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田舎にヨーロッパ旅行客を呼び込もう

一時帰国した関西では連日36℃の猛暑にもかかわらず、大阪も奈良も京都も外国人観光客で溢れていました。 東大寺や大阪城など9割くらい外国人(中華系)だったのではないでしょうか? 私はインバウンドツーリズムが本格的に飛躍する前にシンガポールに移ったので「おお、これが噂の”爆買い”ツーリストかー」と興味深く眺めていました。

そして、前回書いた祖谷にも大勢の個人旅行の外国人ツーリストがいました。 ワンマン一両列車の土讃線にも乗客は私たち以外にひと組欧米人カップルがいたし、宿泊したゲストハウス モモンガビレッジでは私たち以外は外国人ゲストという日が多かったです。 以前からこのブログで「日本の田舎のコンテンツの魅力は世界的にもすごい」と熱く語っていた私ですが(*1)、「ついに四国の山奥にも来るようになったかー」と感慨を覚えました。 もちろんこのブログとは何の関係もないと思いますが。
*1・・・参照:『日本の田舎の魅力を世界に – 1』『- 2』『住むように旅する京都』

ところで、私たちは訪日観光の市場セグメント的には「海外で子どもを育てる在外日本人」という非常にニッチなセグメントですが、同時に「ヨーロッパに住む家族旅行客」でもあります。 東洋経済に『新・観光立国論』著者のデービット・アトキンソン氏が『なぜ欧州の観光客は日本よりタイを選ぶのか』という記事を寄稿しており、以下のように書いていました。
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美しすぎる町の悲哀

昨日「Dubrovnikは観光地化されすぎててがっかりだった」と書いたのですが、「アドリア海の真珠」というフレーズに偽りはない、すごーくきれいなところなんですよ(ユネスコ世界遺産)。 特に丘の上に上って(スクーターが安く借りれます)見る町の全景は本当に言葉を失うほど綺麗。 美しさを現す自分のボキャブラリーの貧困さが悔やまれるほど。
ただ、住人の数に比して観光客が多すぎ。 城壁の中に住む人の数は1,000人を切りそうだとか(Wikipediaより)。 それに対して2010年に訪れた観光客の数は59万人!(Visit Croatiaより)
当然のことながら城壁の中は、土産物屋・観光客向けレストランなど完全にツーリスト向け、値段もツーリスト・プライスになっており「ローカルが好む隠れ家レストラン」を見つけることなど不可能。
美しすぎてしまったために住民の息づかいがしない町になってしまったのでした。 いくら観光客が殺到してもパリほどの大都市(人口220万人)であれば、まだ生活する街のままなんだけどねー(それでもシャンゼリゼのあたりは近づく気もしないけど)

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円高ではない、これが常態

円高で日本の訪日観光客数が減っているそうで。
foreign_visitor.jpgグラフは前年比訪日外国人数(wbsより)。 今年8月から減少に転じています。
こちらこちらにも以前書きましたが、私の周りでも日本に旅行に行き、気に入ってリピーターになる人が増えており、その結果、日本への理解が進んでいる傾向を喜んでいたのですが、残念・・・
ところで、ニュースでは「円高で輸出産業に打撃」や「カルティエが円高差益還元」など「円高」と表現されていますが、理論上は以前から「円が安すぎる」と言われていました(→『Big Mac指数とミセス・ワタナベ』)。
池田信夫さんのブログで紹介されていた論文でも為替レートの均衡値は以下の通り。

1ドル = 90円
1ユーロ = 132円
1カナダドル = 88円

ということは、つい数ヶ月前まで円安の異常事態が何年も続いていただけで、今は常態に戻ったということです。

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