この1週間、アイスランドの(いまだちゃんと読めない)Eyjafjallajoekull火山の噴火によるヨーロッパ空港閉鎖はイギリスに大混乱をもたらしました。
私の周りでも、まだメルボルンからロンドンに飛べない義父をはじめ(義母はひと足早く噴火の日に到着)、このロンドンで飛行機で飛ぶ予定がなかったのは(飛行機どころか電車に乗るのもままならない)私と(子供が生まれて1ヵ月は社則で出張禁止の)夫だけじゃないか?と思うほど多くの人が予定キャンセル・変更を余儀なくされていました。
いかにヨーロッパが空の足に頼っているかを痛感。 影響を受けた方、お疲れさまでした。
シャレになっていないのは、すでに経営不振に陥っているBA(British Airways)をはじめとする航空会社。 今回の空港閉鎖は航空業界に$1.7Bil.(約1,400億円)の経済的損失、700万人の足に影響を与えたとのことで、航空会社は政府の対応の遅さ、とりわけ国境を越えた空の安全に関する最終意思決定を行う機関がないことを責め賠償請求を始めました。
15(木)の閉鎖から20(火)のイギリスの空港再開までの政府のドタバタ劇のあらすじが昨日のFinancial Timesに載っていて面白かったので意訳しておきます。
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ヨーロッパ、空の足が麻痺した1週間
成熟国からの視点
来年早々のロンドン引越しのため(→『ロンドンに引っ越します』)、家探しetc.のためにロンドンに来ています。
「次はロンドンからの視点を楽しみにしています!」というエールをたくさんもらったので、引っ越すにあたって、このブログ的な抱負を。
古今東西、国や文明というのは揺籃期→成長期→成熟期→衰退期といった栄枯盛衰を繰り返してきました。 もちろんこのサイクルを一直線にたどるわけではなく、中国のように栄華を極めた後、しばらく衰退したと思ったらまた復活してきた国があるかと思えば、ポルトガルやアルゼンチンのように果たして復活することがあるのか不透明な国もあります。
残念ながら人間の一生は国の栄枯盛衰のサイクルより短いので、生きている一生の間に国がどの過程にあるかというのは、国民のメンタリティに大きな影響を与える・・・というのは言わずもがな、ですね・・・
私はシンガポールという成長期からそろそろ成熟期に差しかかろうかという若い国(青年国)にいて、「そうそう、若い頃は私もそうだったよ」とまるで老人のような心境になることがありました。
例えば、経済成長のための開発を優先させて歴史的建造物を壊してしまうところとか(→詳しくは『無知な外国人の赤っ恥』)。
実際は、日本の高度経済成長期はリアルタイムで生きていないし、バブルの記憶すらほとんどないのですが、やっぱりこの「成長・成熟期を終えてしまい老いを迎えた人」のような心境って育ってきた環境により体にすり込まれているのかもしれません。