不安定な時代のZEN

週末は香港在住、米系投資銀行勤務の夫の友人(INSEAD同級生)が遊びに来ていました。
シンガポールに住む欧州系ユニバーサルバンクのM&A部門に勤める友人も集まるとなれば、もちろん昨今の金融危機で受けたダメージに悪態をつきながらひとしきり傷のなめ合いです。
以前こちらのエントリーにも書きましたが、ボーナスゼロといえど、「去年の年収( = 7,000万円)が、ベース分だけ( = 2,500万円)になった」とかいうレベルの話なので、あまり同情はしていませんが、アーリーリタイアを夢見て昼夜激務に耐えてきた本人にとってみるとやはりショックなんでしょう。
香港在住の彼はmaterialisticというか非常に生活も遊び方も派手だったのですが、今回の一件が相当こたえたようで「ZEN(禅)の心境に達した」んだそうです。
今までの生活をすべて見直し、意味のない遊びを止め、何人かの有害な人間関係は清算し、2年前にNYで出会った女性が自分にとって大事な人であることに気づきNYまで飛んでお互いの気持ちを確かめ合い遠距離恋愛を始めたんだそう。 2ヵ月と同じ人と続いたところを見たことがなかったので、これだけで奇跡である。
そして、高給に釣られて今の勤務先のオファーを受けシンガポールから香港に引っ越したものの、やっぱりシンガポールがいい、子どもを育てるならシンガポールだ、とまで言い切っていたので私たちは絶句(ちなみにポルトガル人です)。 「子どもを育てる」なんて来世まで言わなさそうな人だったんだが・・・


“ZEN”と言えば、本当に毎朝座禅を組んで瞑想し始めた人も。
同じくINSEAD同級生(奇しくもポルトガル人)でINSEAD卒業後、McKinseyに勤めサンパウロ(ブラジル)、ドバイ(UAE)、どっか中米の国、と毎回違う国のプロジェクトで飛び回っていたのですが、人生を見つめ直した結果、McKinseyを退職。
ベジタリアンに転向し、1週間の瞑想トレーニング(朝から晩まで1時間おきに10分の休憩を挟みながら1週間瞑想)で習得した座禅を毎朝行っています。
zen_room.jpg欧米での”zen”といえば、初めはインテリアや食べ物からだった気がするのですが(写真は欧米から見た「禅」をイメージしたホテルニューオータニの部屋)、「不必要なものを排したシンプルなライフスタイル」というように心のあり方や生き方そのものを現す表現に変わってきたようです。
アジア富裕層の資産を預かるプライベートバンクが集まるシンガポールですが、プライベートバンカーのまた別の友人によると、数億の顧客資産が文字通りゼロになったのを何件も見たとか・・・
これから数年は世界中がZENのような精神的な拠り所への回帰に向かうのかもしれません。


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