円高で日本の訪日観光客数が減っているそうで。
グラフは前年比訪日外国人数(wbsより)。 今年8月から減少に転じています。
こちらやこちらにも以前書きましたが、私の周りでも日本に旅行に行き、気に入ってリピーターになる人が増えており、その結果、日本への理解が進んでいる傾向を喜んでいたのですが、残念・・・
ところで、ニュースでは「円高で輸出産業に打撃」や「カルティエが円高差益還元」など「円高」と表現されていますが、理論上は以前から「円が安すぎる」と言われていました(→『Big Mac指数とミセス・ワタナベ』)。
池田信夫さんのブログで紹介されていた論文でも為替レートの均衡値は以下の通り。
1ドル = 90円
1ユーロ = 132円
1カナダドル = 88円
ということは、つい数ヶ月前まで円安の異常事態が何年も続いていただけで、今は常態に戻ったということです。
今まで続いてきた円安バブルにのって増収増益だった輸出型企業が、これからどう円高、ではなく常態、で国際競争力を上げていくのか、という果てしなく大きな日本経済の課題は専門家にお任せするとして、話は戻って訪日外国人観光客。
シンガポール人やオーストラリア人の間では北海道が大人気で私の周りにも2組、クリスマス休暇は北海道で、というグループがいるのですが、今後はやはり減ってしまうんでしょうね。
- 私は世界中いろいろ行ったが、日本の地方の観光地としての魅力も決して負けてはいない(北海道の冬に関しては、パウダースノー・温泉・美味しい食べ物が3拍子揃った場所はアジアには他にない)。
- 東京頼みではない地方経済活性化につながる
- 人間の心理として、訪問していい思い出がある国は「好きな国」につながる
以上の理由から、訪日観光客を増やす政策は歓迎していたのですが、ネックは宿泊料金の高さです。
私もよく「畳部屋に温泉がある旅館に泊まりたい」とお薦めを聞かれるのですが、とても予算内に収まるリーズナブルな旅館というのが見つかりません。
下記記事内で紹介されていた星野リゾート、四季リゾーツは利用したことがないので、今度薦めてみようかなー?
NBonline : なるほど!訪日外国人の6割が感動した日本の魅力
もっと、より個人的な理由としては、すでに労働収入がシンガポールドル建の我が家としては、円が高いと頻繁に日本に帰れない、帰っても日本国内を旅行できない、という切実かつミクロな問題もあります。 近年の円安のおかげで忘れかけていましたが、正常に戻ると物価は突出して高いです、日本。
美しい日本(←という表現がいつぞやの首相のおかげでチープになってしまった)、サービス業の生産性向上を一海外在住日本人として望んでおります。
December 2nd, 2008 at 10:09 pm
こんにちは。
以前質問されていたことについて、お答します。
どこにすんでいるの?la dolce vitaさんが以前住んでいたトロントから車で5~6時間、飛行機で1時間くらいのところにある、エレガントな街です。ですから、トロントに住んでいたla dolce vitaさんが、ルバーブを認識できなかったとはい驚きです。見た目はけったいな野菜ですが、ジャムにしてもよし、あと、パイにしたりしますよ。
それから、1週間程前、こちらの新聞のスキー特集に北海道のニセコが写真で載っていました。西にはウィスラーをはじめ有名なゲレンデが目白押し、東にはニューヨーカーなどが気軽に訪れるトランブランがあり、どちらも雪質は申し分なし
のこの国で、ニセコですよ。驚きました。
円高で旅行客が減ることについては、私も危惧していますが、だいたいこちらの人は日本はなんでも高いと思っているのですが、たとえば外食費についても、チップなどが一切必要ないので、こちらのちょっとしたレストランで食事するより安いくらいだと言うとびっくりしています。
ガラパゴス化については、本当に同意しています。今や年寄りには使いこなせないハイテク用品より、シンプルで適正価格の商品が今後のワールドスタンダードになりそうですね。
最後にマンダリンとカントニーズについての質問ありましたよね?(覚えていらっしゃいますか)、友人によると、文法は全く同じで、ただ発音だけが違うとのことです。やっぱり、筆談が一番だと思った私です。
December 2nd, 2008 at 10:47 pm
ほんと。円安→海外からの観光客が増える→外国語をしゃべる必要性が出てくる&もう少し国外に目が向くかも?→ガラパゴスからの脱却?と思っていたけど、なかなか厳しいね・・・。あと、ここぞとばかりに旅行してブランド物を買いあさる日本人が再燃→日本人の評価が下がる、もまた出てくるかも、。あ、けど、最近の若者(U-30)は海外旅行にも行きたがらないし、物欲も所有欲もなくなってきてるんだってねー。これって日本だけの現象なんかな?
December 3rd, 2008 at 8:26 pm
こんにちは。
おっしゃるとおりだと思います。私のブログでも、実効レートからすると円は安すぎるという記事を2年ほど前に掲載したのですが、気に留める方は少なかったようです。
美しい日本(←という表現がいつぞやの首相のおかげでチープになってしまった)
La dolce vitaさんは、保守派があまりお好きではないのでしょうか?私は嫌いです。ペイリンとか・・・。
December 3rd, 2008 at 9:25 pm
>sunshineさん
一気に回答ありがとうございます〜
>la dolce vitaさんが以前住んでいたトロントから車で5~6時間、飛行機で1時間くらいのところにある、エレガントな街です。
モントリオールですね! 会議のため1泊だけ滞在したことがあります。 トロント出身の友人(複数名)はほとんどフランス語ができませんでしたが、モントリオール出身の友人(複数名)は全員英仏バイリンガルでした。 街の人もバイリンガルなのかしら?
トロントでは、香港移民の中華系カナダ人と中華料理ばかり食べていたので、全くルバーブには出会いませんでしたよ。
>マンダリンとカントニーズについての質問ありましたよね?(覚えていらっしゃいますか)、友人によると、文法は全く同じで、ただ発音だけが違うとのことです。
もちろん覚えております。 わざわざ聞いて頂きありがとうございました。 中国人には方言同士の発音対比表があるのだそうですね。
>junko
>けど、最近の若者(U-30)は海外旅行にも行きたがらないし、物欲も所有欲もなくなってきてるんだってねー。これって日本だけの現象なんかな?
アメリカ人が自分の国から出ないのは今に始まったことじゃないし、先進国では日本だけの現象かもねー
若者読者の皆さま、教えてくださいませ。
>PALCOMさん
>私のブログでも、実効レートからすると円は安すぎるという記事を2年ほど前に掲載したのですが、気に留める方は少なかったようです。
私も円安と知りつつ、オーストラリアドル債買ったりしてましたから、巷に溢れる煽動広告、誤情報に惑わされることなく、自分の信念に沿って本質を見つめるのは難しいのだなー、とA$1=60円になってしまったオーストラリアドル債の評価額を見つめながら反省しております。
>la dolce vitaさんは、保守派があまりお好きではないのでしょうか?私は嫌いです。ペイリンとか・・・。
アメリカの保守派は頭で考えても全く理解できないので、頭で考えてはいけないのだと思います。
いつぞやの首相は保守派だからというより、結局彼が残したものは何だったのだろう?という素朴な疑問です。 彼に限りませんが・・・