ビジネススクール卒業から4年。
ほとんどの同級生が卒業後の就職先から1回は転職しているばかりか、一部の人たちは独立し始めました。 独立といっても『すべては1杯のコーヒーから』で書いたような実業を興す人だけではなく、今まで組織に属して行っていたことをフリーでやる人もいます。
私のごく親しい友人2人(まぎらわしいので、AとZと名付けます)も独立したクチ。
A(生粋アメリカ人)は卒業後ボストンコンサルティンググループ(LAオフィス)で2年ほど戦略コンサルタントをしていましたが、2年後に独立。 職を持たないまま上海に渡り今はフリーのコンサルタントとしてアメリカ企業から常時2つほどのプロジェクトを請け負っています(すべて紹介で受注)。
Z(アメリカ在住経験の長いカナダ人)は卒業後Intel China(上海)であるプロダクトラインの事業戦略を行っていましたが、こちらも2年ほど働いて独立。 Aと同じくフリーのコンサルタントとして中国に進出するアメリカ企業(Intel時代のクライアント含む)に中国進出のアドバイスをしています。
MBAは基本的には大企業の上級管理職になる訓練が主なので(もちろんEntrepreneurshipコースもありますが)、この現象(AとZ以外にも複数例あり)は何なのか?と思っていたところ、『フリーエージェント社会の到来』という本に出会いました。
著者のダニエル・ピンク氏は元ホワイトハウスのスピーチライターで自身も独立してフリーの作家に。 著作としては大前研一氏が翻訳した『ハイコンセプト 「新しいこと」を考え出す人の時代』の方が有名かもしれません。
この本のエッセンスを著者本人が語ったインタビューがYouTubeにありましたので、ご覧ください。
4回シリーズでNo.2〜No.4もYouTube上にあります。
この本を読み、前述の友人たちの生態と照らし合わせて、改めて確信したこと。
- 従来の縦のロイヤリティ(忠誠心)ではなく横のロイヤリティがより重要になってきている
Zはプロジェクトのほとんど、Aはすべてを口コミ(人からの紹介)で受注しています(Zはwebsiteを持っているのでwebsite経由の引き合いもくるとか)。 どういう人が仕事を紹介してくれるのか、というと前職の同僚、MBA同窓生ネットワーク、クライアントが新たなクライアントを紹介してくれる・・・などなど。
今までになく転職が頻繁なこの時代、会社に誓う(上下の関係の)忠誠心は希薄になる一方でも、大学・ビジネススクールの同級生ネットワーク、「元McKinsey」「元Microsoft」など同じ企業出身者のネットワークは強固になる一方(日本でも「リクルート出身者」などは卒社(?)してもネットワークを保っていることで有名ですね)。
それは経済活動の単位が企業から個になるにつれ、もっとも重要なのは信頼であり、知っている人からの紹介が一番信用できるからでしょう。
この「横のロイヤリティ」の存在と重要性を増している事実は他にもさまざまな現象に現れているので、またの機会の考察したいと思います。
日本企業ではナレッジベースの仕事はまだまだフリーの立場の人と契約するところまでいっていないと思いますが、クリエイティブ系・技術系であればすでにたくさんいそうですね、フリーエージェント。
皆さんのお近くのこんなフリーエージェント、あんなフリーエージェント、教えてください。
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