親切で優しい成功哲学

夫が最近はまっていて立て続けに本を買っている著者がTED(→『一流なウェブもの2つ』で紹介)で話していたので聞いてみました。
うーむ・・・ 深いなあ・・・
Alain de Bottonというスイス人の哲学者・作家が語る「親切で、優しい成功哲学」というスピーチです。
Wikipedia : Alain de Botton
すばる文学カフェ:アラン・ド・ボトン

スピーチはこちら(↓ 日本語字幕付き)


スピーチの冒頭がシャレていて深くうなづいてしまうので、冒頭だけ要約してご紹介。

現代人は人生が何度もキャリアが区切られる時代に生きており、自分の人生やキャリアについてわかっていると思った途端に恐ろしい現実に出くわしたりする。 これまでにないほど、豊かな暮らしをすることはたやすいはずなのに、キャリアへの不安から解放されることはこれまでにないほど難しくなっている。
なぜこれほどキャリアへの不安が拭えず、キャリア危機の犠牲者になっているのか?
ひとつの理由は私たちがsnob(お高くとまった嫌なやつ)に囲まれているからである。
Snobはもはやイギリスで田舎の邸宅や称号をひけらかす人たちのことではなく、いまやグローバルな現象で世界中に存在する。 Snobとはあなたのほんの一部を取り出してそれがあなたの人格すべてであるかのように判断する人のことだが、現代で最も多いタイプのsnobはjob snobbery(経歴を鼻にかけるやつ)である。
彼らはパーティーで出会って1分以内に、21世紀初頭の最も象徴的な質問をなげかける、”What do you do?”(ご職業は?) そしてその質問にどう答えるかによって、あなたと会えたことをものすごく喜ぶか、時計を見てあなたの前を失礼する言い訳をする。

どうでしょう? ものすごーく身に覚えがあるような・・・
続きはTEDで聞いてもらうとして、このブログでも一番人気のカテゴリーはビジネス・キャリアです(カテゴリーへのアクセス数が多い)。
私自身は『幸せはバランスの上に』で書いたように、なるべくバランスを取ろうとしているのですが、本当に難しい問題ですよねー・・・
Alain de BottonはロンドンにThe School of Lifeという充実した人生を生きるための学校を開校したり、Living Architectureという著名建築家による現代建築の住宅開発プロジェクトを始めたり、作家業以外でも精力的に活躍しているよう。 行ってみてくなりました、来年の目標ができた♪


5 responses to “親切で優しい成功哲学

  • beaver

    スピーチをみました。「emotional rewardを得たいがために、高価な物を手に入れる。だからフェラーリに乗っている人がいたら、強欲な人とみなすのではなく、壊れやすい心をもっていて愛情に飢えている人と思うことにしましょう。」というところが好きです。
    帰国したときに日本で会った、ある大学教授のことを思い出しました。私の大学とそれ以降の経歴はすでにご存知だったのですが、「先生、高校どこ?」という質問にはズッコケました。出身高校は好きですし、普通に返事をしましたが、「私の20年前の学力を知ってどうするんだろう、この人。」と不思議でした。学歴が高くて仕事でもsuccessfulで、エリート意識が強い人でしたが、「こんな昔のことを持ち出すなんて、何か現在の自分に満たされないものをかかえているんだろうか。」という印象を受けました。job snobberyならぬ、high school snobberyですね。

  • tygertyger

    うーん、私は北米生活が長すぎるせいなのかもしれませんが、とてもwimpyでwishy-washyに聞こえましたね。他人からルーザーだと思われても、「だからなにさ」と気にもかけないのが当たり前になってしまっていて。
    Ayn Randをお読みになったことありますか?
    彼女は少々極端ですが、メロドラマチックな小説の中で、神学の助けを借りずに資本主義の中の倫理的要素をしっかりと明示したおかげで、今でも熱く読まれています。およそ親切でもやさしくもない作風ですけれど、筋は通ってますよ。

  • la dolce vita

    >beaverさん
    >フェラーリに乗っている人がいたら、強欲な人とみなすのではなく、壊れやすい心をもっていて愛情に飢えている人と思うことにしましょう。
    シンガポールは人口あたりのランボルギーニ数が世界一らしいですが、こんなに公共交通が発達して車がいらず(小さい子供持ちは除く、ランボルギーニにチャイルドシートはつけないと思うけど)、街中(ある意味国全体が街中)はmax.30kmくらいしか出せない国で、なぜスポーツカーがこんなに多いのか? 興味深いトピックです。
    >「先生、高校どこ?」という質問にはズッコケました。
    それって本当に学力が知りたかったんですかね?(大学教授がそんなこと気にするのか?) 関西出身で年が近い場合は、知り合いがいないか共通点を探す目的で高校名を聞いたり聞かれたりすることはありますけど・・・いまさらねー?
    >tygertygerさん
    >とてもwimpyでwishy-washyに聞こえましたね。
    ははは。
    >私は北米生活が長すぎるせいなのかもしれませんが
    これ(↑)が大きいと思います。 私は別にwimpyでwishy-washyな人がいてもいいと思いますけど。
    >Ayn Randをお読みになったことありますか?
    読んだことはないですが、right wingのrepublicanだという評判なんですが、そうなんですか?

  • tygertyger

    Ayn Randは帝政ロシアにAlisa Rosenbaumとして生まれ、十代の時に父親の薬局がボルシェビキ政府に潰されて生活がメチャメチャになったのを実際に体験した人ですから、生涯left wing的思考を敵としたのは確かです。
    彼女の思想は、共和党内のリバタリアン派からは共感を持たれていますが、そのニーチェの影響を受けた無神教的立場のために、カトリックまたはプロテスタント原理主義派からは嫌われています。
    著作は幅広い層の読者に読まれていて、この不況下でオバマ政権がBig Government政策を進める中、またRandの読者が増えだしているとか。

  • la dolce vita

    >tigertigerさん
    >著作は幅広い層の読者に読まれていて、この不況下でオバマ政権がBig Government政策を進める中、またRandの読者が増えだしているとか。
    なーるほど、興味深いですね。 見かけたら読んでみます。

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