Tag Archives: 起業家
以前『日本の魅力はデザインと品質』というエントリーで、
日本人の「神は細部に宿る」精神の究極の形は「デザイン」で、日本が今まで得意としてきた「モノづくり」よりもこちらの方が良さを活かせる気がする。
問題はそんなに産業として大きくないのと、それをどうやって世界とコミュニケートしていくか。
と書きましたが、同じ視点と問題意識で世界とコミュニケートする方法に解を与えた新しいコミュニティが誕生しました。
ハーバードビジネススクール(HBS)在学中の矢野莉恵さんと日本好きな外国人同級生2人が「日本のアート力」を世界発信していくために立ち上げた“Streetcanvas”。
日本のアーティストと世界中のアート好きが集まるインターネットコミュニティ。 誰でも、無料で作品を投稿でき、世界中の人に作品を見せることができます。
随時Tシャツデザインコンテストを開催し、コンテストで高い評価を得た作品は、デザイナーズTシャツとしてロサンゼルスで製品化され、ネットを通して世界中で販売されます。
コミュニティメンバーはコンテストにデザインを投稿するだけではなく、審査員として好きな作品に投票・コメントしたり、デザインスクールで世界中のアート好きと交流することが出来ます。
(詳しくは莉恵さんブログ→『莉恵の地球儀』)
Continue reading
7 Comments | tags: アート, ハーバード, 起業家, 日本 | posted in 2. ビジネス・キャリア, 5. 趣味・プライベート, ベンチャー・起業家, 写真・アート
ブログを通して知り合ったAKさん(英オックスフォードMBA留学中)が、とある社会事業プログラムに関わっているのでお知らせ。
Blastbeatというアイルランド発の高校生向け社会事業プログラム。
高校生が「ロックコンサートの企画・運営」を通じてビジネスとは何かを学び、利益の一部を慈善事業に還元することで社会問題への気づきを促すもの。 創業者のRobert Stephensonは若者に音楽ビジネスを起業させて無気力や非行の解決に取り組もうと立ち上げました。 アイルランドで大成功を収めた後、南アフリカ、イギリス、アメリカに展開しています。
百聞は一見にしかず。 この南アフリカの高校生の姿を見てみてください(→こちら)。 ほとんどアフリカ語で何を言ってるかわかりませんが、興奮と情熱が伝わってきます。
Continue reading
3 Comments | tags: 音楽, 起業家, 教育 | posted in 2. ビジネス・キャリア, ベンチャー・起業家
シンガポールで起業しよう!って人がどのくらいいるかわかりませんが、シンガポールには多くの起業支援プログラムがあります。 主にSPRINGというイノベーション推進政府機関が実施しているので、そこからいくつか紹介。
他にもいろいろありますが、これだけ政府が熱心にスタートアップを育てようとしているところは他にないのでは?
Continue reading
2 Comments | tags: シンガポール, ベンチャー, 起業家 | posted in 2. ビジネス・キャリア, ベンチャー・起業家
先週アンドリュー・ロイド・ウェバー(イギリスの著名ミュージカル作曲家)の代表作CATSを見に行ったと書いたら、タイミングよく(自称)日本のアンドリュー・ロイド・ウェバーの友人からメールがきました。
彼の名は大野裕之、ニックネームはチャーリー。
大学のクラスメイトです。
変人の多い我が学部の中でも群を抜く奇才で、高校生のときにロンドンミュージカルに心酔。 出会った大学1年のときにはもう「日本のアンドリュー・ロイド・ウェーバーになる」と豪語しており、在学中に「劇団とっても便利」というとってもふざけた名前の劇団を立ち上げました。
日本のチャップリン研究第一人者(だからニックネームはチャーリー)として「徹子の部屋」にも出ています。
もっと彼の変人ぶりを知りたい方はこちら(↓)。
劇団とっても便利:大野裕之
今回のメールは新しいミュージカルのお知らせだったのですが、主演はかの有名な小柳ルミ子さん。
「若い男に恋をしてしまうすっかり忘れ去られた大女優の役」をルミ子さんが演じるんだそうです・・・
唖然・・・ハハハ、そんなのってありなんだ・・・これは誰の案? →チャーリー?
Continue reading
Leave a comment | tags: ミュージカル, 起業家 | posted in 2. ビジネス・キャリア, ベンチャー・起業家
シンガポールに来て以来、思っていたこと。 反論歓迎。
よく「中国人とインド人は起業家魂(Entrepreneurship)があるけど、日本人は・・・」のような言われ方をすることがありますが、私は人種・民族と起業家魂には全く相関性がないと思っています。
なぜなら中国人、インド人で溢れているのにも関わらず、Entrepreneurshipがない場所があるから。 それは、ここシンガポール。
シンガポールの産業構造は大きく分けて3層構造。
1. 多国籍企業のアジア・パシフィック本社
2. 政府系企業(Government Linked Company = GLCと呼ばれ、シンガポール航空、Singtelなどシンガポール主要産業の中枢を司る)
3. (主に中華系の)家族経営の中小企業
『300人待ちの幼稚園』に書いたように幼少期からの教育競争は熾烈ですが、言語の習得(英語と中国語)に非常に力点が置かれており、上記1.と2.(両方とも大企業)に職を得て成功することがよし、とされており、親が子どもに期待するのも「いい職につく」こと。
起業の形には、”Opportunity driven”(いわゆるベンチャー・ビジネス)と”Necessity driven”(海外で中華レストランを経営する中国人など、仕事がないから必要に迫られ自営するもの)に分けられますが、シンガポールはそのどちらも少ない、という点で日本と同じ。
Continue reading
2 Comments | tags: シンガポール, ベンチャー, 起業家, The Economist | posted in 2. ビジネス・キャリア, ベンチャー・起業家
私の高校時代からの友人が銀座に画廊をオープンしました(右は応接室に飾ってあった、中川一政の「薔薇」)。
高校は大阪、大学は京都、就職してからは東京、と同じ場所にいて、彼が新卒就職した会社を辞め画廊の見習いになってからの苦労を見ていたので、ひとまずオープンに漕ぎ着けられて私も喜んでいます。
本当におめでとう。
銀座の中の銀座にある画廊を訪ねると、いつものとおり(いつも以上に)絵に対する想いを語ってくれました。
彼が扱うのは1900年代初頭に活躍した画家による日本の近代洋画。
「なぜその時代のその絵なの?」という私の問いに
「純粋にいい絵だと思うから」というまっすぐな答え。
江戸時代後期から明治時代にかけて日本が200年の鎖国から覚め、西洋のものが次々と入ってきた頃、当時、日本画を描いていた画家は全く技法も表現も異なる西欧の洋画にひどく衝撃を受けたんだそうです。
そのうち「どうしても自分の目で確かめ技法を身につけたい」という熱い想いを押さえきれない画家たちが自力でヨーロッパ(多くはフランス)に渡り始めます。
Continue reading
2 Comments | tags: 起業家, 日本人 | posted in 2. ビジネス・キャリア, ベンチャー・起業家
いまいちシリーズ化していない起業家応援シリーズですが(ブログの右下のTag Cloudで’起業家’をクリックすると、私の友人起業家たちの話が読めます)、今日はロンドンで日本食レストランをオープンした日本人女性のお話。
私が渡辺彩子さんを知ったのはINSEADの卒業生ニューズレター(↓)。 そう、INSEADの先輩です。
INSEAD : Meet Ayako Watanabe MBA’96D – Founder, Saki Bar & Food Emporium, London
2006年にレストラン激戦地のロンドンで本格日本食(懐石)レストランSaki Bar & Food Emporiumをオープンし、あまたあるレストランの中から数多くの賞を受賞しています。
‘The UK Best Dishes Award’
‘Best Seat in the House’
海外で成功している高級日本食レストランの経営者ってNOBUの松久信幸さんとか、Tetsuya’sの和久田哲也さんとか、シェフ出身で「料理の腕がよく、経営もわかる」人だと思っていたのですが、なんと彩子さんはINSEAD卒業後、ITコンサルのアクセンチュアに勤務すること6年。
思わず「ニューズレター見ました!」とメールしてしまいました。
Continue reading
2 Comments | tags: グルメ, ロンドン, 起業家, INSEAD, 日本人 | posted in 2. ビジネス・キャリア, ベンチャー・起業家
昨日とがらっと異なり、ローテクなベンチャーのお話。
『果たしてヤジ馬なのか歴史の証人なのか』や『すべては一杯のコーヒーから』に書いたように、INSEAD同級生の中には起業し始めた友達も多いのですが、ハイテクではなくローテク・ベンチャーの方がむしろ多い。
(ここから先は18歳以下の読者はご遠慮ください、笑。)
最近聞いた中で一番面白かったのが、フランス人女性が立ち上げたsoft paris(←ロゴをクリックするとwebsiteに飛びますが、人のいるところでブログを読んでいる方は注意しましょう)。 いわゆる「オトナのおもちゃ」(女性向けオンリー)をマルチレベル・マーケティングで販売するビジネスです。
マルチレベル・マーケティングとは販売組織がピラミッド構造をしており、上位販売員が下位販売員を勧誘しトレーニングするシステム(日本では一般的に「マルチ商法」と呼ばれ悪徳商法の一部と勘違いされがち)。
Wikipedia : 連鎖販売取引
簡単に説明すると、Soft Parisの商品に興味のある女性グループを誰かの家に集めてホームパーティーを開き、そこで販売員が商品の紹介をする、といういわゆるホームパーティー商法です。
2年前に始めたのが、すでに販売員が200名になり、フランスで(自社を含め)3社いる中で現在業界(?)2位。 トップとの差を縮めつつあるそうです(そもそも、そんな市場調査、どこで得るのかしらん?)
すごいところにマーケット・ニーズ見つけるなー・・・彼女、INSEADの前職は弁護士だったんですけどね・・・
「抑圧された主婦層が多いマーケット」が狙い目で、日本で展開したい人がいればぜひ提携したいので連絡ください、とのことでした。 ご興味ある方はぜひContactページからご連絡ください。
Continue reading
Leave a comment | tags: 起業家, INSEAD | posted in 2. ビジネス・キャリア, 4. 教養・知識, ベンチャー・起業家, MBA・教育
私は、起業家という人種が好きなので、今日と明日、2日続けて応援ブログです。
red herringという雑誌をご存知ですか?
シリコンバレーにある出版社(雑誌とWeb)で、そのRed Herring社が毎年選ぶ”Red Herring 100″は世界を変える可能性を秘めた革新的なベンチャー企業100社に与えられ、ベンチャー企業の登竜門とも言える名誉ある賞です。
“Red Herring 100 Asia”はそのアジア版。
このたび、今年の”Red Herring 100 Asia”のファイナリスト200社が発表されました。
ふーんとリストを見ていると、何と前職の同僚が会社を辞めて社長に就任したベンチャーの名が。
残念ながら仕事上もプライベートもほとんど絡みがなかったのですが、Red Herring Asiaのファイナリストになっているとは!
本番は12月。 受賞できるといいですね!
去年のRed Herring 100 Asiaの受賞企業(→コチラ)の顔ぶれを見てみると、中国とインドが圧倒的に多い(やっぱり・・・ 今さら驚かない)。
Continue reading
1 Comment | tags: アジア, ベンチャー, 起業家 | posted in 2. ビジネス・キャリア, 4. 教養・知識, ベンチャー・起業家, IT・テクノロジー
『人は意外と会ってくれる』で書いたように、毎日INSEAD卒業生のネットワークを活用しながら、post-MBAのキャリアパスを語り合ったり情報交換したりしています。
そこで気づいたこと。
- INSEAD卒業後、中国に渡った卒業生(中国人及び華僑・華人を除く)はみんな起業家かフリーランスである。
私が個人的に知っている中でINSEAD卒業後、起業して一番成功しているのが、北京に本社を置くEthos TechnologiesというWebシステムディベロッパー。 経営陣は全員私たちのINSEADクラスメイト(うち1人は私の夫とアパートをシェアしていた)で、今は従業員数200名を超え、ノルウェー、スウェーデンにもセールスオフィスを構える、INSEAD起業家の卵の希望の星。
その他にも上海でベンチャーキャピタルを立ち上げていたり、『MBA同級生に見る「フリーエージェント社会の到来」』で書いた2人のようにフリーでコンサルティングをしていたり・・・
彼らに共通するのは「とりあえず中国に行った」こと。
Ethos TechnologiesはちゃんとINSEAD内のビジネスプランコンテストでも入賞(優勝?)して、エンジェル投資家のシード投資を受け、しっかりした事業計画を持って北京に乗り込んだのですが、他の人たちは「これからは中国がくる! とにかく行けば何とかなる!」くらいのノリで行った人も多い(私の友人Zは中国への旅行経験もないまま移住していた)。 まさに、チャイナドリーム。
実際、行ったら本当に何とかなってるみたいです。 きっと、似たような大志を抱く人たちのコミュニティー内の結びつきが固くお互い助け合っているのでしょう。
Continue reading
Leave a comment | tags: フリーランス, 起業家, 海外起業, 中国 | posted in 2. ビジネス・キャリア, 5. 趣味・プライベート, フリーランス, ベンチャー・起業家, 海外に住む