One-drop rule

昨日に引き続き、Dr.Liuとのディスカッションで面白かった話。
ゲノム、遺伝学が専門なのでその分野に関するディスカッションが中心だったのですが、One-drop ruleって聞いたことありますか? 私は知りませんでした、軽くショックでもありました。
私は以前からオバマがなぜ「米国初の黒人大統領」と呼ばれるのか理解できませんでした。 彼はケニアのエリート留学生の父(黒人)とカンザス出身の白人の母に生まれたHalf black, Half whiteです。 アメリカの奴隷制を生き抜き公民権運動の結果平等を勝ち取ったいわゆるアメリカの黒人とは全くバックグラウンドが違うので、「Half black, Half whiteと正しく言うか、もしくは全く言及しないか、どっちかにしようよ」と思っていました。
同じことを思っていた人がDr.Liuに質問したのですが、「アメリカにおいて”Black(黒人)”とは、遺伝子レベルの議論とは全く異なる社会経済的なステイタスであり、”一滴でも黒人の血が混じっていると黒人とみなす”」のだそう。
Wikipedia : One-drop rule
なお、このアメリカにおける考え方は、黒人に限ったことではなく、第二次世界大戦中、西海岸地域一帯に住む日本人移民と日本人の血が1/16以上入っている日系アメリカ人(従軍中の者は除く)は全員日系人強制収容所へ送られたそうな。
ひぇぇぇー、1/16って・・・ ほとんど見分けがつかないんじゃあ?
なお、同じ敵国でもアメリカ在住のドイツ人やイタリア人は強制収容所送りになっていないので、人種差別です。


この話を聞いて思い出したのが、実はシンガポール(を含むマレー半島)にも同じような現象があるなあ、と。
私の周りの中華系シンガポール人の友人はほとんど「プラナカン」の血が入っているらしい。 プラナカンとは15-16世紀にマレー半島にやってきた中国系移民(単身の男性)が現地の女性(マレー人)と結婚した子孫のことで中国・マレー、及び植民地時代の宗主国の文化をミックスした独自の文化を持っています(詳しくはこちら→Peranakan Chic)。
ただし、昔々の話でプラナカンの血が入っていると言う中華系シンガポール人もマレー人の血はおそらく文字通りone drop(一滴)。 そして主に「プラナカン文化を継承する」意味で使われ、そこにアメリカにおける黒人のような差別的な響きはないです、たぶん。
またシンガポールは多民族国家と言えど、政府は(大きな声では誰も言いませんが)、中国系 75%、マレー系 14%、インド系 9%、その他 3%、の比率維持には気を使っています(何せ中国系の出生率が1.07と日本を下回るのに対し、マレー系は2.1なので)。
私と夫は「その他」にカテゴライズされるので(子供が生まれても)政府にとってどうでもいいのですが、中国系と他の人種が結婚した場合、子供がどのカテゴリーになるのかは気になる・・・ 「父系」が継承なのかな? お父さんが中国系なら子供も、のように。 知っている方、教えてください。
人種ついでに、日本人がよく使う「ハーフ」という言葉。 ハーフは文字通り半分という意味で、「半分・・・何の半分やねん?」とツッコミたくなるのですが、実際にハーフと呼ばれる立場の人、及びそのご両親からは評判悪いので気をつけませう。 英語では、”half American, half Japanese”のように最後まで言うか、”mixed”と言います(もしくは、Eurasian = 欧米人 x アジア人、とか)。


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