初めにお断りですが、私はかなり新しいテクノロジーにはオープンな方です。
ブログを始めたのはかなり早いし(→『私のブログ歴』)、TwitterもFacebookも早かったと思う。 「近頃の若いもんは〜」と言うタイプでもない。
そんな私でも「これはまずい」と反省する出来事があったので記録がてら。
息子が初めて私のiPhoneに興味を示したのは、「ガラガラ」アプリ(振ると鳴りカラフルな画像が動く)でした。 生後11ヵ月で指で画面をスライドさせるようになり(→『Zappingする世代』)、1歳で歩けるようになってからはちっともじっとしなくなったので、地下鉄やレストランの中など座っていてほしいときにiPhoneを渡すとお気に入りアプリで遊ぶようになりました。
直に、家の中でもiPhoneを要求し始め、1ヵ月ほど前に突如、操作能力が格段に向上し、私たちが助けなくても自由にいろいろなアプリ(お絵描き・読み聞かせ・ゲーム・音楽など)で遊べるようになってから、完全に取り憑かれたようになりました。
あんなに絵本が好きだったのに絵本に見向きもしなくなり、ママやパパと遊ぼうともせず、食事の時間もゲームで遊び、iPhoneを取り上げるとものすごいカンシャク。 外に出かけてもベビーカーの中でずっとゲーム。 もともと集中力がないのにより一層忙しなくなり、一瞬でも(私たちが構わなかったり)間が空くとすぐiPhoneが欲しいと叫ぶ。
以前は私の膝に座って静かに絵本を読むのも好きだったのに、あまりの短期間での変貌ぶりにこちらがびっくり。
この明らかな悪影響を前に、息子の前ではいっさいiPhoneを見せないことにしました。
先週の日曜(夕方)から始めたのですが、1日目はすごかった。 晩ご飯の時間にiPhoneで遊べないので、寝転んで床を蹴りまくって怒りを表明。 結局ご飯は食べず。
2日目、朝ご飯時に再びiPhoneが欲しいと騒ぎ再びカンシャク。 でもお腹が空いてるので、20分ほど泣き叫んでから3口くらい食べナーサリーへ。 晩ご飯は食べたものの、なぜか夜中の2時に目を覚まし、遊びたいと全身を投げ出して怒る。 親はへとへと。
3日目、だいぶ禁断症状が薄れてきたよう。 普段iPhoneがあった場所を指して要求するものの床に寝転がって泣くことはなくなった。
そして1週間経ち、ほとんど要求することはなくなり、一緒に絵を描いたり本を読んだりする以前の息子に戻りました。
The New York Timesいわく、iPhoneは
the most effective tool in human history to mollify a fussy toddler(ぐずる幼児をなだめるのに人類史上最も効果的なツール)
(NY Times : “Toddlers’ Favorite Toy: The iPhone”)
とのことで、まさに静かにして欲しいときは重宝しました。
この新しいツールの影響に関しては、まだ経年変化のデータが出ていないのだと思いますが、例えば米小児科医学会では「テレビと同類と考えた方がいい」と(テレビの見過ぎとAttention-Deficit Disorder(注意欠陥障害)の相関については報告されている)。
NY Times : “Parents Urged Again to Limit TV for Youngest”
うちの場合、明らかな悪影響がすぐ見られたので完全に禁止しましたが、まさに今現在起こっている変化の子どもに対する影響を判断するのは親なのだな、と痛感。
デジタル・ネイティブであること自体がすごいわけではない。 1歳半がiPhone操れるのは1歳半がすごいのではなく、誰でも操れるインターフェースのiPhoneをつくったAppleがすごいのである。
私は早期教育にも全く興味がないのですが、結局子どもは親の言うことではなく親のふるまいを見て育つんですよねー
我が家は頑張って大人も『Disconnect to Connect』でいきます、中毒なのは子どもじゃなくて大人なんだ。
November 12th, 2011 at 3:18 pm
Yokoさん、いつもブログ楽しみにしています。
うちの子もついついYouTubeに子守をさせてしまいます。
反省ですね。
「誰でも操れるインターフェースのiPhoneをつくったAppleがすごい」
って納得です。
November 12th, 2011 at 8:52 pm
はじめまして。
まさにうちの子供(3歳)も、近所の子供も全く同じ状況で addicted です。
やはり便利なことがあってやめさせようという発想がなかったのですが、このエントリを拝見してうちもまずいな、と思うようになりました。
video screen の見過ぎは集中力欠如につながるのですね。2歳までということですから、うちは手遅れですね。私が家に居ない間もずっとビデオをみているようなのですが確かに集中力に欠如している気がします。
しかし、embed されてる『Disconnect to Connect』って、DTAC のCMだったのですねw
タイ人は相当な割合で video screen addicted で、それを悪いこととも思ってなさそうですがw
うちの嫁はタイ人なので、見せてみます。
効果はあまり期待できなさそうですがw
November 12th, 2011 at 9:06 pm
iPhoneって本当に凄いですよね。
私は今3ヶ月の娘がいますが、授乳中や寝かしつけの時等手持ち無沙汰なので、
いつもiPhoneが片手に…。
私が中毒になってしまってます。
ダメだとは思いつつも気がつけばまたiPhoneを手にとってしまってます。
そんな今もiPhoneからコメント中。
November 13th, 2011 at 1:33 am
こんにちわ。時々拝見させていただいてます。
うちは時期的に私がiPhone持ち始めた時点で2歳過ぎてましたが、渡したらすぐに教えてもないのに自分でロック解除もやってのけてびっくりしました。
でも男の子ですし、基本体を動かしてる方が好きなようです。兄弟喧嘩とかじゃれあうことができるのあるでしょうし。
性格もあるんですかねー。
私は男の子は特に身体能力の獲得で自信をつけていくと思ってるので、お家でもなるべく制限しすぎず走ったりジャンプできるスペース設けてます。
母が保育士だったのもあり、転び上手、受身上手になるから危なくない範囲で何でもやらせてあげたらいいとのことで。
プレ幼稚園にもいってますが、大きな子にも負けずに遊んでるし、足も速くなりました。
(個人的な感想ですが、都会っ子は安全面もあるでしょうがバギーに乗りすぎな気がします。まっすぐ歩かせるのは大変ですが、あの階段まで行ってジャンプしよ~とかあらゆる小さな目標もってゲーム感覚でモチベーションあげて歩かせたら、よく歩く子になりましたよ)
iPhoneで動物の鳴き声や乗り物のリアルな音をほとんど覚えてしまうほどはまったり、自動車の給油サービスゲームとかもやりたがりますが、時間を区切って、最後1回にしようねとか、夜寝る前は絵本にしようねとか、言うことも聞くようになりました。今はそれほど執着はないですねぇ。
November 14th, 2011 at 7:52 am
面白い記事ですね。私のMBA同級生(大手米系コンサル10年勤務歴の仏人女性)は、最近子供用のスマートフォンアプリビジネスを起業しました。彼女自身が小さなお嬢さんがいるのでこのような弊害を気づいてるかもしれないけど、アプリ起動に時間制限や時間指定で起動時間をコントロールできる機能をつけたらどう?って提案してみます。
November 14th, 2011 at 9:16 pm
>Tomonari Kunihisaさん
>うちの子もついついYouTubeに子守をさせてしまいます。
YouTubeもよくないですねー 何より、ちかちかして(画質も悪いし)目によくないような。
>高田 亨さん
>タイ人は相当な割合で video screen addicted で、それを悪いこととも思ってなさそうですが
へー、そうなんですか。
これもタイなんですが、タイ人、こういうお涙頂戴系が好きなんでしょうか? これはやり過ぎ感が・・・
http://youtu.be/3at64I7H9-c
>Yukariさん
>私は今3ヶ月の娘がいますが、授乳中や寝かしつけの時等手持ち無沙汰なので、いつもiPhoneが片手に…。
それはそれは、おめでとうございます! 授乳やおむつ替えの時間を記録できるアプリとかありますよね。
まだまだ寝不足で大変な時期と思いますが、子どもは小さい頃から本当にいろんなことわかってますよー
「ママ、私のこと見てないな」とか、すでに見抜かれてます(笑)
November 14th, 2011 at 9:28 pm
>riさん
>都会っ子は安全面もあるでしょうがバギーに乗りすぎな気がします。
それ、数週間前にケンブリッジに行ったときに思いました、「田舎の子はこうやって育つのか!」って。
ロンドンだったら絶対にバギーに乗ってる年の子がふらふらと手もつながずに・・・
危なすぎてありえないですねー、交通量も多いし人も多いし。 その代り、みんな公園に行ってますよ。 うちの子も公園や家の中では思いっきり走ってます。
>Yujiさん
>私のMBA同級生(大手米系コンサル10年勤務歴の仏人女性)は、最近子供用のスマートフォンアプリビジネスを起業しました。
Early learning(早期教育)は、ものすごくダウンロードされているカテゴリーです(しかも有料版が)。 何てったって「幼児をなだめるのに人類史上最も効果的なツール」ですから(笑)。
November 15th, 2011 at 11:13 am
私もこの前Apple Storeで超ちっちゃい子供たちが器用にアプリを開いたり閉じたりしてるのをみてびっくりした。
すごいなぁ、Apple。
November 16th, 2011 at 8:14 am
ありがとうございます。
幸い、今のところあまりてのかからない子のようで、夜もぐっすり、昼間もご機嫌な
毎日を過ごしております。
“中毒なのは子どもじゃなくて大人”
まさに!!!!です。
この事を肝に命じて、娘と生活していきます。
これからも”世界級子育て”楽しみにしてます。
November 17th, 2011 at 9:31 pm
>tomokoleaさん
>私もこの前Apple Storeで超ちっちゃい子供たちが器用にアプリを開いたり閉じたりしてるのをみてびっくりした。
>すごいなぁ、Apple。
コンピューターはそのうちwearableになって(今もあるよね、自動で脈拍送ったりするやつ)、さらに人間の中に埋め込まれて、どんどん人間の一部になるらしいよ。
>Yukariさん
>幸い、今のところあまりてのかからない子のようで、夜もぐっすり、昼間もご機嫌な毎日を過ごしております。
それはスゴい、、、もっともその頃の記憶はないですが。 赤ちゃん時代、楽しんでください〜(すぐ終わっちゃいます)
January 6th, 2013 at 7:45 am
[…] 『世界級ライフスタイルのつくり方』iPhone中毒症 […]
May 12th, 2013 at 6:44 pm
[…] iPhone中毒症 […]
October 24th, 2015 at 10:25 am
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