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3人育児は2人育児よりめちゃくちゃ大変だった話

去年の8月に生まれた長女も来週で生後9ヵ月になります。
私はものすごく精神的に大変な時はブログには書くのは避けて、ブログにはあえて無関係なことを書きます。 嫌なメールがきたときに即返信しないのと同じ論理、ブログはネガティブな感情を書き溜める場所としては使っていないので。

でも幸せなことに人間とは忘れる生き物。 喉元を過ぎれば本当に熱さを忘れてしまうんですよね・・・ よく子育てが終わった世代の女性が育児真っ最中の女性に冷たいことがありますが、あまりに大変すぎて記憶がすっぽり抜け落ちているのも理由のひとつかなー、と思います。

たまに「3人育てるのは2人育てるのと変わらない」、「上2人が赤ちゃんをみてくれたからラクだった」という人がいますが、「おいおいおいおいおい、2人と3人は全然違うわ!」と100回くらい言いたい。 子どもの年が離れていればラクだと思いますが(2人目が3歳以上)、全員2歳差(4歳、2歳、0歳)の3人育児はめちゃくちゃ大変でした。

3月に仕事復帰して長女(3人目)も保育園に入り、最近ようやく生活のペースもつかめてきました。 私も3回の出産時の痛さとかは忘却の彼方ですが、3人育児の大変さは時間があった時にちょこちょことメモしていたので、ようやくトンネルの出口を抜けた感がある今、ここに記録しておこうと思います。

なお自分用に書いたメモをブログに転載する理由ですが、こういう「育児が辛い」系の内容は小町や知恵袋などの掲示板で「がんばってますね!」系の励ましコメントと「望んで産んどいて甘えるな」系の自己責任論コメントの応酬で終わってしまいがちです。 せっかくハフィントンポストに転載の機会を頂いているので、普段掲示板の育児トピックなど読むこともない人の目にも触れるといいな、と思います。
また、私に3人いるため「3人は2人より遥かに大変だった」となっていますが、1人目の時も2人目の時もめちゃくちゃ大変だったと思っていたので、1人育児や2人育児はラクだ、と言っているわけではありません、念のため。
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Tiger Mum on a Budget

『クリエイティブ教育のための博物館』の続編。 タイトル”Tiger Mum on a Budget”(意訳:お金をかけずに教育ママ)は夫が私に付けたあだ名です(笑)。 最後に付けた「お勧め美術館・博物館リスト」を見てわかるように、ロンドンの博物館はものすごいクオリティの高さでほとんど無料なので冬は足しげく家族で通っています。
1歳台から楽しめる博物館ですが、しっかり会話ができるようになってからより楽しくなってきました。 とはいえ、まだ長男(来月5歳)も幼児なので”興奮して館内を走り回る息子2人を追いかけ回すだけで疲れた”なんてことにならないためにちょっとした工夫があります。
1. テーマを絞る
2. 数日前から博物館の話をして盛り上げる
3. 展示物とすでに子どもが持っている知識・経験をつなげて話す

例をあげます。
最近、宇宙にはまっている息子たち。 South Kensington駅近くの博物館御三家のひとつサイエンス・ミュージアムに宇宙を見に行くことにしました。 目的物はこれ。
planet earth in science museum
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アメリカのママ応援CMが炎上している件

イギリスのクリエイティブ教育の話題から少休止して、友人がFacebookでシェアしていたCMについて。
去年は日本で共働き家庭を描いたCMがやたらと話題になっていました。 味の素の「日本のお母さん」からヘーベルハウスの「家事ハラ」サイボウズの「大丈夫」まで。 その中でこのブログの英フィアットのママ応援CMの記事もすごいアクセス数を記録しました。

今日はアメリカの粉ミルクメーカーSimilacが公開したママ応援CM、現在YouTubeで340万回再生されています。

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三遊間守ります、スコアもつけます。- 2

昨日の続き。
一般に「家事・育児」という言葉で現される皿洗いやお風呂入れといった作業は、野球に例えると野手が目の前にやってきた凡ゴロ・凡フライをキャッチするレベルで、次の2つの仕事への視点が欠けている、という話。
1. 特に子供が小さい時に多いワイルドピッチや悪送球の多さ
2. 対戦相手のデータを調べつくして頭に入れ、試合展開に応じて瞬時の判断・指示を出し、個々の選手をモチベートし実力を引き出す監督・コーチ業

今日は、2. 監督・コーチ業、について、ある1人の女性の話を紹介します。
以前『讃えられないママたちへの賛歌』というエントリーでも書いた本『ケイト・レディは負け犬じゃない』(映画”I Don’t Know How She Does It”の原作)からの引用、下の英テレグラフ紙の記事から読めます。
Telegraph : I Don’t Know How She Does It is the movie for unsung mothers everywhere(『ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ)』は誰にも讃えられることのない母親たちへの賛歌だ)
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三遊間守ります、スコアもつけます。- 1

先日の『漏れなくダブりない家事の方法』に色々コメントありがとうございます。
– 家庭の経営は企業と一緒で戦略的なマネジメントが必要である
– 重要なのはトップのCEOレベルと2層目のマネジャーレベルであり、実際のタスク(任務)を行うプレーヤーレベルにはめまぐるしく変化する外部環境(転職・進学・引っ越しなど)・内部環境(子どもの成長・病気など)を鑑みながらリソース配分・調達を行うべき
ということが言いたかったのですが、乳飲み子を抱えて寝不足の私が夜なべしてつくった(←嘘)稚拙な役割分担チャートに興味が集中してしまったようです。
その中でも2つ嬉しかったコメントがあったので、今日はそこを掘り下げます。

三遊間はすべて妻が担うことに(><)

すごい。こういうのがあると燃える男性が多いかも?

そうです、そうです。
政府や大企業の女性活躍推進とかって自分自身は家事の「か」の字もしたことがないおじさんたちが言ってると思うのですが、野球に例えたり、組織図で説明したり、おじさん達から見てブラックボックス化している家事・育児をわかりやすく説明する努力は必要だと思います。
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漏れなくダブりない家事の方法

MBAやコンサル界隈の人ならすぐピンときたと思いますが、タイトルはMECE(Mutually Exclusive Collectively Exhaustive、ミーシー)のこと、ちょっと使ってみたかっただけで我が家の家事が漏れなくダブりなくできているわけではありません・・・

子どもが産まれる前は『夫を家事の部下にしない』などというエントリーを書くほど能天気な緩い感じだった我が家ですが、子どもが増えるごとに指数関数的に増える膨大な家事の量をこなすためにシステマチックにやっている方法をご紹介します。

家庭の運営は会社など組織の運営と同じ。 経営者(夫婦)がいて、各部門(家事・育児の分野)のマネジャーが部門の責任を持ち、任務を遂行するプレーヤーがいます。 我が家の場合を図にしてみました(クリックすると大きくなります)。 夫が水色、私がオレンジ、アウトソース先が黄緑。
MECE Housework
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自然欠乏症候群

前回のエントリーは、子供の「安全」だけに目を向けて少しでもリスクのあることを規制する余りに結果として子供の「健康」や子供らしい「経験」を奪っているのではないか?という話でした。

私が子供だった頃を振り返ってみると、楽しかった記憶は外で遊んだ記憶ばかりです。 空き地に段ボールで隠れ家をつくったこと、近所の土手でよもぎを摘んで家でよもぎ餅にしたこと、小川の脇にある木の枝にぶら下がってターザンごっこをしたら枝が折れて川に落ちたこと、しろつめ草のネックレスなら今でもつくり方を覚えていること・・・
夫も私もたいしたアウトドア派に育った訳ではありませんが(旅は大好き)、子供には小さい頃は自然の中で五感を鍛えてほしいと思っています。 イギリスでは数年前”Nature Deficit Disorder”(自然欠乏症候群)という言葉が話題になりました。 きっかけは2005年にアメリカで出版された『Last Child in the Woods: Saving Our Children from Nature-Deficit Disorder』(邦訳:『あなたの 子どもに自然が足りない』)という本です。
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その規制は本当に子供のため?

緑が多いことでは恵まれている今の生活ですが(→『公園は誰のもの?』)、現代って子供が育つ環境としてどうなの?と思うことは少なくありません。
ハフィントンポストの『学力だけじゃない、体力もカネで買う時代』を読んで激しくうなづきました。

一般に、「教育にカネがかかる」と言うと、塾通いや稽古事といった、上昇志向な教育費用を連想する人が多いかもしれない。 だが、現実はもっと厳しい。 生きていくための技能、基礎的な体力や持続力を身に付けるためにも、いちいちリソースを子どもに差し向けなければならないのだ。 ほったらかしでも子どもがバイタリティや生活技能を身に付けてくれる時代は過去のものになったのだから。

イギリスでは11歳以下の子供にはひとりで外出はおろか留守番すらさせることはできず保護者の同伴が必要です。 小学校には大人が送迎する必要があります、習い事も同様(→『ママ友ステレオタイプ』)。 働いていて自分で送迎できない場合はナニーを雇うので、給料のほとんどがナニー代に消えるケースは珍しくありません。
GOV.UK: The law on leaving your child home alone
誘拐や性犯罪、交通事故から子供を守るために定められたものですが、子供が自由に出歩いていい自宅からの半径距離は1970年代から90%も減少しました。 1971年には7-8歳の子供の80%が歩いて通学していたのに対し、今日では10%以下だそうです(The Guardian: Back to nature)。
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公園は誰のもの?

最近、保育所増設に近隣住民から「うるさい」と苦情が出る、という日本のニュースを読んで、長男と次男が通っていたナーサリー(保育園)には園庭がなかったことを思い出しました。 人口が増え、さらにベビーブームのロンドンでは新しい保育園が次々とできていますが、新規建築許可が下りないので、普通の一軒家やフラット(アパート)の中を改装して保育園としているところがほとんどです。 園庭にする敷地がないところもあります。
子どもたちを入れる保育園を探していたときに「園庭がないなんてありえない」と思っていた私ですが、そういう保育園はどうするかというと、毎日近所の公園・緑地・川岸などに散歩に出かけるのです(赤ちゃんもbaby busと呼ばれる座席のある台車みたいなものやダブルバギーに乗って出かけます)。 
『「イギリスは天気が悪い」をデータで見る』で書いたように、ロンドンは年間を通して外に出られないほど暑い(または寒い)日が皆無です。 雨が多いイメージですが降水量は東京の40%、1日中降る日はあまりありません。 そんな外で走り回るには適した気候で、園児たちは毎日2回、夏の間は3時間は戸外に散歩に出ています。 おやつやランチもピクニック形式で外で食べます。

そういう保育園に子どもを通わせていたので、「園の隣なんてそりゃあうるさかろう。 園庭を義務付けるのではなく公園に行けばいいのに」と思った後に「ああ、そういう自由に利用できる公園が身近にないのか」と気づきました。
物価の高いロンドンで無料の「公園など緑のオープンスペース」と「博物館・美術館」は育児の力強い味方です(両方とも有料の場所もありますが、無料で素晴らしい環境が整っている)。 そのうち今日は前者について。
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ママ友ステレオタイプ

長男が小学校に入ってから5週間が経ちました。 イギリスの小学校は1年生の前に1年間準備クラス(Reception class)があり4歳の9月から始まります(→『郵便番号で差別される社会』)。

授業時間は朝9時から午後3時、送迎には大人の付き添いが必要です。 日本でも「小1の壁」と言いますが、イギリスでも働く親にとって小学校に入ってからの方が大変、とよく聞いていました(保育園に比べて時間が短いし、休暇が多い)。 ところが長男の小学校が始まる直前に長女が産まれる予定だったので、どちらにしろ私は育休中。 家から学校までは50mくらいなので、送迎は楽勝だと思っていました。

ところが、学校が始まってから知ったのですが、ナーサリー(保育園)の送迎と小学校の送迎はぜんっぜん違います。
ナーサリーは両親ともに働いている子供が行くところ、私はお迎え担当だったのですが、仕事を切り上げて閉園時間内に滑り込み子どもたち2人の部屋を順番に回ってその日の様子を聞きながら配布物・工作・汚れ物などを回収しベビーカーに押し込んでダッシュで家路を急ぐ・・・どの親も忙しいので”Hi”を言うのが精一杯。 他のママ・パパとゆっくり話ができるのは子供がお友達の誕生パーティーに呼ばれるときくらいです(長男の友達の両親の例→こちら)。

それに対し、小学校の親は共働き家庭もあれば専業主婦もあり、同じワーキングマザーでも企業フルタイム勤務、パートタイム勤務、自営業、フリーランスなどいろいろ。 そして、朝8時から夕方6時までのナーサリーの送迎が母親6:父親4くらいの比率で父親も送りか迎えのどちらかを担当していたケースが多かったのに対し、朝9時から午後3時の小学校の送迎は圧倒的に母親の世界(共働きで送迎できない場合はナニーを雇うかママ友に頼みます)。 朝、子供が教室に入ったのを見届けた後の校庭はママたちの社交場と化しているのです。
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