す・すごいな・・・橋下さん・・・
私、日本の政治は全く追ってなかったのですが、今日全紙でトップニュースを飾るであろう新聞記事よりも、見るべきはこの当選直後の2人のインタビューです、長いけど濃密。
これ見たとき、歴史が動いた音が聞こえた。 民主主義の音がした。
多忙な毎日の中で、普段のニュースは信頼できるメディアの解説記事に頼っていいし、私自身ほとんどマスメディアは見ない。 でも、たまーーに「これはニュースのソースを見るべし」と言う瞬間がある、これはそのひとつだと思う。
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11・27、歴史が動いた。
結婚しない女たち
2ヵ月前にThe Economistで「アジアの女性たちが結婚から逃げている」という特集が組まれていました。
The Economist : “Asia’s lonely hearts”, “The flight from marriage”
以下、要約。
アジアではどんどん晩婚になっている、それどころか全く結婚しない非婚も増えている(続きを読むをクリックするとグラフが現れます)。 結婚が減っているのは欧米でも同じだが、欧米人は結婚という法律婚にとらわれないようになっただけで同棲は増えている。 結婚も同棲もしないのはアジア特有の現象。
アジア女性が自立した理由は高学歴化と労働市場への参加である。 アジアでは高学歴女性ほど結婚率が低い、これは欧米とは逆の現象である(→『女性における学歴と結婚の相関関係』)。
高学歴が非婚を生むのは2つの理由がある。 ひとつめの理由は高学歴の女性はもともと未婚率が高かった、また都市の方が田舎より未婚率が高い。 女性がどんどん高学歴化し都市に流入するにつれ未婚率が高くなるのは自然である。 ふたつめの理由はアジアのほとんどの国は女性は伝統的に”marry-up” = 「上方婚」するものとみなされてきた。 女性が高学歴化するに従って男女のミスマッチが起こっている。
またアジア特有の理由に女性が家事・育児・介護などの負担をひとりで背負っていることがあり、これが結婚の魅力をなくしている。
世界が街頭に繰り出した年
1月、チュニジアで一青年の焼身自殺をきっかけとした政府への抗議デモが次々とアラブ諸国へ飛び火し、エジプトではムバラク政権が、リビアではカダフィ政権(いずれも長期独裁)が崩壊した。
ギリシャでは幾度も財政危機が再燃し、アテネでは政府の緊縮案に怒る公務員を中心とした市民が何度もストライキやデモを繰り返した。
8月、イギリスでは各都市で不満を抱える若者たちが商店街を荒らし火をつけた。
9月、アメリカではNYウォール街で「ウォール街を占拠せよ」というスローガンを掲げ、今も収束しておらず、他の国にも飛び火している。
年末まで1ヵ月半残っているけど、本当に市民が街頭に繰り出した年でした。
いや、むしろ「よく民衆デモが起こった年」として記憶されるのか、「民衆デモが盛んになり始めた年」として歴史に残るのか・・・ 私には何となく後者の気がします。
デモ自体は悪いものではありません、むしろ自由な意見をグループとして行動で示し、その結果、平和裏に政治家・世間一般の関心をひくのであれば民主主義が健全に機能していることの現れでもあります(弾圧で終わるのは民主主義でないことの証明)。
そして上記それぞれの国が抱える問題点・空気を反映しています(イギリスだけがデモっていうより若者が暴れただけだったのが情けない感じですが→『ロンドン暴動に際して』)。
Farewell to Steve Jobs (日本語訳)
昨日のメッセージの日本語訳を下記に記します。 Appleサイトにあるようにrememberingsteve@apple.comに送ったもの。
母親にとって朝は怒濤の時間なので、メッセージは昨日の朝の通学途中に地下鉄の中で書いたもの。 地下鉄の中で朝から泣いてるのは私だけだったわ・・・(笑)
メッセージはとてもパーソナルな内容ですが、世界中の何百万人の人がスティーブ・ジョブスに対してパーソナルな想いを持っている(私は友人のブログでスタンフォード卒業式でのスピーチをかなり初期に知った。 その友人は今シリコンバレーで起業に挑戦中)。
直接、心のド真ん中をついてくる、会ってもいないのにパーソナルな関係を築けるのがスティーブ・ジョブスだったと思うし、そんな有名人を私は彼以外に知らない。
訳は原文の意図を損なわないかぎり(って自分で書いたんだけど)、語順通りに訳しました。
Farewell to Steve Jobs
Woke up to the news
which left me speechless
Ran to run my MBA (*1)
but the view became blurry
“Have the courage to follow your heart and intuition
They somehow already know
what you truly want to become”
Guided me the words
in my life-changing decisions
Steve, I wish we all had a bad dream
Come back and say
“One more thing…”
with your usual smile
KEEP CALM AND CARRY ON
ご心配のメッセージ、ありがとうございます。 私たちは元気です。
昨日のブログ(現地時間17:00)に、
今回はまだもっとも治安が悪い地域と呼ばれるエリアで起こっていないので、まだ起こる可能性はあると思います
と書いたときに予想していたエリア(Hackney、Peckham、Lewisham)が同じ時刻くらいに暴徒に襲われ始めました。 これらエリアはギャングと呼ばれる貧困エリアの若者グループ(*1)が多いことで知られています。
*1・・・ロンドンには190ものギャング集団がいるらしい。 映像で見たい人にはこのドキュメンタリー(9分なのですぐ)がお勧め→Journeyman : UK – London Gangs
BBC生中継を呆然と見ていたら、次々と各地で略奪のニュースが止まらなくなり、消防隊も警察も全然足りない事態に。 今朝起きたら、近所のClapham Junction駅前もひどくやられていました。 ”Nappy Valley”の入り口に位置する場所(→『Nappy Valleyの日常』)、小さな子ども連れが多いので、略奪の音が聞こえるくらい近い住人はさぞかし恐ろしかったことでしょう。
ひどい夜から一夜明けた今日のLondonerたちは見事でした。
ロンドン暴動に際して
昨日は隣町のBrixton(ブリクストン)でストリート・フェスティバルがあったので家族で行ってきました。
Brixtonというのは南ロンドンにあり、80年代は大きな暴動があり治安の悪さで泣く子も黙る悪名の高さだったけど、最近はアーティスト・デザイナーなどクリエイティブ系、ヤングファミリーも移り住んでオシャレなバー・大箱クラブハウス・活気あるマーケットが混在するセントラル・ロンドンに近いわりには家賃が安く、エッジーでマルチエスニックな街。 私の住んでるエリアが、圧倒的に白人が多いのに対し、とてもカリブ系黒人が多く、黒人特有の色彩感覚やリズム感が独特の雰囲気を醸し出している街です(『都市内部での(自発的)コミュニティ化』で書いた「お隣の地域」)。
前日に北東部Tottenhamで暴動が起こった直後だったためか、フェスティバルではすごい数の警官(5mおきに2人ずつ、くらい)がパトロールに当たっていました。 フェスティバルそのものは至るところ(路上)で、大音響スピーカーがヒップホップなどブラック・ミュージックを流し、ボブ・マーレーな髪型のおじさん・ブエナビスタ・ソーシャルクラブに出てきそうなおじいさん・70sなコスチューム(いや、普段の私服?)とメイクの女の子が、思い思いに音楽に身を任せ体を揺らしている、という超ゆるい代物。 あまりの大音響に息子がハイパーテンションになってしまったので、私たちは退散したのですが、「こんなに警官がいる、ってBrixton、警戒されてるねー」と言っていたら今朝、現実に。
さっそく、ロンドン日本大使館から在英日本人に届いたメール。
抗議活動が開催された場所およびその周辺地域には極力近づかないようにし、抗議活動が行われている場所に接した場合には、早急にその場所から離れるなど、不足の事態に巻き込まれないよう十分注意してください。
これって、日本の原発事故後、日本からの避難・脱出を煽った外国メディアと変わらんではないか・・・ 「不測の事態に巻き込まれないように」って、「左右を確認せずに道路を渡らないように」って子どもへの注意と同じ。 当たり前、、、じゃん???
人との関係性の中で生きる人
昨日の『尾崎豊がわからない。』の続き。
『キュレーションの時代』では他者からの「まなざし」が地獄であるという精神構造が90年代に入って終焉を迎え、逆に他者からの「まなざしの不在」が地獄になる、という精神性を象徴する事件として2つの事件が挙げられています。
1つめは当時、世を震撼させた「酒鬼薔薇」少年連続殺人事件(1997年)。 以下は有名な犯行声明文。
「ボクがわざわざ世間の注目を集めたのは、今でも、そしてこれからも透明な存在であり続けるボクを、せめてあなた達の空想の中だけでも実在の人間として頂きたいのである。」
2つめは、まだ記憶に新しい秋葉原連続殺傷事件(2008年)。 加藤被告の逮捕後の供述内容より。
「掲示板(2ちゃんねる)は他に代わるものがない大切なもの・・・」
「私にとっては家族のような・・・、家族同然の人間関係でした」
「掲示板の自分のスレッドに私になりすます偽物や、荒らし行為を行う者がいたので、対処してほしいと掲示板の管理人に頼みました。 自分が事件を起こしたことを知らせたかった」
尾崎豊がわからない。
なでしこジャパン、ワールドカップ優勝おめでとう!
佐々木俊尚さんの『キュレーションの時代』はTwitterやFoursquareなどのツールを使ってソーシャルに情報をやりとりする時代の変化を解いた本なのですが、『コカ・コーラCMにみる戦後文化』に書いたように、戦後の日本の社会の空気の分析が非常に面白かったので、今日もそこから。
戦前から続いた農村社会は、戦後に農村が崩壊して都会に膨大な人口移動をもたらす中でも、同じようなムラ社会的構造を生き永らえた。 その中で他者からの「まなざし」(*1)に苦しむ若者の例として2人挙げています。
*1・・・「まなざし」とは人々のアイデンティティーをパッケージ(服装や容姿・持ち物といった見た目の具象的なパッケージと出生や学歴・肩書きなどの属性のパッケージからなる)によってくるみ、そのパッケージで規定することを強要すること。
1人目は『青春の殺人者』という映画の主人公(予告編はこちら)。
『青春の殺人者』のモチーフは、どこにも逃げる場所のない苦しさです。 両親という息苦しい人間関係、成田という閉塞した地方都市、暴走族に溜まり場にされて自由にならない自分の居場所。 安住できる安定した場所だけれども、そこには窒息しそうな空気が充満していて、当時の若者は多かれ少なかれ水谷豊の演じる主人公と同じような閉塞感を抱き、その場所からの脱却を夢想していました。
ロンドン名物2階建てバスが外資経営でも誰も気にしてない
ロンドンといえば真っ赤な2階建てバス(ダブルデッカー)。 ロンドンの大手バス会社のうち3社はNetherlands Railways(オランダ鉄道会社)、Deutsche Bahn(ドイツ鉄道会社)、RATP(パリ交通局)らしい。
東京の公共バスの経営を韓国の鉄道会社がやってるイメージ?
でも誰も気にしてない。 バスなんて時間通りに安全に便利なルートを走ってくれればそれでいい。 車内が清潔で料金が安ければもっといい。
ちなみに民営化された水道会社のうちVeoliaはフランスの公共事業会社、電気・ガスのEDFもフランスの電力会社。
東京水道局も東京電力も外資になるイメージね。
でも誰も気にしてない。 だいたい昔からイギリスって公共事業の「オペレーション」って全く得意じゃなかったから、得意な人に任せた方がいい。 フランスは昔から公共サービスの民間への委託が盛んで強い民間企業が育っているらしいから、どんどんやって欲しいよね(ついでに、ロンドン地下鉄もお願い、って感じ)。
イギリスでの公共サービスなんだから、もちろん雇われているのは現地人。