ついにキタ。
The Economistからウェブサイトの有料化方針についてメールがきました。
最近忙しいので、じっくり読む活字メディアはThe Economistだけになってしまっているのですが、今はウェブサイトで過去1年分の記事が最新号も含め無料で読めます。
The Economistの素晴らしさはこちら→『The Economistを読もう!』
私が普段読むメディアはこちら→『私の情報ソース』
記事全文がオンラインで公開されているため、私もブログで引用しやすく助かっていたのですが、「最新号が無料で読めるって随分太っ腹だなー」と思っていたところ、やはり最新号は購読者のみアクセスできるようにするなど制限の流れ。
私は購読者なので影響はないのですが、今までオンラインで読んでいた人には影響ありますねー
英米の新聞メディアは、目玉の解説記事や寄稿も含めオンラインで全面的に無料のところが多いです。 ところが、昨年以来の不景気と広告収入減少の影響がメディア業界を直撃しており、ルパート・マードックのニューズ・コープが傘下の新聞(Wall Street Journalなど)を年内に有料化すると発表するなど、英米新聞業界は無料と有料の間を揺れ動いているようです(参考:小林恭子の英国メディア・ウォッチ)。
Yahoo!ニュースなどのサイトの発達で「ニュース情報は無料が当たり前」と人々が考えるようになり、先進国の新聞はどこでも発行部数の減少が続いています。 廃刊の道を辿った欧米の地方新聞は数えきれず、今後も続く見込み。
NBOnline : 欧米の新聞は、既に死んでいる
世界で発行数が多い新聞のトップ4は日本の全国新聞(順に読売、朝日、毎日、聖教)で、オンラインではほとんど記事が公開されておらず、我が道を行っているようですが、それでも衰退への道は免れないでしょう・・・
The Economistのように卓越した分析記事中心の専門誌や、VOGUEなどビジュアル重視の雑誌は発行部数を落とさず勝ち残っているそうで、本当に読む(見る)価値のあるメディアだけが紙媒体で残るんでしょう。
また、読む価値のあるメディアだけ課金が進むと、ジャーナリストの個人名が全面に出てくることが多くなります。 私もIHTやFTはニュースは読まず、好きなコラムニストのコラムだけ読みます。 個人的には、こういう個人のエンパワーメントが進む流れは大好き。
情報が溢れすぎていて収拾力よりは選択力の方が重要な時代。
いかに「つまらない情報を入れる時間を減らす」かは引き続き課題です。
October 10th, 2009 at 6:12 pm
自分はフィリピン在住で、このHPにたどり着いたのも、ECONOMISTという検索で
引っかかったからでした。そうですか、ついに課金ですか。
うちはフィリピンの田舎なので、3週間遅れでエコノミストが着きます。待ちきれないので、ここ2ヶ月はオーディオエディションで聞いています。
ただ読むのと、聞くのとはなんだか理解度が違うような気がします。読むと十分理解したという感触が残るのですが(イギリスのわけの分からん記事を除いて)、聞く場合、いまいち自分が本当に理解したか、疑問が残るんですね。
October 11th, 2009 at 10:39 am
>Kenさん
>うちはフィリピンの田舎なので、3週間遅れでエコノミストが着きます。
3週間は辛いですねー 3週間の間にどんどん世界情勢は動いてますもんね(と言いつつ、いつも3週間分くらいThe Economistを溜めている私)。
>ただ読むのと、聞くのとはなんだか理解度が違うような気がします。
私は、1回読んだものを聞くとさらに理解や定着が高まるという経験はあります。 でも、いきなり聞くとあまり興味ないトピックだとすぐ別のことをしながら、ながら聴きをしてしまい結局全然聴いてないことが多いです。
October 11th, 2009 at 6:02 pm
クローデンさん
いつも興味深いブログ記事をありがとうございます。
the economist、購入したいと思っていてもTIME(http://www.fujisan.co.jp/Product/1281679826)やNEWSWEEK(http://www.fujisan.co.jp/Product/1281679780)に比べて高額・・・(http://www.fujisan.co.jp/Product/1281679816)。市場規模が違うといえ、日本の学割最安値の半額で読めるアメリカの読者がうらやましいです(http://www.amazon.com/The-Economist/dp/B00077B7M6/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=magazines&qid=1255253923&sr=8-1)
日本の新聞は世界的に見ても発行部数が多く会社規模も巨大なのに、世界的に与えるインパクトは弱いような気がします。また、年越し派遣村や派遣労働者、高齢者医療に関する報道などはバイアスをかけすぎだろ、マスコミが世間の風潮を作ってどうする、といつも思います。もちろん、各社が主義主張があっていいのですが、それは社説やコラムで主張して頂き、記事そのものはできるだ多角的に報道して欲しいと思います。いかん、ますますthe economistの定期購入したいという欲求がわいてきたー
先日、オバマ大統領がノーベル平和賞を受賞しました。日本では核軍縮の促進や環境保護の勢いが強まるとおおむね歓迎ムードでしたが、当の本人はあまり嬉しそうではありませんでしたね。現在の医療保険やアフガニスタンなど、国内の世論がまっぷたつの状況では受賞はむしろマイナスなのでしょうか?良きに悪しきにブッシュ大統領を見ると分かりますが世界からの評価にそれほど動じない国と経済はまずますだが政治力の弱い日本、経済力は今後衰退していくだろうから、フランスのように経済規模は小さくても存在感のある国に日本はなって欲しいです。
October 12th, 2009 at 10:11 am
>hideさん
The Economistは日本では高いんですよねー 日本で買ってなかったので知りませんでしたが。 シンガポールもたぶんUSと同じくらいの値段です。 何でそんなに高いんだろう?
>年越し派遣村や派遣労働者、高齢者医療に関する報道などはバイアスをかけすぎだろ
日本のマスメディアは正直、かなりレベルが低いと思います。 いろいろなバイアスかかったメディアもいていいのですが、そのバイアスが一定方向だし、それを正そうとする動きがないような。
>フランスのように経済規模は小さくても存在感のある国に日本はなって欲しいです。
ははは。 フランスのしぶとさはかなり歴史があるので、人間そのものが骨の髄から変わらないとなれない気がします。 ・・・と言う私には目指すべきポジションはわかりませんが・・・
October 15th, 2009 at 12:40 am
ネットメディアの有料化と一番乗りの悲劇
世界級ライフスタイルの作り方:読む価値のあるメディア を見ていて,The Economist が有料化されるという話を知った. 無料→有料の流れでは,も…