学卒業まで関西だったんですが、大学のバスケサークルはバスケ以上に宴会で披露するネタに命をかけている人が多く、いつも一緒にいた友達も常にネタ仕込みと練習をしていたので、陰で努力してると思うんですよ、まつーらさんの友達も。 それを見せずに即興でできるように見せるのがコツ。
    >いつも関心してました。(同じ関西人としては恥ずかしい限りですが・・)
    まつーらさん、十分面白いですよー(って素で言うことじゃないけど)。 面白い人はモテますからねー
    >インフルさん
    >日本人は不確実性を嫌い、男性社会で、比較的権威に弱い。
    男性社会は個人の力では変えられないので置いておいて、「不確実性を嫌う」と「権威に弱い」は自分で変えようと思えば変えられるんじゃないですかね? 

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