今さら戦略コンサル?

以前、『業界の旬とキャリア相談』というエントリーで、マネックス証券松本さんの次の言葉を紹介しましたが、

もし今僕が就活生だったら、絶対投資銀行なんか入らないけどな。
実際僕がそこへ入ったのは投資銀行業界が栄えてきて10年くらいしたときで一番勢いがあった。
そこからもう20年経った今、もう外資金融の伸び時期はもう終わっている。
成功して盛り上がった後に相乗りするのは時代遅れ。

投資銀行と同じくMBA学生に人気の就職先、戦略コンサルも業界のピークは過ぎた、というお話。
私が行ったINSEADはコンサル輩出校と呼ばれるくらいコンサルに行く人が多かったので、石を投げればBIG 3(McKinsey、BCG、Bain)を始めとする戦略コンサルに当たるのですが(ターンオーバーの激しい業界なので、まだ残っている人はだいぶ減ったが)彼らと話していて薄々感じていたことがThe Economistに記事になっていました。

Harvard Business School卒業生のうち金融業界に進んだ人が10%以下の年は米株式市場は上昇局面を迎える、30%以上だと株式市場は暴落寸前。 2006年には42%の卒業生が金融業界に進んだ。

と書いたのは『Ahead of the Curve: Two Years at Harvard Business School』(邦訳:『ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場』)のPhilip Delvis Broughtonでしたが(著書はこちらで紹介、こちらも)、私には

The Economistに取り上げられたら個人のランダムな感覚・意見を超えて一般教養の域に入ってきている

という仮説があります。
最近のThe Economistにコンサル業界の展望について「戦略コンサルはビジネスモデルが限界に近づいている」と、ようやく皆が薄々気づいていたことが分析されていました(長い前置きだ・・・)。
The Economist : Advice for consultants


理由を簡単にまとめると

North America invented the strategic consultant, but appears not to need many more. Western Europe seems sated, too. Companies are now packed with MBA-holding bosses, many of them former consultants.
戦略コンサルを生み出しのは北米だが、もう数が増える必要はないようだ。 西欧も同じ。 今や企業(インダストリー)はMBAを持つボス(その多くが元コンサルタント)で溢れ返っている。
(中略)
In the past two decades most consulting firms have attached many junior consultants to projects with just a few senior people and partners, moving this army into the clients’ offices and billing for as many hours as possible. But increasingly, says Jenny Sutton of the Hong Kong-based RFP Company, clients are refusing to pay for junior staff’s on-the-job training. Instead, they are asking for fewer and better consultants and setting them to work alongside their own staff.
過去20年にわたり、コンサルファームはクライアントから受注するプロジェクトにたくさんのジュニアコンサルタントを少数のシニアコンサルタントやパートナーにあてがって、大人数のチームをクライアントのオフィスに動員してきた。 しかし、ジュニアコンサルタントのOJT(on-the-job training)のフィーを払うことを拒否し、少数の経験豊富なコンサルタントが自社社員と一緒にプロジェクトを行うことを求めるクライアントが増え始めた。

まさに私の実感と同じ。
戦略コンサルは基本的に次のキャリアの選択肢を広げるために行く人が多く(稀にパートナーに昇り詰めるワーカホリックもいるが→『友人の昇進』)、マネジャーレベルの次のキャリアは主に2種類。
1. コーポレートと呼ばれるいわゆる一般企業(非プロフェッショナルサービス)の戦略チーム or マネジャー
大企業は元戦略コンサルを雇ってInternal consulting team(という名称がつくかつかないかは別にして)を組成、自社内でプロジェクトを動かし外部コンサルタントは雇わないところが多くなっており、このチームに入る。 もしくは、企業活動そのものをプロジェクトベースで行っている企業は(IT系は結構多い)、プロジェクトマネジメント経験が豊富な元コンサルをラインマネジャーとして雇う。
2. 独立コンサルタント
『誰も雇ってくれないから起業する』ケースもそうだろうし、最近は戦略コンサルファーム出身の独立コンサルタントばかりを集めたコンサル派遣業が多く立ち上がっているので(例:Eden McCallumPoint Ba-connect)こういうところに登録しながら独立した道を歩む。
この「従来の戦略コンサルのモデルを否定した独立コンサル派遣業」を立ち上げているのが元戦略コンサルなのが、興味深い。
もちろんOJTの場としてはまだ機能しているのでしょうが、業界の春はもう過ぎたんでしょうねー
日本は「アドバイスという無形のものにお金を払う」、「企業のコア部分に外部のリソースを活用する」という意識があまりないので、業界がそもそもブームだったという話も聞かないため、このパターンに沿っていくのは知りませんが・・・


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