他人の心は読めない

今日のタイトルの「他人」は、夫のことです。
ただし、
「どうせ私の気持ちなんてあなたにはわからないのよ、キー!!!」
みたいな痴話喧嘩チックなお話ではありません。
すっかり3日前の出来事になってしまいましたが、8月20日のブログで書いた通り、10kmマラソンを走ってきました。
スタートラインに並ぶ時まで気づかなかったのですが、続々と人が集まってきて何だかすごい人数です(スタート地点である橋の上に並ぶランナーたち↓。 距離によって開始時間は異なるので、この3倍くらいの人数の参加者がいた模様)。
SAFRA.jpg
スタート後1分くらいでさっさと私を置いて走り去る夫(予定通りなので、別にいいのです)。 あまりの暑さと湿度に悲鳴を上げ1km時点で「自己記録更新」から「景色を楽しむ」に目標を切り替えた私。


悲劇はゴール直後に起こりました。
私たちは10kmだったのですが、それだけでも上の写真のような人数。 加えて、6kmコース、21kmコース(ハーフマラソン)も行われ、それぞれの参加者たちが続々とゴール地点である野原(クリケットの試合会場にも使われるらしいだだっ広い野原)に集まります。 何と、その数総勢70,000人・・・
広場の様子はさながら「明るい難民キャンプ」。
汗まみれになった総勢70,000人が、無料で配られる水、ジュース、バナナ、スナックなどを食べながら、健闘を讃え合い、なぜか舞台の上には生演奏のバンドまでいて大音響を奏でている。
こんな中から夫を見つけ出すなぞ、「ウォーリーを探せ」より難しい・・・
ちなみに、その時の私たちの所持品は以下の通り。
夫:家の鍵あり、財布なし、携帯なし
私:家の鍵なし、財布なし、携帯なし、つまり何もなし
荷物を置くところがなかったので、携帯は家に置いてきて、しかもスタート地点まで徒歩で行ったので無一文でした。
こんなとき、みなさんならどういう行動を取りますか???
一瞬、難民キャンプ、ゴール会場を眺めてボー然としたのもつかの間、必死で夫が取るであろう行動を考えました。
考えた結果、私の取った行動は次の通り。
1. 70,000人の間を歩いて探しまわるほどアホではない(しかもランナーの汗と雨の後の泥で堪え難い悪臭でした)。 とにかく目印になるところに立とうと思い、ゴールライン近くの建物前の階段の最上段に立った。
2. QUEENのWe Will Rock You、EuropeのFinal Countdownなど流しながらやたらとテンションの高いDJをつかまえて、夫の名前を呼び出してもらう(昔、デパート館内放送でよく聞いた「迷子のお子様がいらっしゃいます〜」というやつ。 最近は携帯の普及で減ったのだろうか?)
3. 上記の結果、40分経っても見つからないので、「2人が最終的に帰りたい場所は家なのだから家にいれば帰ってくるだろう(私は家の鍵を持ってないので入れないけど)」という論理的帰結に至り、サクッと探すのをあきらめて歩いて帰りました。
コンドミニアムに帰った私を待っていたのは・・・
・・・いや、誰も待っていなかった。
鍵がないので部屋にも入れず、コンドミニアムの中庭でまたひたすら待つ(前の道路で待っていたら、全身ズブ濡れの私(←暑さのため給水ポイントごとに頭から水をかぶっていたので)を目障りに感じたガードマンに「中に入れ」、と言われた、笑)。
疲れきって中庭のベンチに寝転がって眠ってしまった私の前に夫が現れたのは、さらに1時間後でした(さぞかし見苦しい光景であっただろう・・・)。
ちなみに夫がたどった思考経路、行動は以下の通り。
1. 目印になるところに立とうと思い、野戦場、ゴール会場出口付近のイベントブースの上に立ってずっと私を探していた。
2. 家に帰ることも考えたが、私が鍵を持っていないので、自分がひとりで帰って私がいつまでも会場で探していたらかわいそうだと思い帰れなかった。
3. 2時間近く待ってさすがに見つからないので帰ってきた。
うーーん、そうなのか・・・
わたし、そういう(→夫が帰ってシャワーを浴びているのに、私は会場で探していたら自分がかわいそう)考え方しないんだけどなー
「2人揃って汗だくで臭くてみじめ」より「1人でもシャワー浴びてきれい」な方がよくないですか? 「シャワー浴びてきれい」な方は次の手が打ち出せるわけだし(アパートの鍵1つと伝言をガードマンに預け、自分はまた探しに戻る、とか)。
・・・という疲労困憊だった話を、その日の夕方会った友達(Bainのコンサルタント)にすると、「キミたちは”contingency plan”という言葉を知らないのか?」と心底からバカにされました。
*contingency plan・・・危機管理計画、偶発的な事件への備え
・・・はい、おっしゃる通りです。
この一連の出来事から学んだこと。

  • 他人の心は読めない(読めないもんなので、読もうとするな)
  • 何事にもcontingency planを持とう(物事が起こる前に対策を)

追記:記録自体は暑さでさんざんでしたが、1,167名の10km Women中34位でした。 次はもっとトレーニングして臨みます!


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