マイホームへの道 – 2

昨日の続き、イギリス(正確にはイングランド)で家を買う手続きです。
1. 物件探し
方法としては、rightmoveFind a Propertyなどのサイトを見たり、エリアを歩いて”For Sale(売り出し中)”と看板が出ている物件があったらその不動産屋に電話をかけるなど。
昨日も書いたように、ライフステージに合わせて家を買い替える人が多いので、自分の今住んでいるエリアで違うサイズの家に買い替える人がたくさんいる。 彼らは住みたい通りの家の大きさや構造まで知り尽くしていて、狙った物件が出てくるのを待っているので、人気のある物件は市場と出てくると同時に買い手がついたりする。
物件探しと並行して金融機関に住宅ローンのあたりをつけておく。
2. オファー提出
欲しい物件が見つかったら「£xxxで買いたい」という口頭オファーを売り主に対して不動産屋を通して入れる。 売り主側の”Asking Price(言い値)”に対して(通常は)低く入れて価格交渉に持ち込むのだが、他に買いたい人がいれば応札合戦になったり、売り主の事情、買い主の他条件などにより、どの価格で決まるかは実にケース・バイ・ケース。
3. 売り主がオファー受け入れ
両者が価格に(不動産屋を通じて)価格に合意した時点でその物件は”Sold(売約済)”となり、市場からは外される。 が、この口頭合意には法的拘束力が一切ないため、心変わり可能。


4. 各専門家と契約
買い手は金融機関へ住宅ローンの申し込み、買い手側を代表するSolicitor(弁護士)と契約、Surveyor(建築の調査士)と契約。
古い家の多いイギリスでは、Surveyorの基本的な調査なしに住宅ローンの審査許可は下りない。
5. 各専門家はプロセス開始
金融機関はローン審査、Surveyor(調査士)は物件の建築評価、Solicitor(弁護士)は建築評価書類をチェックし、自治体・環境・漏水・近隣住民など依頼項目を調査。
不動産屋は売り手側弁護士と買い手側弁護士の間に立ち条件交渉。
6. 契約締結
両弁護士が売買契約書の作成、売り手・買い手ともに契約書にサイン。 契約書が両弁護士を通して行われる(Exchange of contracts)。
この時点で契約書が法的拘束力を持つ。
さらに・・・
7. 契約完結(Completion)に向けて
買い手がデポジット(頭金)を支払い、買い手弁護士は取引完結に向けた最終確認・金融機関への融資実行依頼、両弁護士を通して売り手・買い手ともにtransfer deed(譲渡証書)にサイン、買い手側弁護士は譲渡証書を国税庁へ送付・印紙税支払い・登記・新規証書取得・証書の金融機関への送付
取引の完結(Completion)と同時に、買い手は鍵を受け取り引っ越し。
これが一連の手続きなのですが、次々と家を買い替える人が多いイギリスでは「持ち家を売らなきゃ次の家が買えない」人が多く、その人たちが数珠つなぎにつながって”chain”(チェーン)と呼ばれており、上記契約完結の手続きがすべての関係者(弁護士・金融機関・不動産屋含め)一斉に滞りなく行われないと完結しないのです。
ところが、ここはイギリス、「滞りなく行われる」わけはなく、買い手である自分の関係者が終わって家を空けても売り手側が終わってなければ、泊まるところがなくホテル住まいになったりすることしばしば。 
私の友人でも生後6ヵ月の子どもを抱え、引っ越しの荷物出しはしたものの、売り手側が間に合わず、自分たちはホテルに1泊、荷物はトランクルームに預けるはめになった人がいました。
ちなみに私たちは今、3.が終わり、4.の最中です。
木曜から日本に帰ります!(今回は実家だけですが)


5 responses to “マイホームへの道 – 2

  • ドイツ特派員

    la dolce vitaさん、やはりイギリスは面倒そうですね。イタリアだったらもっと酷い気もしますけど。
    書いていないだけかも知れませんが、生命保険はどうなってますか?日本の場合、必ず生命保険が住宅ローン契約とセットになっていて、返済者が死亡した場合はローン残高がチャラになる仕組みになっています。あとやっぱり金利が効きますね。私は1.2%から殆ど上がっていないので楽ですが(8年でほぼ完済)。
    日本の場合、結局家族持ちが賃貸で暮らすのは厳しいんですね。家族用賃貸物件が少ないからなんですが、本当は賃貸の方が気が楽というのはあります。
    何て言いながら全然考えずに買うと決めて三日で仮契約まで進めた私には、多分イギリスで家は買えないと思いますねえ。

  • Iida

    日本に戻られるなら、是非お会いしたかったです。。(本文と関係なくてすみません)

  • la dolce vita

    >ドイツ特派員さん
    >生命保険はどうなってますか?日本の場合、必ず生命保険が住宅ローン契約とセットになっていて、返済者が死亡した場合はローン残高がチャラになる仕組みになっています。
    生命保険、ローンを借りる銀行から勧められましたが、ローン契約の条件ではありません。 元々入ってる人とかもいるし、イギリスは建物の価値が日本のように大きく下がることがないので、万が一のときには売ればいいんし。
    日本は、生命保険契約締結がローン契約の条件なんですか? それって何とか法に反してません?
    >Iidaさん
    >日本に戻られるなら、是非お会いしたかったです。。
    すみません、今回は本当に実家(奈良)だけだったんですよー 幼児連れの長距離フライトは本当に疲弊しました・・・

  • ドイツ特派員

    la dolce vitaさん、
    この生命保険は一般のものと違う団体信用生命保険というもので、住宅ローンのみに有効なものです。実際には完全にローンとセットになっているので金銭的には(表向きは)何も発生しません。
    http://allabout.co.jp/finance/gc/10558/
    でもイギリスの場合はどうも無さそうですね。

  • la dolce vita

    >ドイツ特派員さん
    >団体信用生命保険というもので、住宅ローンのみに有効なものです。
    ああ、なるほど。 イギリスではこれは住宅ローンに組み込まれているわけではなく、別に金融機関から売り込まれます。

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