クソったれ罪悪感妖精

長男の仲のいい友人はお父さんが専業主夫で学校の送迎や家事をこなし、お母さんが一家の大黒柱としてフルタイムで働いています。 なのでいつも学校の送迎でお母さんと顔を合わせることはないのですが、たまたまお互い仕事に行く途中に駅で会ったので電車で雑談をしました。 そこで印象的だったのが、「良い母親じゃないんじゃないか?」といつも罪悪感にかられているので、週末は家事や育児を一手に引き受けているという話。

ワーキングマザーって、というか有職・無職を問わず母親という人種は、子どもの数や国籍、収入の多寡を問わず、いつもどこか罪悪感を抱えてますよね。 今日は私が唯一読む子育てブログ“Hurrah For Gin”(というかマンガ、英語です)から”The Shitty Guilt Fairy”という、とっても素敵な記事を紹介します。
原文はこちら
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クソったれ罪悪感妖精

誰もが知ってるわけじゃないけど、あなたが子どもを産んだその瞬間、あなたは小さな妖精も産むの。 ティンカーベルに似てるけど、もっと醜くて性格は完全ビッチ系。
魔法の杖の代わりにウ◯コをのせたショベルを持ち歩いてて、あなたが母親の役目を果たせてないときにそのショベルであなたの頭蓋骨をたたくの。 それが、また頻繁に。

(妖精)おめでとう、ママ! あんたの人生を惨めにするために来たわよ!

この妖精の目的は当初からあなたに罪悪感を持たせること、彼女の最初の仕事は出産その時から始まるの・・・

(妖精)このヤク中!

(妖精)ズルしやがって!

出産の次は赤ん坊がどうやって栄養を取るかにうつり、母乳育児の脱落者に対しては特に辛くあたるの。

(妖精)もっと努力しろよ、このワガママ牝牛!

そしてあなたが育休のあと職場復帰しようなんてものなら大喜び。

(子ども)ママ、行かないで〜!
(妖精)我が子より自分のキャリアかよ、え? そんなら何でそもそも産んだんだよ?

そしてあなたの子どもの成長と共に、妖精の攻撃リストも長くなるの・・・

(自分)靴履きなさい!すぐに!!!
(妖精)あーらあーら、怒鳴っちゃってー

(妖精)栄養満点! #ママオブザイヤー

(妖精)またテレビ見てるの?! それはそれは可哀想に・・・

私が罪悪感を感じることのひとつが、子どもが延々と一緒にやりたがる究極につまらないごっこ遊びをやりたくないこと。 罪悪感妖精は私がこの遊びを嫌いなことを知っていて

(子ども)誰もボクのこと好きじゃないんだ!
(妖精)子どもとパーティーごっこするよりFacebook見る方がいいのかよ、この歴史的ビッチ!

また妖精は私がちょっと休みたいことを知っていて、私がリラックスしたり楽しんだりするのを見るのが大嫌い・・・

(妖精)友達と楽しんでるかい? あんたの子どもたちがあんたがどこにいるか知りたがってたから「パブにいるよ」って教えてやったよ!

妖精は私には時間があったら学校やPTA夏祭りでボランティアして欲しいと思ってる・・・

PTA委員募集中
(妖精)いい親はPTAから隠れたりしないんだよ。 あんた終わってるな!

困ったことに、罪悪感妖精をあなたの人生から完全に締め出すことはできないの、彼女は形やパワーを変えてたぶんあなたが死ぬまであなたに付きまとうと思う。
だけど、彼女の敵の助けをちょっと借りて彼女を少し静かにさせることはできるの、その敵の名はロジック(論理)。 ロジックはあなたの脳の奥の方に、ナンセンスの森に隠れて存在しているの。

(罪悪感、他人との比較、一般化されたナンセンスの奥の方に隠れるロジック)

親になって以来、ロジックにアクセスしにくくなっているかもしれないけどまだちゃんとあるの、目をしっかり閉じて雑誌を閉じてFacebookも見るのをやめると、合理的で意味のある思考がまたできるようになるの・・・

(妖精)母乳で育った子どもは賢くて容姿も良くてすべてにおいて勝るのよ!
(ロジック)あなたの赤ちゃんはハッピーで健康で重要なことはそれだけよ。 罪悪感は時間の無駄!

クソったれ罪悪感妖精は時間の無駄と呼ばれるのが大嫌い!

時間の無駄と呼ばれると弱るから、たっぷりロジックの塊をぶつけてボロボロになるまで妖精の羽を踏みつけてやって。
(でも変な人に見られるから外ではやらない方がいいと思う)

(自分)昨日は子どもとフラップジャック(お菓子の一種)焼いて、木工用ボンド使った工作やって137もの意味ない質問に答えたのよ – だからあんたは何もわかってないのよ、何も!!!!
(通りすがりの子ども)ママ、あの人何やってるの?
(通りすがりの子の母親)目を合わせちゃだめよ!

残念なことに彼女の羽は簡単に直ってしまうので、すぐに鬱陶しい蚊みたいにあなたの頭を叩き回るわ。 そういう時はそのビッチをワインで溺れさせることをお勧めするわ、ワインは人生の問題のほとんど(*)を解決するから。
*アル中を除く

(妖精)アメリアのママはお手製のオーガニックひよこ豆ペーストつくるって知ってた?
(自分)黙れ。

(クソったれ罪悪感妖精向け殺虫剤←近日発売)

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「罪悪感」に関して、ものすごく印象に残っていることがあります。
それは、育児関係のセッションで聞いた話。 人間には、「怒り」、「悲しみ」など7つの基本感情と呼ばれている持って産まれた感情があります。 ところがGuilt(罪悪感)は人間が持って産まれた感情ではなく、完全に後から社会生活の中で身につけた感情なのだそう。

私が日々感じるどこもかしこも中途半端という罪悪感も、今までの社会との関わりで植え付けられたもの。 そして、子どもに「わざわざ罪悪感を植え付けることで、やって欲しいことをやらせる」育て方をしてないか、そういうことをしてしまった自分を思い出しまた罪悪感を感じる(笑)というメリーゴーラウンドをぐるぐる回っているような育児なのでした。


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