女性とグローバルキャリア

悩み相談メールをもらってから時間が経ってしまいました。
「グローバルに国・都市を移動する生き方をしていて恋愛、そして結婚できるのか? 家庭は?」という24歳女性からの相談です(詳しい質問の背景はこちら)。

私の(特にビジネススクール時代の)友人は国境を越えて働いている人が多いですが、夫婦で国境を越えた移動をした場合、どうしても出産・育児でキャリアのギアスピードを一旦落とさざるをえない妻の方がペースダウンし、夫のキャリアを優先させることが多いです(→『MBA女性の10年後』『女性MBAの出産後のキャリア – 1』『 – 2』)。 MBAじゃなくても、夫の方が商社など海外異動が多いポジションに就いているカップルも同じ。
子どもがいないうちは期間限定の別居婚をする夫婦は数多く知っていますが、子どもが産まれてからはやはり妻の方が家庭重視にシフトするケースがほとんど。

「じゃあ、必死でがんばっても意味ないの?」と思うかもしませんが、難しいのは「夫婦共に会社員(つまり雇われる身)として海外異動すること」であり、「働くこと」ではないです。
以前書いた私の友人たちのうち、生まれ育った国以外の国で暮らしているケースだけを見ても・・・

ロンドン在住ブラジル人C(フランス人夫との間に娘2人、こちらの5.)はプロパティー・デベロップメントのプロジェクト2つめを実行中。
シドニー在住ベルギー人C(オーストラリア人夫との間に息子2人、こちらの9.)は夫が始めたエグゼクティブ・コーチングの会社の経営・事務を担当。
ロンドン在住ブラジル人R(ブラジル人夫との間に息子1人、初登場)は最近、長年勤めた英系銀行の投資銀行部門を辞め、キャピタルレイジングのブローカーとして独立。

・・・などなど、独立する友人が増えています。 ベースとなっているのは、独立するまでの間に培ってきたスキルや人脈。 そして彼女たちは家族で住むことを選んだ土地で心底楽しんで暮らしています。

Sさんの場合、国を転々とするライフスタイルで恋愛・結婚できるのか?を気にされてるようですが、まだまだグローバルに転々とするキャリアは女性より男性の方が多いので似た者同士との出会いは女性の方がたくさんあります。 後はその人次第。

Facebook CEOのSherylがこちらのスピーチで彼氏すらいない女性部下が出産後のことを心配している、と言っていますが、ほんとその通り(笑)。 Sさんはまだ働き始めてすらいないので、仕事でストレッチできる若いうちに思いっきりストレッチして欲しいと思います。

世界はすごいスピードで変わっています。
私がMBA留学した頃は妻の留学に仕事を辞めてついていく男性の存在なんて想像すらできませんでしたが、今はそういう人も増えているようです(→『8年の変化を思う』)。 また今までのように報酬だけで良い人材を引き留められないことに気づいた企業は続々とフレキシブルなワーキングスタイルを導入しています。 Sさんが人生を共にしたいと思う人と出会って本気で悩む頃にどんなオプションが転がっているかわかりません。

私なら時代と出産年齢と相談しながら思いっきりスタートダッシュします。


2 responses to “女性とグローバルキャリア

  • K

    初めてコメントします。Sさんのお悩みと、それに対するYokoさんの分析、回答、興味深く拝見しました。

    >子どもがいないうちは期間限定の別居婚をする夫婦は数多く知っていますが、子どもが産まれてからはやはり妻の方が家庭重視にシフトするケースがほとんど。
    私の家庭も同様です。(私、夫ともに20代後半。海外留学中の夫のもとに、私が産休・育休をとって移動、現在子育て中。) DINKS時代はおたがいに転勤や長期の海外出張があっても、長距離恋愛ごっこ、ということで、物理的に一緒にいることは選択せず。今回、子どもができたことをきっかけに、長期の育休をとることを決意しました。
    ただ、たしかに、少しづつ時代も変わっているようです。(グローバルのキャリアチェンジではなく、企業や国の派遣留学のケースですが、) 部署の先輩や、夫の留学先の院の友人にも、「子どもがいるので夫を連れてきた!」「連れていく!」という女性が何人もいます。また、夫を東京において子どもと駐在にでた強者の先輩や、育休から復帰し「夫が専業主夫でついてくるので駐在を引き受けるつもり〜」と語る先輩も。

    仕事と出産を考えると、出産をいつ頃を希望しているのか、そのとき自分がキャリアをスローダウンするのか(育休を十分とれる会社なのか? 仕事を辞めるとしたら次のキャリアが探しやすいのか?) 、パートナーがスローダウンするのか(夫が仕事を辞めるなら、自分の収入だけで十分か?)、それとも、そもそも子どもができても別居で乗り切るのか(どこで、誰の助けを借りて育てるのか?)、可能性と考える要素はいろいろあると思います。子どもがいないうちは、数年というスパンなら長距離恋愛ごっこでなんとかなるかと。
    かくいう我が家も今後はどうなるか…初めての子どもにぞっこん、夢中の夫、「許されるなら自分だって育休とって24時間、可愛い姿を見逃さずにいたいよ」と愚痴(本音)をこぼしています(いまの夫の雇用主は旧い体制なので絶対にそんなことは許されないでしょうが)。彼には、「うまく次の子どもができて、貴方が転職するか独立するかのタイミングで、そのとき本当に育児に専念したければ言ってよ。しばらくは私一人の収入でもやってけるよ」と言いました。いま本当に育児が楽しいので、彼もそうしたいというのなら、夫婦平等、それを叶える方法を考えるべきと思っています。
    日本または海外で日本人と出会うにしろ、海外の方と出会うにしろ、こういったあたりを話し合って方向性を共有できる人がSさんに見つかるといいですね。女性の側がどんな仕事をしていても、いまだに「子どもができたら小学校に上がるまで家庭に入っていてほしい」なんて真顔でいう男性もいますから(経験談)。

    ちなみにクリスマスケーキ説、分析でも何でもないですが、周りを見ていると例えば、学生時代からおたがいを知っているカップルはあまり26歳だの何だのと言っていない気がします(タイミングみて〜、とマイペース)。それに比べ、婚活や合コンで初めて知り合うときに、中身がよく分からないから、とりあえず年齢のファクターを/も考慮してみる、という傾向があるのでは…? ただ、女性の年齢が妊娠・出産に与える医学的な影響については、事実として認識する必要があると思います、男性も女性も。それで誰かを選別する、というのではなく、自分(とパートナー)にとってのリスクに適切に対処する為に、という意味で、です。

    • la dolce vita

      >Kさん
      周りも含めていろいろ経験談ありがとうございます。 本当に時代は少しずつだけど変わってますね。
      私も前職は保守的な総合商社でしたが、それでも私より若い世代には「妻の仕事があるから」と駐在を断る男性や、逆に「夫がついてくる」と駐在を引き受ける女性がいました。

      >女性の年齢が妊娠・出産に与える医学的な影響については、事実として認識する必要があると思います
      これも今の方が正確な情報が渡っているので20代から考えることができていいと思います。
      そもそも高齢出産が一般的ではなかった時代に20代だった今の40代の人たちは、卵子の質が年齢とともに劣化するという基本的な情報ですら知らなかった人がほとんどだと思いますし。

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