日本ではワールドカップでカメルーンに一勝して盛り上がっているのでしょうか???
ロンドンでは街を走る車の多くにイングランドの旗がはためきパブやカジュアルレストランでは大画面テレビで試合を見せ、街では(どこかに集合して見ていたのでしょう)さまざまな国のサポータールックをした集団に出会います。 サッカーのルールもあまりわかっていないと思われるオーストラリア人とサッカーは4年に1回ハイライトを観るだけの日本人の我が家も(一応、両方出場国だし)毎日ハイライトだけは観ています。
一緒に観ていた試合でレッドカード一発退場のシーン、私が「こんな危ないスポーツ、息子にはさせられないわ」と言うと、夫が呆れた顔で「こんな小手先(小足先?)でちょこまかするスポーツ、Real man’s sports(真の男のスポーツ)じゃないよ」とひと言。
彼が言うReal man’s sportsとはコンタクトスポーツ(身体的な接触のあるスポーツ)のことで、オーストラリアではオージーフットボール(*1)かラグビーのこと。 これにクリケットを加えたのが3大人気スポーツで、クラブのキャプテンだったりすると女の子にモテるというわけです(*2)。 オーストラリアではサッカーは南欧移民のスポーツというイメージでクラブも出身別のクラブが多く比較的マイナーなスポーツ。
*1・・・アメフトともヨーロッパのフットボール(すなわちサッカー)とも全く違うスポーツだが、オーストラリアで”football”といえばこれのこと。 オーストラリアの、しかもヴィクトリア州以西という超局地で圧倒的な人気を誇る。 ルールは何度説明を受けても覚えられないのでWikipediaをどうぞ。
Wikipedia : オージーフットボール
*2・・・Real man’s sportsとエラそうに語る本人は身長が高く痩せてて重心が高いのでコンタクトスポーツには全く向いていない。 なので学生時代はちょいマイナーだがいじめられない(←重要ポイント)フィールドホッケーでした、
さて、このようにステレオタイプ満載の男のスポーツですが、イギリスではこれに階級によって観るスポーツ、やるスポーツが異なり複雑な様相を呈します。 ちょうど今、サッカー(W杯)・テニス(ウィンブルドン)、競馬(ロイヤルアスコット)という全く種類の異なるスポーツが開催されており毎日紙面を賑わせているのですが、客層の違いは写真を見ると一目瞭然!
こちら(→)、イギリスでは労働者階級のスポーツと言われるサッカーのファン(guardianより)。 その情熱的すぎる一部のファンたちに対して2002年の日韓w杯の時にはフーリガン対策も取られ日本でも有名に。
ただ、プレミアリーグなどクラブチームのサッカーはよく知りませんが、ワールドカップに関してはミドルクラス(中流階級)も4年に1度のお祭りとして盛り上がっているし、spectator sports(観るスポーツ)としては男性の間では圧倒的な人気(私の周りには「なんで”セルビア vs ガーナ”なんて試合を最初から最後までリアルタイムで観る必要があるわけ?」と夫の盛り上がりっぷりに呆れる妻という構図が多い、笑)。 今年の冬期オリンピックの時は誰も話題にしなかったのに比べると違いは歴然。
また、4年前のワールドカップ時にはWAGs(*3)という言葉も現れ、サッカー選手は公私ともに常に新聞紙面を賑わせており、大衆文化の側面からもイギリス社会の一部を現していることは疑いの余地なし。
*3・・・Wives and Girlfriends (of footballers)の略で年収ウン十億のサッカー選手と付き合うと一躍セレブリティに。 もちろん火付け役(?!)はベッカムの奥さん、元Spice Girlsのヴィクトリア。
Wikipedia : WAGs
お次はロイヤル・ファミリーも観戦に来る上流階級の社交場、ロイヤル・アスコット競馬。 こちら(←)は競馬場に向かう女性たち(daily mailより)。 イギリスでは女性の正装はフォーマルドレスに華やかな帽子(男性はモーニング服にトップハット)で、競馬の期間中は競技の結果そのものよりも観客の女性の帽子が新聞紙面を大きく飾ります。
この伝統はオーストラリアの中で最もイギリス色の濃いメルボルンでも受け継がれていて、最大の競馬の祭典メルボルン・カップの日は何とヴィクトリア州の休日。 街は華やかな帽子をまとった女性たちで溢れます。 競馬で祝日になるのは世界ではここだけだそう・・・
ロイヤル・アスコットは一般人でもチケットを買えば入れるらしいので雰囲気を味わうだけでも1回行ってみたいもの。 かぶり物が似合わない私ですが・・・
最後はウィンブルドン・テニスの観客(guardianより)。 普通・・・ですね・・・ 元々は上流階級のスポーツだったらしい。
写真はありませんが、近所の公園では子どもと一緒に草野球ならぬ草クリケットをしている姿をしょっちゅう観るし、学校の体育の授業らしき体操服姿の子どももいるのでクリケットも根付いています。 私もイギリスに住んでる以上、ルールくらい覚えた方がいいのかなー・・・?
波乗り願望のあった私としては(→『波が来るときまで足腰を鍛える』)息子と一緒に海に行きたい気もするし(どこでサーフィンやるんだという話は置いておいて)、親のさまざまな思惑(笑)と複雑な階級構造の社会の中で息子がどんなスポーツを選ぶのか楽しみは尽きません。
まずは・・・ハイハイですね・・・いや、その前に寝返りか・・・
イギリスの階級についてはこちらもどうぞ→『英語で聞いてみる階級の違い』
June 18th, 2010 at 11:44 am
こんにちは、Roger Federerのファンでウィンブルドンはここ数年毎年チェックしています。上記で挙げられた写真はおそらく会場内のアオランギテラス(旧ヘンマン・ヒル/現マレー・マウント?)と呼ばれる特設スクリーンが設置されている場所ではないかと思うのですが、センターコートの客席など見ていると、やはりそれなりのクラスの方が来ているような気がします。それでもロイヤルアスコット程の迫力はないように思いますけど(笑)
ところでコンタクトスポーツといえば、私(日本?)的には柔道や相撲あたりを想像してしまうのですが、柔道はオリンピック競技でもありますし、欧米社会の方からはどう見えるのか気になりました。宜しければご意見お聞かせください☆
June 18th, 2010 at 5:52 pm
こんばんは。メルボルンの競馬は、以前ALCのEnglish Journalで取り上げられていました。重役の女性が男社会の競馬業界で活躍されてるとかで、インタビューを受けていました。しかし、写真の帽子は鳥のとさかみたいですね。
ブログの記事とは関係ありませんが、今年の夏からヨーロッパの修士課程(理系)に通うことになりました。
遂に自分も世界級ライフスタイル?と思うと楽しみです。
June 18th, 2010 at 8:22 pm
>Mariaさん
>センターコートの客席など見ていると、やはりそれなりのクラスの方が来ているような気がします。
こちらセンターコートの写真です(同じくGuardianから)。 やっぱり・・・普通・・・?(笑)
http://www.guardian.co.uk/sport/2009/jun/29/wimbledon-andy-murray-stanislas-wawrinka
>柔道はオリンピック競技でもありますし、欧米社会の方からはどう見えるのか気になりました。
柔道に限らずアジアのmartial arts(空手、カンフー、テコンドーetc.)はやってる人いると思います(うちの近所にも空手道場の看板あります)、メジャーとは言いがたいですが。 相撲はさすがにいないでしょう・・・
>ゆうさん
>今年の夏からヨーロッパの修士課程(理系)に通うことになりました。
おめでとうございます! 楽しみですねー♪
June 19th, 2010 at 1:51 am
la dolce vitaさん、はじめまして!私もドメ育ち→欧州人と結婚→現在メルボルンで世界級ライフスタイル目指して奮闘中のため、共感する記事が多く、とても楽しく読ませて頂いてます。
Footy人気は本当に圧倒的ですよね。ビジネスのminglingでFootyの話題についていけずに困ったことがありました。でもルールを覚えてフォローする気にもなれず・・・(汗)。以前の記事に、「シンガポールでは完全に外国人のお客さん気分だったので」と書いてらっしゃいましたが、私も全くそうなっちゃってます!la dolce vitaさんのロンドン地域溶け込み計画の進行具合はいかがですか?
June 19th, 2010 at 6:32 am
前東京のオフ会でお会いしたものです。サーフィンの話をさせてもらいました。
念願かない9月からカリフォルニア出向が決まりました。
Steamer Lane(Santa Cruz)で休日は波乗りしようと思っています。
June 20th, 2010 at 6:53 am
はじめまして!
ブログ訪問ありがとうございました。
アスコットの競馬、華やかですね。ちょうど今週アスコットで参列するお葬式がある予定でしたが、混雑するので来週に行われる事になりました。
la dolce vitaさんのブログの内容多方面にわたり興味深々です。遡って読ませていただきます。
June 21st, 2010 at 1:28 am
久振りに少し時間ができたのでお邪魔させていただきます。。
うちの主人も長身の細身で高校時代はラクロスをしていたのようなので、ちょっと似てるかなぁなんて思いました。違うかしら?
サッカーはまったく縁がなかったようですが、主人の甥は、ジュニアの全米代表チームに入ったみたいなです♪そのお母様は、3人男子を育ててる超元気ママで尊敬してます。^^
男子3人を育て上げるって、ものすごい体力だと思うんですよね。
私もにわかWCファン?で日本を応援してますが、テレビの影響か2歳の次男が一生懸命ボールをけり始めたのがかわいいですね~☆やっぱり純粋にシュートやいいアシストをする選手、かっこいいですよね。
あと主人が育ったサマーハウスのあるメイン州では、サマースクールでセーリングをみんなやっていて、(男子も女子も)うちも是非デビューしたいって思ってます♪8歳くらいからなんで、上の子を含めてもまだ先なんですけど、夢ですね~♪家族でセーリングしたいものです。セーリングも、クラブなんかたくさんあって、いろいろ社交の場なんだなって、感じますね。
日本も葉山あたりに、高級感あるセーリングクラブありますね。覗いてみたいものです。
スポーツを通して多岐にわたる社交性を育ててあげたいですね~。
June 21st, 2010 at 4:45 am
いつも面白く興味深い記事にコメントしたい、と思いつつ、失礼しておりますが、「階級」記事だと、つい書いちゃいますね。
スポーツもどんどん庶民化していますよね。クリケットもいまやインドとか途上国に熱狂ファンがいるスポーツになっているのを知ったときはびっくりしました。アスコットの記事ですが、Daily Mail の記事の内容はどんなものだったのでしょうか。このお姉ちゃんたち、どうみてもワーキングクラスのご出身の方ではないかと・・・それともイギリスも変わりつつあるのでしょうか。どっちかというと3枚めにアッパーミドルの雰囲気を感じます。
本当のアッパーがやるスポーツはポロか狩り(評判悪いですけど)くらいなんでしょうかね。
庶民のスポーツサッカーもワールドカップともなると違いますね。南アのスタジアムにプリンスたちもいらしてイギリスファンを盛り上げているみたいです。大臣就任直後一週間の育児休暇(?)をとった文化・メディア・オリンピック・スポーツ大臣のブログに書いてありましたよ。
あっ、それから、うちは、転んだときに助けおこしたことは殆どありません。
自分で起き上がらせないと、転んでどれくらいのダメージを受けているかはわからないですからね。
(うちは立ち上がれなったということはなかったです。今のところ)
起きあがったら、すぐに「手と服はたいて!!!」・・・無慈悲な母でしょうか。(^m^)
こんなころからです。http://blogs.yahoo.co.jp/yokotristrum/16040787.html
June 21st, 2010 at 1:37 pm
サッカー不毛の地(見るスポーツとして)といわれるアメリカでも、ワールドカップはESPNで全試合放送され、観戦環境は非常に整っています。プロスポーツもカレッジスポーツもメジャーな試合がない時期と言うこともあってNY Times等でも、USAチーム以外の試合結果の解説が写真入りで載っていたり、メディア的にはまあまあ盛り上がり、サッカー好きの移民・外国人(自分含む)には嬉しい状況です。
June 22nd, 2010 at 7:25 pm
>HappieMonkieさん
>でもルールを覚えてフォローする気にもなれず・・・(汗)。
ルール、聞いても覚えられないですよね・・・ いつか見に行こうと言われながら機会がありません。
>la dolce vitaさんのロンドン地域溶け込み計画の進行具合はいかがですか?
シンガポールより遥かに溶け込んでますよ! 子どもがいると全然違います、イヤでも地域密着の生活になります。
>Yusukeさん
>念願かない9月からカリフォルニア出向が決まりました。
>Steamer Lane(Santa Cruz)で休日は波乗りしようと思っています。
それはうらやましい! 波のある海が近いっていいですよねー
>meimeiさん
こちらこそブログ訪問ありがとうございます。
いつか体験できる日を楽しみにしています。
June 22nd, 2010 at 7:41 pm
>riさん
>テレビの影響か2歳の次男が一生懸命ボールをけり始めたのがかわいいですね~☆
キャー、可愛い〜☆ そんなことされたらメロメロですねー
>サマースクールでセーリングをみんなやっていて、(男子も女子も)うちも是非デビューしたいって思ってます♪8歳くらいからなんで、上の子を含めてもまだ先なんですけど、夢ですね~♪家族でセーリングしたいものです。
私もセーリング、夢です、海好きなので♪ 夫が泳げないので海からは遠ざかってます。 セーリングだったら乗り気になってくれるかな?
>tanupさん
>クリケットもいまやインドとか途上国に熱狂ファンがいるスポーツになっているのを知ったときはびっくりしました。
インドって人口多いのにオリンピックでも2個くらいしかメダル取らなくて、インド人の友達いわく「全国民がすべてをひとつのスポーツに集中させてるからねー」ってくらい盛んですよ。 インド行くとどこの広場でもクリケットやってます。
>大臣就任直後一週間の育児休暇(?)をとった文化・メディア・オリンピック・スポーツ大臣のブログに書いてありましたよ。
へー、誰ですか?
>Playlandさん
>NY Times等でも、USAチーム以外の試合結果の解説が写真入りで載っていたり、メディア的にはまあまあ盛り上がり、サッカー好きの移民・外国人(自分含む)には嬉しい状況です。
ここ数年で変わったのでしょうか? 日韓ワールドカップのアメリカの試合の日にNY出張だったのですが、ミーティング相手は誰もその日試合があることを知りませんでした・・・