Tag Archives: A Chorus Line

夢さえ追えない時代

結婚5周年に夫とミュージカル“A Chorus Line”(コーラスライン)を見に行ってきました(今日のブログのBGMはこちら)。
ミュージカル好きの母の影響で私は幼少の頃から舞台や映画でミュージカルを観ていました(ブログにもちょこっと書いてます→“CATS”“Mamma Mia!”“Dirty Dancing”)。 ”A Chorus Line”は大好きなミュージカルのひとつで映画でしか観たことがなかったのですが、ロンドン公演がリバイバルしたのです!
水曜のマチネという時間帯ゆえ(乳幼児を抱えた私たちは夜や週末の公演は断念)、アニバーサリーだというのにリタイアしたベビーブーマー達(日本的に言うと「団塊の世代」)と観光客に囲まれての鑑賞。 期待していたダンスはもちろん良かったんだけど、ストーリーに・・・泣いた。

舞台は1970年代のニューヨーク、ブロードウェイ。 コーラスダンサーを選ぶオーディション最終選考に残った17人の若者が、演出家ザックにうながされて、ひとりひとりのライフストーリーを語り始める、というシンプルな筋書き。 スターダンサーの後ろで踊るコーラスダンサーは無名の存在、明日どうなるかわからない不安と戦いながらオーディションに自分の夢を賭けるダンサーたち。 ショービジネスの熾烈な競争の中で夢を追いかけるひとりひとりにスポットライトを当てながら最後には選ばれる者と落とされる者に分かれ、選ばれた個性溢れる彼らが演じるのは個性なきコーラスダンサー。 ・・・という実にビタースウィート(ほろ苦い)な展開。
Continue reading