Gated Country – 囲われた国

先週は1週間ロンドンからブラジル人の友人が出張できていたので、何度か一緒にご飯を食べに行きました。
シンガポール在住の友人(フランス人、イスラエル人、アメリカ人、ドイツ人、シンガポール人)に夫(オーストラリア人)と私(日本人)で集まると、アフリカ大陸以外の全ての大陸出身者が一同に会したことになり、そのdiverseなメンバーで同じ話題で盛り上がる、それぞれの視点から会話に参加する、私が一番INSEADに行ってよかったなー、と思う瞬間です(→『世界一国際色豊かなMBA』)。
その中で盛り上がったのが、今後世界ではどんどんGated Communityが増えていくのだろうか?という話題。 Gated Communityとは、ゲートや塀を設けるなどして住民以外の敷地内への出入りを制限することで通過交通の流入を防ぎ、防犯性を向上させた住宅地のことで、アメリカでは富裕層が住むのはもはや常識。 ところが、ブラジルではアメリカを上回る勢いで急速にGated Communityが増えているのだそう。
Wikipedia : ゲーテッドコミュニティー
ブラジルの都市部の治安の悪さを考えると納得。 経済成長に伴い増えてきた新興富裕層がどんどんGated Community内に引っ越しているのだそう。 大きなものになると中にスーパーはもちろんのこと学校まであるので、外に出ずにすべての用を済ませることができ、空港や駅などゲートの外の主要ポイントにはセキュリティに守られたシャトルバスが出るらしい。 庭師やメイドなどはゲートの外の世界から通い、門ではIDを見せ厳しいセキュリティチェックが行われます。
「外の世界の嫌なことからは目をそむけ、外の労働力を利用しながらゲートの世界にこもる生活はどうなんだろうねー、気持ちはわかるけど・・・」と皆で話していたときに、私が最近薄々と思っていたことをぶつけてみました。
「でもさ、シンガポールって国全体がGated Communityみたいじゃん」


すると、一斉に同意が得られました(シンガポール人からも)。
なんだ、みんなそう思ってたんだ・・・
シンガポールに移住してきた外国人(高学歴・高所得者層に限る)が口を揃えて言う言葉が”soooo easy to live”。 以前『ガイジンであるという特権』で書いた外国人ならではの特権に加え、街が清潔、極めて治安がよい、メイドが安価、インフラが整っている、などの理由により、大都市が抱える諸問題が巧妙に取り除かれたそれはそれは住み安い環境になっているため。
初めは「こんな環境に慣れてしまうと免疫がなくなってしまうなー、普通の世界(他の国)に戻れなくなってしまったらどうしよう?」などと無邪気に考えていた私ですが、住んでいると、それはシンガポール政府が巧妙に国全体を目に見えない塀(= 移民政策)で囲っているからであることに気づきます。
この快適な環境は建設現場などで働く単純労働者(バングラデシュ、スリランカ、など)とメイド(フィリピン、インドネシア)に支えられたものなのだなー、と日曜日が来るたびに思います。 日曜日は彼ら外国人単純労働者に与えられた休日で街は彼らで溢れ返ります。 私の利用する地下鉄線なんて、ある日曜の夕方、乗った車両で数えてみたら60人中、インド系でない人(中華系、白人、私含む)はたったの7人だった・・・
Gated Country(囲われた国)の中でメリットを享受しながら「なんだかなー」と思う矛盾した私。
シンガポールの移民政策といえば、NHKスペシャル 沸騰都市シンガポールがだいぶ物議をかもしたようなので見ていない方は探してみてください。
私はニコ動で見ましたが、その後すぐ削除されていました・・・


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