果たしてヤジ馬なのか歴史の証人なのか

『人は意外と会ってくれる』で書いたように、毎日INSEAD卒業生のネットワークを活用しながら、post-MBAのキャリアパスを語り合ったり情報交換したりしています。
そこで気づいたこと。

  • INSEAD卒業後、中国に渡った卒業生(中国人及び華僑・華人を除く)はみんな起業家かフリーランスである。

私が個人的に知っている中でINSEAD卒業後、起業して一番成功しているのが、北京に本社を置くEthos TechnologiesというWebシステムディベロッパー。 経営陣は全員私たちのINSEADクラスメイト(うち1人は私の夫とアパートをシェアしていた)で、今は従業員数200名を超え、ノルウェー、スウェーデンにもセールスオフィスを構える、INSEAD起業家の卵の希望の星。
その他にも上海でベンチャーキャピタルを立ち上げていたり、『MBA同級生に見る「フリーエージェント社会の到来」』で書いた2人のようにフリーでコンサルティングをしていたり・・・
彼らに共通するのは「とりあえず中国に行った」こと。
Ethos TechnologiesはちゃんとINSEAD内のビジネスプランコンテストでも入賞(優勝?)して、エンジェル投資家のシード投資を受け、しっかりした事業計画を持って北京に乗り込んだのですが、他の人たちは「これからは中国がくる! とにかく行けば何とかなる!」くらいのノリで行った人も多い(私の友人Zは中国への旅行経験もないまま移住していた)。 まさに、チャイナドリーム。
実際、行ったら本当に何とかなってるみたいです。 きっと、似たような大志を抱く人たちのコミュニティー内の結びつきが固くお互い助け合っているのでしょう。


私もたぶんこれに似たような空気は経験しています。
2004年12月から2005年8月まで仕事でモスクワに住んでいたことがあり、経済成長真っ只中のモスクワで、高給で外資系企業のシニアポジションに次々と引き抜かれるロシア人INSEADクラスメイトを間近に見ていたので。
彼らの様子を表現するとまさに「イケイケ」(もう死語ですか?)。
そんな彼らを見ながら「自国の経済が急成長する時に、その核心の役割を担えるってさぞかし楽しいんだろうなー」とボーッと脇で見ていました。 日本で言うなら1970年代?
中国もロシアも決して外国人が生活しやすい国ではないと思うのですが(*1)、そんな現実をモノともせずに群がる外国人。 ヤジ馬根性からなのか、「重大な歴史の転換期にその変化を中で経験したい」という歴史の証人なのか(いや、むしろ自分の手で歴史を作りたいのか)?
*1 世界幸福度ランキングなるものがあり、それによると中国は82位、ロシアは167位。 このランキング、日本が90位と中国より低いのですが、どういうことなんでしょう???
最近、上海でベンチャーキャピタルを立ち上げた友人に「何で中国に来ないの?(訳:何でシンガポールなんかにいるの?)」と聞かれました。
何で?って聞かれても・・・
いまいち説得力のある答えが見つからなかった私です。


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