週末は上海からアメリカ人友人Aが我が家に泊まりにきていました。
金曜日に家に到着するなり、うちのテーブルに置いてあったThe Economistに食いつき離れないA。 土日も友人たちと食事し談笑する時間以外は、本屋に入り浸るか、うちで古いThe Economistを延々読み続けるA。 よっぽど欧米活字メディアに飢えていたようです。
3週間くらい前から中国でFacebookがブロックされているなあ、というのは気づいていましたが、Twitter、YouTube、Flickr、etc. 私たちの生活の一部となっているほとんどのウェブサービスは以前からブロックされているとのこと。
Guardian : China blocks Twitter, Flickr and Hotmail ahead of Tiananmen anniversary
TechCrunch : ウルムチの暴動の後、中国政府はTwitter、Facebookをブロック中
イラン選挙後の争乱で次々に現地の様子がTwitterやYouTubeに投稿され一瞬にして世界に伝わったことに比べ、ウルムチ暴動の際は現地の生の声というのはほとんど伝わってこなかったことからもメディア規制の効果がわかります。
中国では、Aいわく、International Herald Tribuneなど欧米メディアのウェブ版は中国に関連しないニュースは自由に読めるものの、中国関連(特にウルムチ暴動など)のニュースはトップページのヘッドラインは読めるのにクリックできないようになっているそうです(クリックできないので記事が読めない)。 キーワードでブロックをかけているのでしょうか?
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メディア規制の影響
ロシア – 警察と司法の闇
少し前の話ですが、チェチェンの人権活動家Natalia Estemirovaさんが拉致された上、殺害されました。
毎日.jp:ロシア:チェチェン人の女性人権活動家殺害される
The Economist : War and peace through the bravest eyes
彼女は2006年にモスクワで殺されたジャーナリストAnna Politkovskayaさんや5ヵ月前にモスクワで殺された人権弁護士Stanislav Markelovさんとも一緒に活動していたそうです。
すさまじいなー、気に入らない人は全員殺しちゃうのか・・・
警察は今回の犯人捜索を大規模に進めているそうですが、まともに犯人が捕まって法の裁きを受けることはないでしょう、残念ながら。 2006年のAnna Politkovskayaさん殺害事件の裁判でも何も真相究明されてないままですし。
Guardian : Anna Politkovskaya suspects found not guilty
Guardian:Russian supreme court orders retrial in Anna Politkovskaya murder case
私は2004年12月から2005年9月まで仕事でモスクワに住んでいました。 これまで自分の希望ではなく(会社の長期出張で)いろいろな場所に住みましたが、いつも初めはなるべくその国のいいところを見つけようとします。 なぜなら、
1. 嫌いな場所に住むというのは本当に辛いことなので嫌いだと思ってしまうと自分が辛くなる
2. 嫌いだというのは表情や態度に出てしまうので、現地に溶け込めない
からですが、まあしかし、住んでて身の危険を感じたのはモスクワだけだったかも。
理由は警察の腐敗です。
一流なウェブもの2つ
『魂を揺さぶる写真』というエントリーで、Steve McCurryの写真を紹介したところ、この写真展がきっかけで(?)彼女にプロポーズしたという人を初め、「すごい!!!」という感想をもらって嬉しかったので、今日は最近はまってるものを2つ。
その1。
Steve McCurryも所属しているMagnum Photos(*1)の『Magnum In Motion』。
*1・・・「世界最高の写真家集団」としてその名を知られる、写真家グループ。 現在約50名の写真家・フォトジャーナリスト(報道写真家)が在籍。
超一流のフォトジャーナリストの写真をスライドショー形式でエッセイの語りで魅せるもの(ビデオポッドキャストも対応)。 それぞれの写真の持つ力が強力なので、PC画面でも食い入るように見てしまいます。 写真のようなアートでもネットで(しかも無料で!)鑑賞できる時代がきたのだなー、とちょっと感動。
『Magnum In Motion』にあるPhoto Essayの数も多く、毎晩大事に見ているのですが(報道写真とあって暗いテーマが多いので寝る前に見ると気分が暗〜くなってしまうのが難)、やっぱり一番好きな写真家はSteve McCurryかな?(リンク貼っておきます)
South Southeast – Feeding on the Colors of Asia

原宿・巣鴨・新橋・秋葉原
日本に行ったことのある外国人友達はだいたい「日本スゲー!」と驚愕して帰ってきます(そんな友人たちの様子→『ドレスコードは”日本人”?』)。 とりわけ東京は「世界どこの都市とも違う、見たことのない都市」だと言います。
「見たことのない」というのは、日曜に明治神宮前に集まるゴスロリ女子たちと神宮の伝統建築のコントラストだったり、世界一電子音がうるさい新宿ネオン街とのコントラストだったりするのですが、私は東京を東京たらしめているものは、全く異なったジャンルのエリアが隣同士で共存してひとつの巨大都市をつくりあげていること、特に「原宿・巣鴨・新橋・秋葉原」の4エリアは東京だけの特異なエリアだと思います。
この4エリアに共通するのは、「同性だけで集う場所」ということ。
原宿→ギャルのメッカ、巣鴨→おばあちゃんの原宿、新橋→サラリーマンの憩い場、秋葉原→オタクの聖地、といずれも同性の特定グループが集う場所です。 特定グループの嗜好に合わせてエッセンスを昇華させていったこれらの街は純度が高すぎて、他のグループに属する人々が足を踏み入れにくい街でもあります。
欧米の街でこれにもっとも近いのは、エスニックタウン(中華街・インド街など)やゲイ・レズビアンなどマイノリティーが集うエリアであり、同性だけで集う場所というのは見当たりません。 なぜなら、欧米人(とすると曖昧なので、白人がマジョリティーの文化)はカップル(婚姻関係の有無は問わない、同性パートナーでもよい)を行動の基本単位とするので、アフターファイブと週末は日本のように同性同士で群れないから(ティーンエージャーというほんの一時期を除くが、彼らにも刷り込みされているので憧れている)。
『そんな彼なら捨てちゃえば?』?
こう見えても私、ラブコメ好きです。
しかーし、この邦題では一瞬同じ映画だとはわからなかった、『そんな彼なら捨てちゃえば?』。
原題は”He’s just not that into you”です。 つまり直訳は「彼はあなたに気がないだけ」。
30も過ぎると誰にでも「あれは私が○○したから嫌がられちゃったのかな?」「私が○○なんてしなければ・・・」と昔思い悩んでいたことが、実は「単に相手にそんなに気がなかっただけ」という極めて単純明快な事実以外の何者でもなかったという過去が1つや2つ、3つや4つ・・・あるでしょう。
“He’s just not that into you.”というのは、そんな無意味な悩みに明快で現実的な(しかも真実の)答えを与えている素晴らしいアドバイスなのに(そして一般的にこういう冷静なアドバイスをくれるのは男友達である)、なぜ日本語になると「そんな彼」とまるで「悪いのは彼」みたいな表現になってるのか???
そんなに若き女子を甘やかしていいのか、日本の映画界?(いや、たぶん原作の本の邦訳が出たのが先だから、日本の出版界か?)
でも映画そのものは、なかなか上出来のラブコメでしたよ(くれぐれもラブコメ嫌いは見ないでください、笑)。 こちら予告編(↓)。
あな奥深き日本語
こ・これは面白い・・・
シンガポールに出張で来ている高校時代の同級生が買ってきてくれました、『日本人の知らない日本語』。 日本の日本語学校で日本語教師をしている先生と熱心な外国人学生の笑えるバトル、漫画です。
『ダーリンは外国人』と似てるのですが、あちらがトニーさんのキャラクターが異色で「いや、こんな外人いないから」だったのに対し、こちらはまさに私の日常です。
本には、任侠映画好きのフランスマダム マリーさんが「おひかえなすって! 私マリーと申します」と自己紹介し、「私のことは姐(あね)さんと呼んでください」と言う場面があるが、気持ちはわからなくもない(?!)。
私の夫の日本との出会いは大学時代にはまったオンラインゲームの”SHOGUN(将軍)”(たぶんこれ)とエバンゲリオンだそうだ(別に彼が特別オタクだったわけではなく、大学でエンジニアリング専攻になると突然周りがアジア系ばかりになり、彼はその中でもかなりマイルドな方だったらしい→『アジア人はなぜ数学ができるのか』)。
この前は「将軍」と「大名」と「侍」の違いを夫に教えてもらったし、「参勤交代」「百万石」という言葉も知っていた(しかし普段の日本語はたいしたことない)。 でも「忍者と芸者は大名の城の中の使用人(忍者を倒さないと大名にたどり着けない)」と言っていたので、そのへんの知識は怪しい(笑)。
そして私にはエバンゲリオントークはできないのが残念だ(時代が違う、キン肉マンやドラゴンボールトークならさぞかし盛り上がったことであろう)。
シンガポールに長く居すぎる・・・のか?
出所(↓)はだいぶ前のモノみたいですが・・・
You know you’ve been in Japan too long when…
「外国人が”日本に長く居すぎてしまった”と思うとき」というアメリカ人がつくったジョークがだいぶ前ネットで話題になってたようです(火つけ役はたぶんらばQ)。
私が「そうそう、そうよね!」と納得したのを抜粋(カッコ内に私のコメント付き)。
- トラックがバックしてくるとき、”It’s a Small World”が流れても驚かない
(そうそう、音楽が流れるトラック、フツーです。 信号の『通りゃんせ〜♪ 通りゃんせ〜♪』も普通。 『蒲田行進曲』は結構好き。 山手線の音楽集めた人もいます→山手線音楽館。 外国人はこの街で流れる電子音、すごーーく気になるようです)。- 赤の反対は白である
(たしかに赤の反対は白だ・・・ アメリカ人に聞くと赤(= 共和党)の反対は青(= 民主党)と答えるんだろうか?)- 「バーモントカレー」というコンセプトに驚かない
(御丁寧にハウスの広報室に電話した人がいる。 「創業者の浦上社長が、カレールーを開発中、リンゴとハチミツの健康法がバーモント州にあることを知って命名した」だそうだ・・・ 私はメガネの『パリ』ミキの『パリ』もずっと気になっている)- 非日本人が電車で隣に座ると席を移動する。 差別してるわけじゃないけど、何するかわかんないし
(東京ではさすがにもうこういう人いないかなー? どうだろう?)- タクシーとJRに27本コンビニ傘を寄付した後もまだ玄関に100本残っている
(傘は天下の回りもの)
ジャカルタのテロに思う
今朝ジャカルタのリッツ・カールトンとJWマリオットで爆弾テロがありました。 JWマリオットは夫の同僚が先週まで出張で泊まっていたホテルで、夫も時々出張で使います。
インドネシアは最近ユドヨノ大統領が選挙で再選を決め、政治が安定してきたのではないかと楽観的な空気が広がっていた矢先の出来事。 こんな形で無茶苦茶にされて一般のインドネシア人はさぞかし悔しいだろうなー 亡くなった方々のご冥福をお祈りします。
政情不安定な国は、選挙前は何が起こるかわからないほど危険な状態になるのです。
私が1月に南インドでのホリデーで行ったアラビア海の宝石、ラクシャディープ諸島(→『”20年前のモルジブ”』)。 ちょうどインド共和国記念日だったこの日、昼間のことしかブログには書いてませんが、夜7:00から開かれる村人たちのお祭りにも招かれたので、出かけようとしたときのこと。
私たちは歌い踊るお祭りだと誘われたのですが、実はインドは選挙を控えており、国民会議派(だったかインド人民党だったか)の政治集会が開かれる予定だったのです。
泊まっていたリゾートのマネージャーに「夜中、何千人のイスラム教徒の村人の中にキミたち外国人2人だけ。 ただでさえ興奮する政治集会、何が起こっても不思議はない。 キミたちは気が狂っているのか?」とものすごい勢いで怒られました。
政治が人々の日常生活に支障を与えるほど混乱する状況、その舞台となる選挙。
無知な外国人である私たちは何もわかっていませんでした。 他人にあんなに怒られたのは久しぶりですが、マネージャーには感謝してます。
多民族共生の実験場
私は「民族紛争」に昔から非常に興味がありました。 大学の卒論では当時最も複雑な民族紛争と思われたユーゴスラビア内戦前の状況を分析したくらい。
興味がある理由は長くなるのでやめておきますが、当然のことながら新疆ウイグル自治区で先週起った暴動もずっとニュースを追っているのですが、やはり本当は何が起ったのか、なぜ起ったのか、まさに事件が起っている瞬間ってわからないものですねー ナシームも『ブラック・スワン』でさかんに「頭上で起っている戦争のことは誰もわからない」、そして歴史は「発生した事実を、後から振り返って、ある文脈で解釈すること」であり、常に後講釈による歪みや曲解を生むと言ってましたが、そうなんだと思います。
そして、多民族国家でありながら民族間の緊張はほとんどない国を造り上げたシンガポール政府を改めてすごいなー、と思います(「ほとんどない」であり、個人レベルでは偏見・敵意いろいろあるだろうとは思う)。
中国系住人が多かったシンガポールは1965年、マレー人優遇を進めるマレーシア(*1)から追い出されるように分離独立しました。 多民族融和が国家存亡の肝になることを認識したリー・クアンユーが行った政策のひとつが、民族別の居住エリアを作らせないこと(初代首相であり現Minister Mentorであるリー・クアンユーは非常に尊敬されており、彼の伝記本は今でも数多く書店に山積みにされています)。 具体的には国民に安価な住宅を供給することを目的に建設したHDB(公団、今はシンガポール人の8割以上が住む)に、民族ごと(中国系、インド系、マレー系)に(人口上の民族構成に従い)入居の割合上限が決められています。
*1・・・2週間前の6月30日、マレーシアが上場企業のブミプトラ権益(マレー人優遇政策)規定を撤廃しました。 極めて大きな出来事。
マレーシアナビ!:上場企業のブミプトラ権益規定を撤廃
頑張れ、33歳市長!
世間は都議選の結果の方がホットな話題かもしれませんが、奈良で33歳の市長(仲川げん氏)が誕生しましたね!
私と同学年ではないか、全然知らない人だけど小学校どこだろー?(笑)
小学校の初めの3年間と中学3年の2学期と3学期しか奈良の学校に通っていないので、奈良には友達もほとんどいないのですが、今でも両親は住んでいるので、故郷は故郷。 変革が起きるのはいいことです。
最近密かにショックを受けていた統計があります。
三菱総合研究所:35歳の実態 ~35歳1万人調査より~
で判明した数々の数字。

今の30 – 34歳は世帯所得、男性(個人)の所得、ともに10年前に比べて、こんなに減っているのです、そして将来生活がよくなるという希望も持っていない。
他にも「35歳の女性が持っている子どもの数の平均は0.86人だが、理想の子どもの数は2人または3人と答える人が85.9%。 理想の子どもの数を持たない理由は経済的な不安」など、恐ろしい現実を表した数字がざくざくと・・・