Tag Archives: 海外就職
こちらでご案内したオフ会をして以来、すっかりブログが途絶えておりすみません。
オフ会の次の週に引っ越し、その直後に次男がナーサリーから変な菌をもらってきて私にうつしてくれたため、私もふらふらになっていました(言い訳)。 まだ咳は残ってますがようやく回復し、家の中も片付いてきました。
さて、20数名が集まったオフ会、今回も素敵なメンツが集まりました。
社会人67%、学生33%。 社会人は日系企業と現地採用がおそらく半々くらい。 学生はMBAなど修士が多いけど、学部レベルやそれ以前から留学していた人も若干名。 ロンドンの前はシンガポール・タイ・北京・ニューヨーク・ノルウェー・ドイツetc. 複数の国の居住経験がある人が多い。 小さい子どもがいる女性は全員がワーキングマザーでした(家族の時間が限られる中での参加、ありがとうございます)。
数年前から「日本の若者内向き論」がメディアで盛んに取り上げられていますが、マジョリティー(=おじさん)によるマイノリティー(=若者)のバッシングに思えてなりません。
とはいえ、海外にいる私が「私も周りはみんな外向き」と言っても、女子会ばかりしながら「周りにいい男がいない」とボヤくのと大して変わらない気がするのでマクロの話は止めてミクロの話を。
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『今日は私の キス記念日』に書いたとおり、私の幸せ構成比はたぶんこんな感じ。
1. 家族 70%
2. 環境・プライベート 20%
3. 仕事 10%
夫がいるシンガポールに引っ越し子どもが生まれたことで1.を押さえ、ロンドンに引っ越したことで2.を押さえたので、3.の大幅てこ入れが必要でした。
キャリアチェンジは、「場所(Location)・業界(Industry)・職種(Function)の3つ全部を変えることは難しいが、1つか2つなら可能」という言い方をよくするのですが、いろいろなケースを見ていると、場所(Location)を変えるのが一番大変(特にアジア→ヨーロッパなど地域を超える場合、もちろん社内異動などは除く)、次に業界(Industry)、いったん業界または会社に入ってしまえばその中で職種(Function)チェンジすることは意外と簡単(『求職者の心構え』で書いたフェラーリにアルバイトで入って最後は戦略部門に移ったケースなど)。
なので、住みたい場所がある人はまずそっちを押さえるのはけっこう重要だと思います(住む場所よりやりたいことの方が重要って人はこの限りではない)。 日本人の海外就職に一番大きく立ちはだかるのはVISAだし。
話を戻して、去年の夏頃からちょこちょこと友人から依頼があった仕事をしていた私ですが、今年の初めからまじめに就職活動を開始しました。 就職活動は自分ができることと相手(雇用主)が求めることをマッチさせる作業なので、自分の経験(業界・地域・プロダクトetc.)やスキルをブロック化していきます。 ヨーロッパでの仕事経験がないので圧倒的に不利な上に、自分ができること(イメージは大きなブロックがけっこうたくさん、笑)から今いるマーケットで求められていないことを除いていくと、どんどんブロックが小さくなっちゃうんですよね、やったことある人はわかると思いますが。
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某地方国立大学の大学3年生Tさんから、久しぶりにMBA関連の質問を頂きました。
MBAを受験するにあたり、各スクールは出身大学のレベルをどの程度参考にするものなのでしょうか?
東京大学、京都大学といった大学でないとTOPスクールには相手にしてもらえなのでしょうか?
私がINSEADに行ったのはもう7年も前になってしまったのですが、つい最近まで受験生のインタビュアー(面接官)をしていたこともあるので(→『”泣かせる”夢を持つ人、持たない人』)、回答を試みます。
まず、大前提として、
MBAに入りやすいように、自分の人生を曲げるのはやめましょう。
理由は、
自分の市場価値を上げるために生きる人って、「魚市場で高く売られるために生け簀で太らされながら生きる養殖場の魚」みたい。(『愛の日記:人の市場価値』より)
だからです。
その大前提で、ストレートに質問に答えると、日本の大学の学歴はあんまり関係ないです。 全く関係ないとは言わないが、学歴は小さな要素で他でいくらでも挽回可能。 他がつまんないと箸にも棒にも引っかからない。
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去年初めに、「は? 子どもできるのにシンガポールからロンドンに引っ越すって順番逆じゃないの?」と言われつつ、シンガポールからロンドンに移って重税と高い家賃・チャイルドケアに苦しんでいる私たちですが(涙)、時代のトレンドはまだまだ人をアジアへと向かわせている、という記事がThe Economistに載っていました。
(私たちの話は→『ロンドンに引っ越します。』)
The Economist : Go east, young moneyman
成熟国出身者が成長著しいアジア市場の勢いに乗ってキャリアアップさせようとしている現象は以前『成熟国出身者のキャリア戦略』に書きましたが、この記事は金融業界に限った話。 もっともモビリティーの高い業界ですね、それにしても彼らはよく頻繁に国境を越えて転職します。
金融業界のプロフェッショナルが仕事を求めて他国へ行くときの行き先トップ3が右のリスト。 アメリカ(ウォール街)・イギリス(シティ)・香港・シンガポールの4都市で人材を取り合っているだけに見えますが・・・ 世界の金融の中心地はこの4都市(+プライベートバンキングのスイスと、やや見劣りするが急成長中の上海)になっているようです。
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今日は私の友人が立ち上げた団体、『米国大学院学生会』のお知らせです。
『米国大学院学生会』とは、
アメリカに学ぶ日本人留学生有志が、その後に続かんとする日本の後輩たちを応援するために立ち上げた団体
で、
日本で一般的な語学留学、交換留学や企業派遣ではなく、アメリカ人と同じ一般の学生として入学し、長期間腰をすえて研究や勉強に励み、そして学位の取得を目指す「学位留学」
を対象としているそう。
私は『就活中の学生へ – 1』というエントリーで就職活動中の大学3年生へのアドバイスとして「大学院留学目指したら?」と勧めるくらい学位留学はお勧めしています(私自身はアメリカ留学ではなかったのでアメリカじゃなくてもいいと思うけど、『グローバル学生争奪戦』のランキングでわかるように高等教育はやはりアメリカ強し、『誰でもアメリカ人になれるアメリカ』ですから)。
また、海外就職についての相談もよく個別にメールで受け取るのですが、これもよっぽど即海外就職できるスキルや経験がない限り留学をお勧めします(最近シンガポールで就職したいって人が多いです、「イギリスで」っていうメールは全然来ない、笑。 アジアへの時代の風を感じるなー・・・)
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最近話をした2人の友人の話。 年は10歳違うし、年収もケタが違うのですが、私には2人がダブって見えました。
北京生まれ北京育ちの中国人。 高校卒業まで北京だったが、大学はイギリスへ(どこか忘れたけどオックスフォードとか英トップ5のどこか)。
大学卒業後は米大手会計事務所に会計士として就職し、ロンドンと香港で働く。
INSEAD(フランス)でMBA取得。 当時、「私はもう中国(大陸)には帰れないし、帰りたくない。 フェアな実力社会で自由な欧米式生活に慣れきっているし、下方婚志向でキャリア女性を好まない中国人と結婚できるわけがない」と断言していたのが印象的。
INSEAD卒業後は、英系投資銀行(香港オフィス)へキャリアチェンジ。 INSEAD同級生のスペイン人J(戦略コンサル、NYオフィス)と香港 – NYの遠距離恋愛開始。
勤務先の投資銀行を説得し5ヵ月後にNYオフィスに転勤成功、1年後にJと結婚。
NYアッパーウェストにある高級アパートに住み、2人の子供を育てながら(フルタイムナニー付)、今なおウォールストリートの(数少なくなった)投資銀行でキャリアの階段を駆け上る。
今年5月の卒業5周年同窓会(→『5年目の同窓会』)には2人の子供をナニーに預け、Jと出席。 私たちのロンドン引っ越し計画に「いいなー、私もロンドン住みたいなー」と言っていた・・・かと思うと、ある米系名門投資銀行(ロンドンオフィス)のヘッドハントを受け、家族と共に1月からロンドン暮らしだと言うメールがつい先日届いた。
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10 Comments | tags: 西水美恵子, 大前研一, 教育, 海外就職, 中国人 | posted in 2. ビジネス・キャリア, 4. 教養・知識, MBA・教育, 企業・会社員
結構よく「どういうVISAでイギリスに行くのか?」と聞かれるので書いておきます。 海外で働こうとすると、避けて通れない問題ですものね、VISA。
ただし、ほとんどの日本人には全く関係ないVISAですし、外国で永住権を取ろうと苦労している人からは刺されそうな内容ですが・・・
もともと、夫の会社で転勤という形なので、夫の会社がスポンサーとなり労働許可付VISAはおりるのですが、この方法は会社にとっても高コスト(*1)だし、本人にとっても転職が容易ではない(*2)ので、違うVISAで行くことにしました。
*1・・・なぜ同じような人材がイギリス国内で雇用できないのか、EEA欧州経済圏に適格者がいないことを証明するために求人広告を出す必要がある、などコストがかかる。 会社ごとにスポンサーできる人員の上限もあるはず。
*2・・・スポンサーである会社あってのVISAなので、転職の場合はスポンサーとなってくれる企業を探す必要があり、労働許可証を必要としないEU出身者と比べ不利となる。
この「違うVISA」とは”UK Ancestry Visa”と言う、
1. The Commonwealth(イギリス連邦)の市民
2. 祖父母のうち1人がイギリス国籍を持っている/持っていた
という条件を満たしていれば、「イギリス人を祖先に持つ」とみなされ、「血縁関係を証明」でき、「イギリスで働く気」があれば(職の内定はなくてもよい)、5年有効の労働許可付VISAがおりてしまうという、トランプのジョーカーみたいなもの(5年経つと自動的に永住権申請資格がある)。
The Commonwealthとは大英帝国の植民地だった国が独立後も緩やかな連合体を形成している仲良しクラブ(加盟国:カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなど)のことですが、単に集まってクリケットして遊んでるだけじゃなくて、実質的なメリットもあったのね・・・
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2 Comments | tags: イギリス, VISA, 海外移住, 海外就職 | posted in 5. 趣味・プライベート, 海外に住む
シリコンバレーのように強度なネットワーク社会ではstrong tie(職場の同僚など毎日一緒に過ごす濃い付き合い)よりweak tie(普段あまり会わない人との薄い付き合い)が大事という話はよく聞きます。 過去に『求職者の心構え』として書いたことあるし、渡辺千賀さんの『ヒューマン2.0 – web新時代の働き方(かもしれない) 』
にもこうありました。
Mark Granovetterの著書『Getting a Job』
によれば、職探しをした人の56%が個人的なツテで職を得、しかもその83%はあまりよく知らない「薄い付き合い(weak tie)」経由のものだった
週末、その典型的な例を目の前で見てしまったのでここに再現。
土曜の晩、Toastmasters(→『Toastmasters@シンガポール』)で知り合った香港人Sとその旦那さんフランス人Pの送別会BBQに行ってきました。 場所はSのコンドミニアムのプールサイド(シンガポールは暑いのでBBQは夜、コンドの共有スペースでやることが多い)。
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9 Comments | tags: ネットワーキング, 海外就職 | posted in 2. ビジネス・キャリア, 7. 心・精神, 人脈・ネットワーキング, 企業・会社員
今日はこのブログも情報収集のために活用しながら見事、シンガポールで職を見つけ1月から新生活を始める本間さんのお話(『渡辺千賀のはたらけシリコンバレー』風にお届けします)。
本間さんと言えば『世界級ライフスタイルのための婚活』に登場したご夫婦(JTPAツアーでシリコンバレーで出会う)の奥さまの方です。
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JTPAシリコンバレーツアーに参加して以来、「30歳までに日本以外の国で働きたい」と思っていた。 ツアー中に会って、性格も夢も近い旦那さんと結婚したのが2008年9月。 2009年5月には『第2回 世界級ライフスタイルをつくる会@シンガポール』参加ついでに旦那さんとともにシンガポールを視察。 暮らしやすそうなシンガポールの環境に「ここだ!」と確信した。
帰国後、シンガポールの大手日系人材紹介会社の登録会兼相談会に参加し、シンガポールの仕事状況について話を聞きに行った。 事務職の給料はSGD2,500からなのに、家は安くてSGD1,500(=約10万円)からと聞いて、シンガポールの家賃の高さにびっくり(後に、もっと安い賃貸もあるとわかって一安心)。 さらに希望する出版関連の仕事はほとんどない!という現実を突きつけられて、「シンガポールで働くなら営業事務や一般事務で手を打つしかないのかな・・・」と、意気消沈。 いちおう人材紹介会社への登録だけはしておいた。
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6 Comments | tags: シンガポール, 海外就職 | posted in 2. ビジネス・キャリア, 5. 趣味・プライベート, 海外に住む, 企業・会社員
「アービトラージ」という言葉は「サンクコスト」と同じく日本語で言われても(「アービトラージ」の日本語訳は「裁定取引」)うまく意味が伝わらないなー、と思っていたのですが、最近そのままカタカナで使う例をよく見かける気がするので(例:「国際的制度アービトラージ」)、そのまま使います。
元々は「同じ価値を持つ商品の価格差を利用して、利鞘を稼ぐ取引のこと」ですが、広義には「国内と海外、現在と未来、既知と未知、需要と供給、欲求と充足、価値と無価値、過剰と不足などのギャップを埋める行為」でほとんどの経済活動はアービトラージから生まれたとも言えます。
今日はそのうち言語・文化のギャップを埋める言語・文化アービトラージャー(アービトラージする人)に絞ります。
よく「英語屋なんて英語だけで仕事ができないからダメだ」とか「海外で働く日本人のほとんどは日本企業か日本人相手の仕事をしている」と言語・文化アービトラージャーをバカにする人がいるのですが、「一側面しか見てないし、批判のポイントずれてるなー」というのが率直な印象。
まず、言語・文化アービトラージャーの需要は相互依存を強める世界経済の中で加速度的に増していると思います。 いわゆる「仕事」(技術開発・セールス・マーケティング・経営、etc.何でもいいけど)にプラスαで対象市場の言語・文化を理解しギャップを埋められる人は業界問わず求められています。
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7 Comments | tags: キャリア, 多文化, 日本企業, 海外就職 | posted in 2. ビジネス・キャリア, 企業・会社員