シリコンバレーにeBayのCTOやGoogle、Apple、Yahoo、HP etc. テクノロジー企業の社員の子どもが通う私立小学校があります。
さぞかし最新鋭のコンピューターが揃っているのでは?と思いきや、この小学校では授業中にコンピューターを使うことは皆無、家での使用も控えるように指導されています。 使う道具は先生は黒板にチョーク、生徒は鉛筆とペン。 毛糸を使って編み物をすることもあれば、割り算の授業ではりんごやケーキをナイフで1/2・1/4・1/8・・・と切り分ける。
全米の学校が授業にコンピューターを導入する中で時代に逆らうかのような、Waldorf School of the Peninsulaという私立学校(全米に160校ある)の話がThe New York Timesに載っていました。
NY Times : A Silicon Valley School That Doesn’t Compute
テクノロジーの可能性や利点を知リ尽くしてるトップ0.1%に属するであろう人たちが、あえて自分の子どもには使用を禁止するには次の理由があります(私が『iPhone中毒症』で書いたように息子にiPhoneを一切見せないようにした理由でもある。 また我が家にはテレビはありません)。
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Google幹部の子どもが通う学校
iPhone中毒症
初めにお断りですが、私はかなり新しいテクノロジーにはオープンな方です。
ブログを始めたのはかなり早いし(→『私のブログ歴』)、TwitterもFacebookも早かったと思う。 「近頃の若いもんは〜」と言うタイプでもない。
そんな私でも「これはまずい」と反省する出来事があったので記録がてら。
息子が初めて私のiPhoneに興味を示したのは、「ガラガラ」アプリ(振ると鳴りカラフルな画像が動く)でした。 生後11ヵ月で指で画面をスライドさせるようになり(→『Zappingする世代』)、1歳で歩けるようになってからはちっともじっとしなくなったので、地下鉄やレストランの中など座っていてほしいときにiPhoneを渡すとお気に入りアプリで遊ぶようになりました。
直に、家の中でもiPhoneを要求し始め、1ヵ月ほど前に突如、操作能力が格段に向上し、私たちが助けなくても自由にいろいろなアプリ(お絵描き・読み聞かせ・ゲーム・音楽など)で遊べるようになってから、完全に取り憑かれたようになりました。
愛ってなあに?
可愛くてたまらないもの発見。
アメリカで4歳から8歳の子どもに”What is love?”(愛ってなあに?)と聞いて返ってきた答え(英語版はこちら、日本語訳はこちら)。
“When my grandmother got arthritis, she couldn’t bend over and paint her toenails anymore. So my grandfather does it for her all the time, even when his hands got arthritis too. That’s love.” …Rebecca – age 8
“When someone loves you, the way they say your name is different. You know that your name is safe in their mouth.” …Billy – age 4
“Love is when a girl puts on perfume and a boy puts on shaving cologne and they go out and smell each other.” …Karl – age 5
“Love is when you go out to eat and give somebody most of your French Fries without making them give you any of theirs.” …Chrissy – age 6
“Love is what makes you smile when you’re tired.” …Terri – age 4
Timing is never right.
今日はずっと書こう、書こうと思ってた「産みどき」の話です。 そう、子どもの「産みどき」。
「仕事で自分のポジション確立してから子ども産みたい」、「母なのにアクティブですねー」、etc. いろいろ聞かれるのですが、
Timing is never right.
子どもの「産みどき」なんてないです、「産める年」ならあるけど。
とにかく変化のスピードがどんどん速くなる世界で「3年間(2人以上なら5年以上)世界経済が不況に陥らず、会社がリストラせず、上司の理解があって、自分の職場でのポジションが安泰で、心おきなく産休取って復帰できて、しかも夫の転勤もない時期」なんて果たしてあるんだろうか?
ロンドンには夫の会社に転勤希望を出して来たのですが、2009年夏には転勤できる予定(私もロンドン着いてすぐ仕事を見つける予定)が夫の会社がリストラ開始したので転勤も凍結、同じ頃に妊娠が判明、凍結解除された妊娠9ヵ月で引っ越してきたため就職活動もできず。
妊娠→出産→育児とかかる時間のスパンより外部環境が変わるスパンの方がずっと短いのが現代です。
家族のQuantity time
だいぶ前に読んだ、グロービス堀さんのブログの「家族と過ごす時間の質と量(Quality time vs. Quantity time)」というエントリーで紹介されていた堀さんのオーストラリア人の友人(会社経営者であり3人の娘の父親)の言葉が最近身にしみます。
親子関係は、質の高い時間(クオリティータイム)が重要だと米国では良く言われているようだが、僕にはそうは思えない。 親が都合が良い時間に子供に向かって、『さあ、質の高い時間を短時間で過ごそう』、なんて言っても、 子供はついてこないものさ。
子供は両親と一緒に長く過ごしたいと思っているんだよ。 その長い時間を過ごすなかで、ふとした瞬間に心が通い合う会話があったり、悩みを打ち明けたりする、質の高い時間が来るのである。
私の息子(現在15カ月)はフルタイムでナーサリーに行っています。
朝6:00からナーサリーに出発する8:00までの2時間は家族3人で朝ご飯を食べ、バタバタと出かける支度をする時間。 夕方5:45のナーサリーのお迎え時間から7:45のベッドタイムまでの2時間は、私と息子2人だけの時間です。
夕方の2時間の間に息子に晩ご飯を食べさせお風呂にも入れるのですが、彼は早食い&からすの行水なので、うち1時間半は絵本を読んだり歌を歌ったり100%息子と向き合います。 家事はすべて後回し、「〜しながら」はNG、「ママはボクだけを見ている」唯一の時間。
息子にとっては長い1日の終わり、疲れている時間帯なので機嫌がいいときばかりではありませんが、ものすごい速さで成長する様子を脳裏に焼き付けようとする私にとって宝石のような瞬間はだいたいこの2人の時間中に訪れます。
フォーク並びを活かした社会
イースターとロイヤルウェディング休暇を利用して日本に帰省し、ロンドンに帰ってきたのですがいまだ時差ボケが直りません・・・
歩き出した幼児を連れた長距離フライトがこんなに大変だとは思いませんでした。 昼間のフライトで、かつ(ロンドン – 関空の直行便がないため)パリ経由、機内ではロイヤル・ファミリーばりに手を振り”Hello! Hello!”と愛想を振りまきながら延々と通路を歩く息子にずっと付き合っていました。 エコノミークラスとビジネスクラスの間のカーテンに向かって奇声をあげながら闘牛ごっこするし・・・(ひらひら揺れる大きな布に頭から突進するのがお好き)
さてさて、「子連れに冷たい」と評判な(?)日本、夫と2人でベビーカーを持ち上げるとどこにでも行けるのであまりヘルプを頼むような状況がなかったのですが、たしかにロンドンの方が人は親切ですねー ベビーカーで階段前でおたおたしてると”Do you need help?”と100%声かけられます。
でもフライト中は、息子に向かって手を振る人(老若男女問わず)、「かわいいねー」と勝手に触る関西のおばちゃん、何度も「いないいない ばあ〜」をしてくれた後ろの席の人、親切な人ばかりで助かりました。
一方、日本ではかなり大きな幼児もベビーキャリアに入ってたり、ベビーカーを押してるのに混雑に備えてベビーキャリアも常備してる人が多く、ロンドンでそんな人を見たことがない私は「みんな、すごく周りに気を使ってるんだなー」と。 そんな大きな幼児を抱えて歩くと腰を痛めると思うのですが、周りに気を使う大変さが重さに耐える辛さを上回っているのだそう・・・
母親が「日本は人が多いから」と言ってましたが、ロンドンは少なくとも大阪並みには混んでるんだけどなー
Zappingする世代
私たちが「ウェブ前」「ウェブ後」の大変革を人生ど真ん中で生きる「一身にして二生を経る」世代らしい、ということは『「一身にして二生を経る」時代に生まれて』に書いたけど、私の息子の世代ともなると完全に「ウェブ後」、まさにデジタル・ネイティブです。
・・・というのも、生後11ヵ月の息子、液晶ディスプレイらしきものを見ると横に指をスライドさせるのです。 ディスプレイ画面は文字通り「映すだけ」、入力はキーボードが普通だった私から見れば(その前に紙と鉛筆だが)、自然とフリックしている姿に驚愕。
1. メディアをzapping
Generation Yとして知られる若者(諸説あるが、今の28歳以下くらい)は、テレビをつけながらネットでFacebookに書き込みつつ、友だちにSMSを送る、程度のマルチタスキングは常識。 テレビのチャンネルをリモコンで次々替えることを”zapping”と言いますが、異なるメディア間をザッピング。 次々と新たな誘惑に気が移るため、集中力が子ども並みに短く続かないのが特徴。
2. 人間関係もzapping
“The World in 2011″というThe Economistの年始特集号によると、ひと昔前は人間ひとりあたり”social connection”(学校・職場・クラブなど社会的つながりがある人の数)の平均が130人ほどだったが、10年もすると平均500人ほどになると予測されているそうです。
たしかに私もFacebookとmixi、LinkedInで(重複している人を除いても)500人くらいになる。 一度会っただけでFacebookのfriend requestがくるし、「friend(友達)」の定義すら変わりつつあるのかもしれません(Facebook以来、”friend”, “unfriend”と言うように”friend”という単語が動詞として使われるようになったし)。
20年後に活きるクリエイティビティー
『20、30、50年後を想像しながら動く』で書いたように、激動の「現在」ではなく、(おそらく)激動の20年後、30年後に、子どもがサバイブできる力をつけられるように親としてできる限りのことをするのは私の人生の重大プロジェクト(のひとつ)です。
こちらは出生率とGDPの相関を示したグラフ(The Economist : Go forth and multiply a lot less)。 世界全体の人口増加スピードは緩やかになると言われていますが、それでも私の子どもが成人する頃には、人口分布を見ただけでも私たちが育った時代と全く異なった世界が広がっていることが容易に想像できます。
『時給78セントの衝撃』、『仕事がなくなるのはミドル層』のような世界がすでに現実となっている中、先進国出身者(私の息子がどの国「出身」なのかは親の私にも答えられないが)はどのような力をつければいいのでしょうか?
ひとつ、わかっているようでわからない回答は「答えがない世界で自分で答えをつくり出す力」かな?
Art of Parenting – 日本人 vs イギリス人
『中国系 vs 西洋系』に引き続き、Art of Parenting。 イギリス人と日本人の未就学児教育を比較した本、『イギリスのいい子 日本のいい子 – 自己主張とがまんの教育学 』を読みました。 最近たびたびご紹介しているブログ『さまざまなデザイン – ヨーロッパの目、日本の目 – 』の安西さんに、子育てinイギリス代表(?)としてあるブログエントリーの感想を聞かれて以来気になっていたのです(本を読む前の感想はこちらコメント欄)。
長年、文化比較の視点から「西洋文化の独立的な自己」、「日本を含む東洋文化での相互協調的な自己」はそれぞれ対極にあると論じられてきた
ことに対し、自己主張と自己抑制を相反の関係による一元論で捉えるのではなく、
アメリカ=「自己主張が強く自己抑制が弱い」
日本=「自己主張が弱く自己抑制が強い」
イギリス=「自己主張も自己抑制も強い」
と仮定して、日英間の幼児期の教育やしつけを比較した本です。
この本はアメリカで修士、イギリスで博士号を取得した教育学の専門家が著者でフィールドスタディも交えた調査結果が中心となっています(つまりよくある個人及び少数の経験談が中心のヨーロッパ賛美本ではない)。
- ベースが博士論文であるためか調査方法の説明が長すぎ、調査結果の表現の仕方が冗長(もっと見やすいグラフになる)
- 調査時期が古いため(1989 – 90年)、少し内容が時代遅れと思える(特に多文化のロンドンにいるからか、伝統のイギリス式育児法以外にも寛容)
上記2点を除くと、面白い点がたくさんありました(特に私は日本の保育園・幼稚園の様子を全く知らないので、自分が子どもだった頃のことは覚えてないし)。
Art of Parenting – 中国系 vs 西洋系
「あーあ、ここまで言うか」って記事ですごい反響になってます、The Wall Street Journalに掲載されたイェール大学教授Amy Chuaの“Why Chinese Mothers Are Superior”。 大西洋を越えてイギリスの新聞でも話題になっていました。
WSJ.com : Why Chinese Mothers Are Superior
先に出版された著書『Battle Hymn of the Tiger Mother』から一部抜粋された内容ですが、ざっくり言うと「なぜ中国系の子どもが学力テストや音楽コンクールの上位を独占してるんだと思う? それは中国系の母が自らの人生を捧げて教育してるからよ」と自分の2人の娘に施した家庭でのスパルタ教育ぶりを明らかにしたもの。
日本語版に一部訳されていますが(↓)、自身の2人の娘が子ども時代に「してはいけないこと」リストがこちら。
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版:中国の母の恐るべきスパルタ教育
- 友達とのお泊まり会
- 放課後、友達と遊びの約束をすること
- 学校の学芸会に出演すること
- テレビやテレビゲームをすること
- 自分で課外活動を選ぶこと
- A以外の成績を取ること
- 体育と演劇以外の科目で成績トップにならないこと
- ピアノとバイオリン以外の楽器を習うこと
・・・etc.