昨日の続き、私の息子のように、家庭では日英の二言語、外は圧倒的に英語、という環境で生まれ育つ場合どのようにしてバイリンガル教育をするのか、というトピック。
周りに聞いたり、mixiの『海外で育児!』コミュニティーで調べたりしました(mixiのコミュニティーはかなり調べものに使えます、特に周りに日本人がいない環境で子育てをしている人にとってはネットは重要な情報源 & コミュニティー)。
まず、うちの場合がそうなので、母親 = 日本人、父親 = 英語ネイティブ、外の世界 = 英語、と仮定。
2. WHO(誰と?)に一貫性を持たせることがとても重要で、
- 母親と話すときは日本語、子どもが英語で話しかけてきても「お母さんとは日本語だけね」と伝え日本語で話させる(ネイティブ並みに英語が話せても、一言語に統一し、1対1のときは日本語しか話さないのが原則。 ミックスすると子供が混乱し、言語発達がより遅れる)
- 英語で話しかけられて日本語で答えてはいけない。 子どもは意思の疎通が目的なのでそれで目的を達してしまい、日本語が理解はできても話せなくなる。
- 単語レベルでも文章レベルでも日本語と英語のミックスはいけない。 子どもがミックスしたときや英語で話しかけてきたときは「英語ではplaneね、じゃあ日本語では何と言うの?」と明確に区別させる。
- 「てにをは」は抜かずになるべく正確できれいな日本語を話す。
なお、この「母親 = 日本語、父親 = 英語、2人の会話 = 英語、に徹する」はやってみると大変。
うちは今まで日本語学習中の夫(→『日本語を学ぶ人たち』、『オンライン時代の語学講座』)と日英チャンポンで話していたので夫が私と日本語の練習をする機会が皆無に。 そして、私が息子に話しかける日本語は歌あり・口語ありのナチュラルスピードで夫は私が息子に何を話しているのかわからないのが常態に。
また私のママ友達はほぼ全員英語ネイティブなので彼女たちの前で自分だけ日本語で話しかけるというのも遠慮しがち(以下、例)。
私:He had a jab yesterday.(昨日、(息子が)注射打ったのよ)
友達:Oh, how was he?(へー、どうだった?)
私:He was actually quite all right. He cried for a second, and went back to smiling.(大丈夫だった。 一瞬泣いたけど、またすぐ笑顔になったし)
友達:(私の息子に向かって)Ohhhh, you were a very good boy to your mummy… Good boy!(あーら、ママにすごくいい子だったんだねー、いい子だねー)
私:(日本語で息子に向かって)ほとんど泣かなかったよねー? 強い子だもんねー?
こんな感じが日常なのです。 なかなか辛そうでしょう?(笑)
そして母親との会話だけでは言語習得に限界があるので、みなさん、6. HOW(どうやって?)については、以下のような方法で地道に努力されています。
- 日本語の童謡、絵本の読み聞かせ
- NHKの幼児番組(おかあさんといっしょ)、ベネッセこどもちゃれんじ、あいうえお積み木など日本語の知育教材
- 祖父母と電話・Skypeで話し日本語で話す機会を増やす
- 日本語のコミュニティーを提供する(日本人プレイグループ、日本語学校)
- 春・夏などのスクールホリデーに里帰りし、短期間、日本の幼稚園や小学校に入る
なかなか気が遠くなりそうな話ではありませんか?(笑) だからこそ1. WHAT(どのレベルまで?)と5. WHY(なぜ?)が重要になってくるのでしょう。
他にも良い方法をご存知の方、ぜひ教えてください♪
July 10th, 2010 at 3:38 am
ウーン、英語が主のプレイグループで、息子との日本語会話を通すというのは、これはきびしそう。
息子をみごとバイリンガルに育て上げたお友達に、そういう場合どうしたか聞いてみますね。
July 11th, 2010 at 1:39 pm
whyはホント重要ですよね。
将来子供ができたら、うちは私=日英、夫=独英、二人の会話=英語、外部環境(現状)=英語、と la dolce vitaさん家に輪をかけて圧倒的に英語環境になる見込み。アイルランド人の同僚と話していて、こんなやりとりになりました。
私:「子供の言語習得を考えたらドイツで日本人学校に通わせるのがベスト?だったらドイツで私も仕事できるように、今から対策練らなきゃ」
同僚:「日本もドイツも、今後は衰退する国。なぜそこまでして、それらの言語を習得させることにこだわるのか?」
確かに、グローバル経済での日本の地位は残念ながら低くなっていくだろうし、従って日本語の有用性も減っていく訳で。文化と言語は切り離せないと思うので、子供にはルーツとして日本語・ドイツ語を覚えて欲しいと思う。でも、それは労力・犠牲(親子ともに)に見合うリターンなのか?と。。。
一方で言語習得とはズレるんですが、オーストラリアは教育費が高いようなので、その点ではドイツに軍配があがるんですよね。それら諸々を総合すると(+仕事など子供以外のファクターも含め)、どこで子育てするのがベストか、それを実現させるには今何をすればいいのか、悩ましいです。
July 11th, 2010 at 4:12 pm
両親とも日本人ですがアメリカで育った友人はドラえもんの漫画がよかったと言っていました。半分冗談かもしれませんが。日本語がいやになる時期もあったようで、日本語を使うことと楽しい経験を結びつけるのは大切なようです。日本では「こんな内容まで漫画で読めるの?」と驚くこともあるので、内容を選べば漫画も使えるかもしれません。
ちなみに私は高校生の頃にNHKで毎週放送されていた「まんがで読む古典」という番組が好きでした。
July 12th, 2010 at 3:34 pm
バイリンガル都市モントリオール。ママ友のプエルトリコ人は(父アメリカ人、母プエルトリコ人)大学(アメリカ)の時、バイリンガル都市としてモントリオールを研究していたらしく、ここに住むなんてって笑ってましたが。
子供の学校に迎えに行くと、お母さんは色々な言語で子供に話しかけます。
英仏はもちろん、スペイン、ポルトガル、イタリア、ポーランド、オランダ、独逸、バルト系の言語、ギリシャ、中国、我らが日本語などなどです。サッカーやバスケット、ホッケーの試合など、多種多様な言語で応援合戦です。
言語構成を聞くと、移民だらけで生活保護者の子弟が通う学校かなと思われそうですが、クラスの大多数が、医者、弁護士、会社経営者、国際機関従事者といった私立の学校です。親もモノリンガルなんて少数派です。
子供がこれはなんというの?って聞いた時には親は必ず母語で教えていました。親が数カ国語を操るなんて普通の学校です。
la dolce vitaさんほどの女性が、可愛いご子息に母国語で話されるのを躊躇するなんて以外です。
あなたほどの女性が日本語で喋るから素敵なんです。ママ友の前だからこそ堂々と日本語で息子さんに話しかけてあげてほしいです。
July 13th, 2010 at 9:44 am
>tygertygerさん
>息子をみごとバイリンガルに育て上げたお友達に、そういう場合どうしたか聞いてみますね。
よろしくお願いします〜!
>HappieMonkieさん
>日本もドイツも、今後は衰退する国。なぜそこまでして、それらの言語を習得させることにこだわるのか?
一理ありますよね、まじめに。
>子供の言語習得を考えたらドイツで日本人学校に通わせるのがベスト?
日本人学校は日本の学習指導要綱に沿っているので、日本に戻ることが確実な(平たく言うと日本で受験する)家庭向け、現地校に通わせて日本語だけ習得させたいなら日本語補習校(土曜に授業がある)だと思います。 この「土曜に授業+宿題がたくさん」が本当に辛いらしいです。 子どもにしてみれば現地校の友達はみんな遊んでるのに・・・だし、週末旅行にすら行けないし。
あと日本語はないですが、フランス語だとバイリンガル校(英語とフランス語で授業)ってのがあるそうだけど、ドイツ語はないんでしょうか?
>オーストラリアは教育費が高いようなので
この話(↓)ですよね・・・
http://www.ladolcevita.jp/blog/global/2010/04/12.php
July 13th, 2010 at 10:00 am
>beaverさん
>日本語がいやになる時期もあったようで、日本語を使うことと楽しい経験を結びつけるのは大切なようです。
そうらしいですね、日本語でしか会話できない友達を作らせるとか。
>私は高校生の頃にNHKで毎週放送されていた「まんがで読む古典」という番組が好きでした。
そんなのあったんですね。 私は小学生の頃、まんがで日本史の偉人の伝記を読破していました。
>sunshineさん
私の近所のママ友はモノリンガルばかり、その中でひとり、という状況なので、sunshineさんのお子さんの学校のような環境だとやりやすいと思います。
でもいつも日本語で話しかけているので、いざ英語と言われても出てこないですが。