Tag Archives: 3人育児

「最近の親」が誇るべき1つの事実

最近また「スマホ子守りが発育をゆがめる」という「啓発」的なニュースを読みました(→『子どもが騒ぐと肩身が狭く…゛スマホ子守”3歳児の3割 「発育ゆがめる」懸念も 福岡のNPO調査』)。 子供のスマートフォン使用の是非については、こちらでもよくニュースになりますが、「最近の親はあやし方がわからない」的な論調ってイギリスではあまり見かけないですねー、なぜなんでしょう? 私には「最近の若者は○○」(○○には「草食系」とか「内向き」とか流行りの言葉をどうぞ)と同類の年寄りの僻にしか聞こえませんが・・・

だいたいこういう人たちは「昔は親が畑仕事で忙しかったので兄妹が子守りをし近所の人も気軽に預かってくれた。 スマホなんかなかったし、みんな赤ん坊のあやし方くらい知っていた」とか言うんですが、年端のいかない子どもや好意・善意だけで預かってくれる近所の人に安心して大事な命を預けられますかねー? 預ける子の年齢によると思いますが。

そこで私たち「最近の親」が「昔の親」と比べて誇るべきひとつの事実です。
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週休3.3日のワーキングマザー

前回のブログから2ヵ月も経ってしまいました。 最近、立て続けにブログを通して連絡を頂いたので重い腰をあげて近況を。

長女が生後6ヵ月になった3月から仕事復帰しています。 イギリスのナーサリー(保育園)の0歳児保育は私立しかなく公的補助はないので、何日預けたいかは親が自由に選べます(ナーサリーによって最低2日/週など規則あり)。 公的補助がなく高額なこともあり、子どもが小さい時は週3, 4日にセーブする母親が多く、週5日働く人の方が少ないのですが、私は長男の時は当然のように週5日、次男の時も週5日預けました。

長男の時は妊娠8ヵ月で渡英し無職のまま出産したため、次に何がしたいのかわからない中、出産と育児が足かせになるのを怖れていました。 就職活動のためだけなら週5日も預ける必要はなかったのですが、ベビーブームのロンドンでナーサリーにはウェイティングリストがあり、就職先に週5日勤務可能であることをアピールするためには就職活動中から預けないとすぐ動けないと思っていました。

その後、東日本大震災をきっかけに『クリエイターになりたい。』と大きくキャリアチェンジしてフルタイム(週5日)学校に通い、卒業の翌月に次男を出産。 この時も焦っていました。 クラスメイトは当然、卒業してすぐに就職活動をし働き始めていたのに、私はまたもや出産・育児。 幸い、フリーランスとして声がかかり仕事探し自体は苦労しなかったのですが、夫がいない平日に例え週1, 2日でさえ手間がかかる盛りの男の子2人をひとりでみるなんて考えられず、週5日ナーサリーに預けていました。

そんな私が長女が産まれて3回目の今回は、仕事を週5日ではなく週3.7日に押さえることにしました、土日週2日に加え、1.3日は働かないことにしたのです、週休3.3日(半端な日数については後ほど)。 なぜなら過去1年くらいで本当に、本当に、すとんと腑に落ちた・・・というか悟ってしまったからです。 ああ、この子たちのこの瞬間を見られるのは今しかないんだ、と。 
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3人育児は2人育児よりめちゃくちゃ大変だった話

去年の8月に生まれた長女も来週で生後9ヵ月になります。
私はものすごく精神的に大変な時はブログには書くのは避けて、ブログにはあえて無関係なことを書きます。 嫌なメールがきたときに即返信しないのと同じ論理、ブログはネガティブな感情を書き溜める場所としては使っていないので。

でも幸せなことに人間とは忘れる生き物。 喉元を過ぎれば本当に熱さを忘れてしまうんですよね・・・ よく子育てが終わった世代の女性が育児真っ最中の女性に冷たいことがありますが、あまりに大変すぎて記憶がすっぽり抜け落ちているのも理由のひとつかなー、と思います。

たまに「3人育てるのは2人育てるのと変わらない」、「上2人が赤ちゃんをみてくれたからラクだった」という人がいますが、「おいおいおいおいおい、2人と3人は全然違うわ!」と100回くらい言いたい。 子どもの年が離れていればラクだと思いますが(2人目が3歳以上)、全員2歳差(4歳、2歳、0歳)の3人育児はめちゃくちゃ大変でした。

3月に仕事復帰して長女(3人目)も保育園に入り、最近ようやく生活のペースもつかめてきました。 私も3回の出産時の痛さとかは忘却の彼方ですが、3人育児の大変さは時間があった時にちょこちょことメモしていたので、ようやくトンネルの出口を抜けた感がある今、ここに記録しておこうと思います。

なお自分用に書いたメモをブログに転載する理由ですが、こういう「育児が辛い」系の内容は小町や知恵袋などの掲示板で「がんばってますね!」系の励ましコメントと「望んで産んどいて甘えるな」系の自己責任論コメントの応酬で終わってしまいがちです。 せっかくハフィントンポストに転載の機会を頂いているので、普段掲示板の育児トピックなど読むこともない人の目にも触れるといいな、と思います。
また、私に3人いるため「3人は2人より遥かに大変だった」となっていますが、1人目の時も2人目の時もめちゃくちゃ大変だったと思っていたので、1人育児や2人育児はラクだ、と言っているわけではありません、念のため。
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Three is the new two!

生後2週間の長女(我が家の3人目、末っ子)を妊娠していた時に何人かの友人に言われた言葉があります。

Three is the new two!

「今は子供3人がひと昔前の子供2人に相当するくらいスタンダードなのよ」という意味。
『働く女が産んでいる。』というエントリーに引用したThe Economistの記事に、

最近、カップルが裕福であるほど子どもの数が増えている。 アメリカでは夫の収入がトップ10%の妻が産む子どもの数は100年前のレベルまで回復した。 子沢山であること自体がステイタスなのかもしれない(『ブランジェリーナ効果』と呼ばれる)

とありましたが、確かに私たちの周りでも息子の保育園のお友達の家は全員判で押したように子供2人なのですが、ビジネススクール同級生を見渡すとロンドン組(& アメリカ組)は子供は最低2人で3人いる友人もかなり多いし、4人いる同級生もいます。
この”Three is the new two”というキーワードで検索してみると、やはりアメリカがトレンドをリードしているようで10年も前のUSA Todayの記事に出てきました(フランス人の友人によると、「フランスでは3人が普通」とのことなので英語の記事でヒットしたのがアメリカの記事というだけですが)。
USA Today: For more parents, 3 kids are a charm(子供は3人に惹かれる親が増えている)(2004年)
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