第1回シンガポールオフ会で出会ったYさんはプロのリサーチャー(市場調査)なのですが、最近、何と仕事中に読んだ記事の中で、私が興味を持ちそうな記事をスキャンして送ってくれるようになりました。
めっちゃくちゃ嬉しいんですが、プロにこんなことしてもらって申し訳ないなー・・・
その中で今日はビビッときた記事を紹介。
『斜陽・北海道を立て直せ! ベンチャー投資で地域再生』という週間東洋経済(4月25日版)の記事。
北海道ベンチャーキャピタルという北海道という地域密着型のVCを設立した松田一敬さんの話。
今回の世界的大不況で日本経済全体が沈んでしまったので目立たなくなっているのかもしれないが、地方財政が中央に依存し、自立できないまま構造的に落ち込んでいってしまう地方問題は、大きな問題のひとつで、ヒデも地方活性化をテーマのひとつに掲げていましたね(→『ヒデの新たな挑戦』)。
記事で初めてこのVCの存在を知ったのですが、ベンチャーキャピタルという手法を使って、道内企業を育成し経済的な自立を目指すという試みは、中央からの補助金に頼りハコモノを作る従来型の「村おこし」と比べると、すごくしっくり納得のいくもので、「あー、なんで今までこういうのなかったんだろう?」と思ったのでした(私、完全に門外漢なので、単に知らないだけかも。 他の地方にも例があれば教えてください)。
以下、松田さんのすかっとする語録。
- 道外から外貨を稼ぐ企業を発掘・育成・誘致するのが使命。
- 本州でもおカネが集まらない金融危機の今はチャンス。 北海道に来てくれるなら投資する、というと本社や拠点を移す会社が出てくる。
- ベンチャーキャピタルを作りたかったのではなく、北海道を元気にするため自分たちができることを考えた。
- 地域再生の処方箋は一度危機に瀕すること。 危機になればなるほどいい。 そうなれば、行政や政治家に頼り、他力本願だった地元の人も、自力で何とかしようかと立ち上がる。
YouTubeに特集番組があったので、これを見た方が早いかな。
02 – 北海道ベンチャーキャピタル特集-「けいざいなび45」
03 – 北海道ベンチャーキャピタル特集-「けいざいなび45」
04 – 北海道ベンチャーキャピタル特集-「けいざいなび45」
興味深いのは、松田さんの経歴。 山一證券ロンドン支店、フランスINSEADでMBAなど海外経験があるので、
- シンガポールのバイオポリス政策(バイオテクノロジー関係企業を誘致)を見習ってバイオベンチャーに注力
- 北海道は北欧諸国と同じサイズ、デンマークの風力電力事業をモデルにクリーンテック事業に投資
など海外事例を研究しながら、北海道の競争力分析をし、国際競争力のある分野にフォーカスしている点。
北海道の観光力については私もシンガポールに来て以来確信していましたが(シンガポール人は北海道が大好き)、バイオテックやクリーンテックは新鮮な視点でした。
さっ、北海道に負けていられない、次は関西の番ですかね。
May 15th, 2009 at 3:16 pm
彼もINSEADですよね☆
ちょっと話は違うんですが、この前ニュースで長野県の「川上村」というところが取り上げられていました。
農業の平均年収が2500万(通常の5倍ぐらい)、ここでは出生率が、都道府県別1位の沖縄を抜いて1.83%だったそうです。
高原野菜作りに集中し、CMなどでブランド化し安全安心志向にニーズにも答えることで野菜が高く売れるようになったとのこと。
本まで出てました~
http://asiabiz.jp/newsasiabiz/2009/01/2500.html
May 17th, 2009 at 10:29 am
>tomokoleaさん
>この前ニュースで長野県の「川上村」というところが取り上げられていました。
>農業の平均年収が2500万(通常の5倍ぐらい)、ここでは出生率が、都道府県別1位の沖縄を抜いて1.83%だったそうです。
平均年収2,500万円の農業の村は聞いたことがあります、川上村だったのかー
野菜じゃないんだけど、日本の高級果物は香港、台湾、シンガポールで大人気。 「誰がこんなの買うの〜?」ってくらい高いんだけど、買ってる人いますねー やっぱり味のレベルが違うらしい。
果物は贈答品になるけど野菜はちょっと無理かなー?
こういう農業での試みも面白いですねー