一昨日の『「出たとこ勝負」力を磨くには』に、高校時代からの友人からコメントをもらいました。 彼女は学者で国際学会に出ることが多いのです。
「出たとこ勝負」と「初対面が苦手」は、国際学会(のパーティ)に行くたびに感じるなぁ。 発表よりパーティでの議論の方が緊張するかも・・・相手にしゃべらせて終わってしまったり。
私はずっと海外畑だったので、海外コンファレンスで同じ思いをしたことは何度もありますが、期間中だけ何とか乗り切れば終わる会議と異なり、留学中の初期のパーティーの方が辛かったかも。
inseadは1年間(実質10ヵ月)という短いプログラムで、自分の同級生だけで400人(同時期に2学年在籍しているので合計800人)。 キャンパスはパリ南60kmの田舎町にあり、周辺に古城が点在しているため、2週間おきくらいに(写真のような)古城でパーティーが開かれました。
– グループプロジェクト(クラスで与えられ成績に結びつく課題)を組みたい相手か
– 短いキャンパスライフの貴重な時間を一緒に過ごしたい相手か
– 生涯の親友になれそうな相手か
まだ顔と名前も一致せず、お互いがお互いを短時間で品定めしているようで苦手だったなー、初めの頃のパーティー。 自分を引きずって無理矢理行ったけど。
あの1年間でだいぶ鍛えられたので、今日は「海外パーティーを乗り切って、しかも味方につける(目的を達する)術」です。 英語に関しては『口から英語がすらすらと出てくるテク』をご覧ください。
0. 目的を「初対面の相手を次につなげること」とする
『一生モノの人脈力』というネットワーキングの良書に、
初対面の会話の目的は、行きずりの出会いを友情に発展させること
とありますが、全く同感で私自身は名刺を集めることだけが目的の交流会には意味を見出せません。 昔、「営業には名刺集めが重要」と習ったけれど、今どきコンタクト先ならウェブサイトやLinkedInからいくらでも見つかるわけで、名刺見ても顔も思い出せないような相手はウェブ経由の飛び込み営業と変わらなような。
国際学会でも同分野であれば今後も会う可能性が高いわけで、会議後もメールで専門分野について話したり、人の紹介など助け合ったりすることを目的と(ここでは)してみます。
1. 早く1対1または少数の会話に持ち込む
大人数でみんなの注目を集めるような気の利いた台詞、ジョークを飛ばせるのであれば別ですが、個人との関係構築が目的であれば、さっさと少人数に持ち込むのが効果的。
特に立食パーティーでは、小柄な日本人女性が背の高い欧米人男性に囲まれてしまった場合、20-30cm上空を会話が飛び交うようになり会場の音楽と重なって物理的に聞こえないことがしばしば。
2. 雑談のネタは「相手の趣味」「子供」「自分のぶっちゃけ話」
– 相手の趣味
話しかけたい相手があらかじめ決まっている場合は、相手の趣味を調べておいて機嫌よく話してもらうのが簡単。 「相手について調べる」はこちらにも書いたのでどうぞ。 特に女性の場合、男性との初めてのデートでこれをやると「なんてボクのことをわかってくれる人なんだ!」と勝手に勘違いしてくれる。
– 子供
日本ではビジネスのネットワーキングでプライベートな話はあまりしない掟があるような気がするけど、日本以外(?)は子供の話はOK。 特に生まれたばかりだったりすると目を細めて話が止まらない状況になることも多い。 ただし、国によっては離婚率が高いので離婚経験あり、別居中、と言われることも多いので、そうなった場合はさらっと次の話題に行くべし。
– 自分のぶっちゃけ話
自分の話をするときは「ドジやっちゃった」話なら明るく聞いてもらえる、もちろん自分の専門分野ではなく日常生活のドジです。
“What do you do?” “Where are you from?”など、紋切り型の質問にこだわらず、会話がはずめば、ひとつのトピックにフォーカスしてもよい。 初対面では「楽しかった(もっと話したかった)」という物足りなさを残せれば十分(初デートの会話のアドバイスなのか何なのかわからなくなってきたけど、笑)。
3. 次につなげる
もっとも重要。 3回くらい会ってようやく将来に渡り付き合うかも感が出てくるので、次につなげたい人と出会ったら何でもいいので理由をつくって、素早くフォローアップしましょう。
最上級のもてなしは自宅でもてなすことなので、私は仲良くなりたい人は結構早めにホームパーティーに誘います。 「人心をつかむには胃袋をつかめ」です(→こちら)。 留学中はかなり多用しました。
そんなわけで、かなり試行錯誤した海外パーティーですが、明日からフランスでINSEAD卒業5周年同窓会に行ってきます。 Facebookを見るかぎり今日から続々と友人達がパリに到着してます。 ううう、早く行きたい〜
5年間の時間を埋めるのに週末だけでは足りなさそうですが。
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May 21st, 2009 at 5:25 pm
>特に立食パーティーでは、小柄な日本人女性が背の高い欧米人男性に囲まれてしまった場合、20-30cm上空を会
>話が飛び交うようになり会場の音楽と重なって物理的に聞こえないことがしばしば。
ごめん、ここにかなりウケた!ほんまにきこえんよね・・・ ガリバーか!と思う。
最後のフォローアップ、重要だね。ホームパーティは無理としても、とりあえず、あった人にはメールをするってことにしてます。
May 21st, 2009 at 9:04 pm
私の場合はパーティでの話題として、家族、スポーツ、旅行、料理を基本にしています。そして何度か面識のある人には、最大のタブーとされている宗教、政治を盛り込みます。
立食パーティの場合で一番難しいのが、今喋っている人との話を早く切り上げて他の人と交流したい時です。退屈極まりない人に限って話が長かったりする。。。したがって手元のドリンクをいかにタイミングよく飲み終えるかが目下の課題です。
May 22nd, 2009 at 9:08 am
>えり
>ほんまにきこえんよね・・・ ガリバーか!と思う。
本当に物理的に離れてて全然聞こえない。 向こうからすると、Hobbitか!って思ってると思うけどね(笑)。
>sunshineさん
>立食パーティの場合で一番難しいのが、今喋っている人との話を早く切り上げて他の人と交流したい時です。
これは難しいですね。 私はドリンクを早く飲めないので、よくトイレに行くふりをします(そして、その途中で知り合いに会ったふりをする)。
May 22nd, 2009 at 1:12 pm
雑談のネタといえば、初対面の東南アジアや中東からの人から日本のアニメやドラマの話を振られたことが何度もあります。知らない人が、なぜか私のことを知っていたときと似た驚きを感じました。サウジアラビア人によると「子供の頃はサッカーのアニメ(キャプテン翼)が大人気で、放送する時間になったらみんな家に帰ったよ。」とのこと。イラン人は一休さんをみたというので、「イスラム教の国で、一休さんを放映していいの?」ときかずにはいられませんでした。「アメリカ的なものじゃなかったら、いいんだよ。」との答えに、納得したようなしてないような・・・。「このはしわたるべからず」の橋を端と読みかえるところなど、一体どう訳したのでしょうね。アニメに詳しい香港チャイニーズには、「日本人なのに、もののけ姫を知らないの?」とまでいわれてしまいました。でも、アニメやドラマを通じて、日本に親しみをもってくれている人たちがいるというのは嬉しいことです。
>「相手について調べる」はこちらにも書いたのでどうぞ。 特に女性の場合、男性との初めてのデートでこれをやると「なんてボクのことをわかってくれる人なんだ!」と勝手に勘違いしてくれる。
はい、そのとおりです。「なんて日本のことをよく知っている人なの!」と勘違いして喜んでいます(笑)。
May 29th, 2009 at 12:52 am
>beaverさん
>雑談のネタといえば、初対面の東南アジアや中東からの人から日本のアニメやドラマの話を振られたことが何度もあります。
これはしょっちゅうですねー
夫はキャプテン翼は日本のアニメだと知らずに見ていたと言っていました。 一休さんはすごいですねー とんちをどうやって訳していたのか知りたいです。