今日は2組のカップルの物語(実話)です。
1999年、ロンドン。
ヘレンとサイモンの夫婦は弁護士として高給を稼いでいたのですが、お金に支配された生活、長時間労働、ロンドン生活のすべてに嫌気がさした2人は弁護士という地位も収入もある職業を捨て、家を売り払って、身ひとつ(ふたつ)で旅に出ます。
行き先は南米。
旅をしている中で、2人はアルゼンチンの小さな町でチョコレートショップを開いているドイツ人に出会います。 何かが心に引っかかった2人。
次にベネズエラでカカオプランテーションに滞在することになり、そこでカカオ栽培の奥深さに魅了されることに。
この2つの出来事が2人の中で結びつき、イギリスに帰った2人がBrighton(ロンドン南西部の街)に開いたのはオーガニックで最高の食材だけを使ったプレミアムチョコレートのお店、Montezuma’s。
“Jungle Fever“、”Spice it Up“、”Gourmet Gorilla“などユニークなネーミングとカラフルでオシャレなパッケージ、溢れんばかりに具(?)が詰まった美味なお味がウケて、今ではイギリスで大人気のチョコレートショップです。
もっとこの2人の話を知りたい方はコチラ→Montezuma’s – About Us
日本で買いたい方はコチラ→【楽天市場】Montezuma’s
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ある2組の冒険起業家の物語
すべては一杯のコーヒーから
今回のロンドン滞在でどうしても会いたかった友達がいます。
それはコーヒーショップで起業したオーストラリア人の友人N。
ビジネススクール同級生の彼は卒業後、ロンドンのサンドイッチ屋で飲食店経営を学ぶために半年間バイトしながら事業計画を練っていました。
以前にも書いたように(→『MBAの同窓会』)MBA卒業後というのは、投資銀行やコンサルなど高給プロフェッショナルのいわゆる「MBA職」につく人が多いので、皆と同じような職につきたい誘惑を退けながら起業の道へ進む(しかも修行のためサンドイッチ屋でバイト)ことは本当に勇気と固い意志がいることです。
彼に最後に会ったのは、まだコーヒーショップをオープンする前。
私のオーストラリア人の夫も「シンガポールで美味しいコーヒーを飲める店が少ない」と常々文句を言っていますが、同じくオーストラリア人のNも「ロンドン一美味しいグルメコーヒーを出す」使命に燃えていました(意外なことに、オーストラリアはカフェ文化が発達していて、シドニーやメルボルンの街のカフェではかなりの確率で美味しいカプチーノが飲めます)。