サバティカルあれこれ

今日は日本はお休みらしいので、休みの話。
それにしても、日本は祝日が多いですよねー、1年間に15日の祝日は先進国の中で最多です。 シンガポールは10日、イギリスは8日。
さて最近、友達の間でよく聞くのが「サバティカル」。
もともと「研究のための休暇」の意で、米国の大学などでは、7年に1度など定期的に、教育義務から解放された有給休暇が得られる制度があるんだそうです。 最近は企業でも長期勤務者向けの制度として1ヵ月程度取れるようになっているところが多く、MBA終了後ずっと同じ会社に勤めている友達などはちょうど今年で5年勤務なのでサバティカルを取っています(欧米では5年勤めると「長期」なのです。 前職の総合商社では同じ趣旨で「リフレッシュ休暇」なるものがあり、こちらは10年勤めて5日間の休暇だったっけな?)
梅田望夫さんが現在、自主サバティカル中ですね→『知的生産のプロとしての「サバティカル」の決意』
サバティカルはだいたい2, 3ヵ月くらいの期間なのですが、過ごし方としては長期旅行する人もいますが、普段忙しくて集中してできない習い事・スクールに行くという人が結構多いです。
– 自分のルーツが中国なのに中国語がひと言も話せないということで、3ヵ月間北京に語学留学したMcKinseyシドニー勤務の中国系オーストラリア人
– パートタイムでNUS(シンガポール国立大学)の東南アジア学修士課程を受講していたが、修了するためにまとめてテストや講義を受講したBainシンガポール勤務の中国系シンガポール人
– Le Cordon Bleuロンドンでフランス料理を習得したBarclays銀行ロンドン勤務のブラジル人


サバティカルではないですが、Between jobsという職と職の間を利用して休暇を取る友達の過ごし方は前書いたのでこちらもご参考→『Between jobsの過ごし方 – 3』
また、面白いのは会社の有給休暇制度にはないが交渉して無給で数ヶ月の休暇を取った、という人も多いです。 夫の会社(英系)の同僚は、あまりの出張の多さに一緒に住んでいるデファクト(*1)の彼女が激怒。 別れの危機になり、辞めることも覚悟で会社に申し出たところ3ヵ月の無給休暇を認めてもらえたそう。
*1・・・一緒の家に住むなどして夫婦同然の関係にあるが、法的には結婚していない。 法的に夫婦同様の扱いになる。
『絶滅寸前? 駐在手当』というエントリーに、最近は駐在員手当もない代りにグローバル一律の給与体系なので「現地給与」というものもない、と書きましたが、転勤時の引っ越し手当など待遇も「交渉次第」というところが非常に多い気がします。
オーストラリアには、(会社と合意の上)従業員が給料の一部を返上して元々の有給休暇にさらに最高6週間の年次休暇を「購入」できる(Salary Sacrifice)制度もあります。 友人(北京在住オーストラリア人)のお母さん(定年間近)はこのSalary Sacrificeで北京に6週間来るのだそう。
個人の要望に応じて融通を利かせてくれるという意味では日本企業よりフレキシブルだな、と思うところが圧倒的に多く、やはり従業員側が「辞めようと思えば、いつでも辞められる」と強気でいられる(実際、フレキシブルな雇用市場がある)からなんだろうなー
製造業勤務の日本人友達の中には、勤務先が帰休になって週4日勤務になったり、残業ゼロ徹底で給料が減ったと嘆く人もいるので、「給料返上して休暇なんてとんでもない! もっと働くから給料戻してくれ」という人の方が多いのかもしれませんが・・・


2 responses to “サバティカルあれこれ

  • haustin

    オーストラリアでは、休暇を買えるのですか!すごい!
    アメリカでは、有給休暇を買ってくれますよ。(会社判断なので、景気が悪いと買ってくれないけど)なので、やめるまでフルに有給をためておき、やめるときに払い戻してもらう人も多いです。
    逆に、会社を1週間シャットダウンしてしまい、有給を使わせるときもありますけどね。

  • la dolce vita

    >haustinさん
    >オーストラリアでは、休暇を買えるのですか!すごい!
    そうなんですよ、6週間も休むとその間の仕事はどうなるんだ?と思うんですが、こうなると休暇 = お金ですよね。
    >アメリカでは、有給休暇を買ってくれますよ。
    私も前の前の会社は日本の会社だけど買ってくれたけど、その際、買い上げ率が実際の日数換算した場合の6割くらいだったんですよ。 アメリカはフルに日数換算してくれるんですか?

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