「オリンピックが終わるとアメリカ大統領選」、というのは「祇園祭が終われば夏」、みたいなもんで(京都の人しかわからないか・・・)、4年ごとに繰り返されるアメリカ最大のイベントが佳境を迎えています。
大統領が変わるとホワイトハウスのスタッフが総交代になるアメリカでは大統領任期4年のうち最後の1年が政治不能状態に陥り(特に政権2期目は)、この期間、莫大な選挙資金が使われるので、多大な批判もあるのですが、少なくても4年に1度、アメリカ国民はもちろんのこと世界中がアメリカの政治について考える機会を提供しています。
あまりにコロコロ変わるのでオオカミ少年状態となり、当事者の国民の関心が薄い日本の総裁選とは雲泥の差(もちろんこの差は直接選挙、間接選挙という選挙方法の差だけによるものではなく、もっと根本的な問題です)。
「新しい大統領になると自分の国との関係はどうなるか」、が米国外の国での焦点なのは日本もシンガポールも一緒。
シンガポーリアンの友達は「オバマとマケインのどちらが自由貿易路線かどうか」を議論していました。
なるほどねー、そういう視点になるのか。
また私の周りでは、「はぁ? 誰それ?」な共和党副大統領候補Sarah Palinは「bitchyである」(卑語ですね、すみません)で一致していたのですが、なぜか共和党が盛り返してきているし。
うーーん、アメリカっていう国はわからん・・・
この「わからん」現象については、渡辺千賀さんがブログの『マスコミの予想が当たらないことで心洗われる大統領選』というエントリーで解説されていました。 深いな・・・アメリカ・・・
そして最近読んだ『富の未来』という本に、とても納得できる一節があったので引用します(拙訳。 原書で読んでいるので日本語版の訳とは異なります)。
In the words of Dominique Moisi, the French foreign-affairs expert, “It’s not that we are so much against America, it is that we cannot understand the evolution of that country.” But neither do most Americans. And outsiders don’t know that the Americans don’t know.
(訳)フランスの外交筋ドミニク・モワシ氏によると「(アメリカ以外の国が)アメリカに大反対とかいうんじゃなく、アメリカがどうしてこうなってこれからどこへいくのか理解できないのです」。 しかし、ほとんどのアメリカ人も理解していない。 そしてアメリカ人以外の人はアメリカ人自身もわかっていないということをわかっていない。
たしかに「何でもあり」なアメリカでは「全体を捉える」ということが不可能、というか「全体」がないんだろうな、「個」の集合で。
何となくアメリカについてもっと気になったので、マイケル・ムーア監督の『ボウリング・フォー・コロンバイン』と『華氏911』を続けてみてしまいました(前に1度見てるのですが)。 2作ともYouTubeに全編のっています。
マイケル・ムーアのような人を生み出せるところもアメリカの深さなのだと思います。 明日は9/11から7年、その間に世界も変わったなー
http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=sekaikyulifestyle-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B00008HC54&fc1=696969&IS2=1<1=_blank&m=amazon&lc1=708090&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=sekaikyulifestyle-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B0001X9D68&fc1=696969&IS2=1<1=_blank&m=amazon&lc1=708090&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1
March 22nd, 2009 at 10:51 pm
(過去のコメントは以下)
Shintaro Yoshida September 11, 2008 2:35 AM
アメリカは不確実性経済を地でいくのですね。
la dolce vita September 14, 2008 7:04 PM
>Shintaro Yoshidaさん
>アメリカは不確実性経済を地でいくのですね。
そうですねー、経済だけじゃないですけどねー