日本では年金を初めとした世代間格差が明らかになって久しいですが、少子高齢化が続く先進国ではどこも似たり寄ったりらしい・・・です。
先月のThe Economistに載っていた『The Pinch: How the Baby Boomers Took Their Children’s Future – And Why They Should Give it Back』というイギリス労働党議員が書いた本のレビュー。
The Economist : Clash of generations
- 人口の中央値は40歳(*1)
- 人口の半分を占める40歳以下のイギリス人が持つ金融資産は全体の15%(*2)
- 1995年と2005年を比較すると、25 – 34歳の持つ資産は減少したにも関わらず、55 – 64歳が持つ資産は3倍になっている(*3)
- ベビーブーマーが60歳か65歳で引退し、インフレにより価値が上昇した持ち家を担保に陽光降り注ぐ地へ移住するのに対し、彼らの子供世代は延々と引き上げられる定年に向かって黙々と働き、膨大な数の高齢者への政府の社会保障によってやせ衰えた確定拠出型年金にせっせと小金を貯めなければならない(*4)
- 若者は家を買うのにも苦労しているが、50 – 59歳の20%近くがセカンド・ホームを持っている
- 金融危機以前から若者の仕事は少なくなっていたが、高齢者の就業率と年収は増加している(*5)
- ベビーブーマーは国による銀行救済とエネルギー・水・食糧危機を防ぐための気候変動対策コストにより、将来世代に火の車の財政を残した