今日、ロンドンのシンガポール領事館まで出向き、シンガポール永住権を放棄する申請をしてきました。
私が取得した経緯はこちら→『”シンガポール市民になりませんか?”』、『シンガポール永住権取得!』
(最近のシンガポール永住権取得は私が取得した頃よりハードルが上がっているようなので、最新の情報はご自分でシンガポール入国管理局にお問い合わせください)
せっかく取得した永住権を何も自ら放棄しなくても・・・と思われるかもしれませんが、理由はCPF(シンガポールの年金・医療保険積立制度)です。 CPFについては『社保庁は見習ってほしいCPF』に詳しく書いていますが、個人口座に積み立てられるもので、他国に移住する際は引出しができるのです(そのためには永住権の放棄が必要)。
シンガポールに今後住む予定のない人にとって、CPF口座にある積立金はキャッシュ(現金)と同じ、引き出すことにしました。 永住権放棄には一抹の寂しさも感じましたが、まあ、永住権のコレクターになっても仕方ないし。
相互扶助型の国民年金の積立て額不足は高齢化が進む先進国政府にとっては頭の痛い問題で、それを解決する個人積立はオーストラリアでもSuperannuationと呼ばれてすでに導入されています。 他の国でもあるのかなー? 『海外居住者の年金ポータビリティー』も私たちのような根なし草にとっては重要問題。
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シンガポール永住権放棄・・・
二重兵役の義務
ある人によると「世界一簡単に永住権(Permanent Residency)が取得できる国」(*1)であるシンガポール、私の周りにも永住権保持者(Singapore PR)がうようよいます(*2)。 現在、シンガポールの人口が約500万人、うち市民が320万人(64%)、PRが53万人(11%)、残りが外国人なのでどれだけ外国人の多い街かわかることでしょう(Statistics Singapore)。
*1・・・どこの国でもそうだけど、その国に留学するのは長期滞在→永住への最も近道(血縁関係がない場合)。 INSEADの場合、1)2ヵ月 x 5ターム = 10ヵ月間のプログラム中、3ターム(= 6ヵ月)をシンガポールキャンパスで過ごすこと、2)シンガポールキャンパスで卒業すること、の2つを満たし、卒業後シンガポール内で職を見つけると永住権申請資格があります(2004年時点)。 夫はこの方法でPRを取得し、私はPRの配偶者としてPR取得しました(→『シンガポール永住権取得!』)。
*2・・・日本人永住者は意外と少なく、在留邦人25,969人中、永住者は1,352人のみ(外務省 海外在留邦人数統計 平成20年速報版)。 民間企業関係者が多く、2 – 5年で帰る人が多いため、と思われます。
永住権はワーク・パーミット・ホルダー(シンガポールではEmployment Pass)と異なり市民に準じるような利点(ベネフィットについては下記リンク参照)も多いですが、一方で義務も生じます。
Singapore Permanent Residence – Benefits and Drawbacks
シンガポールPRの間で最もよく出るトピックが「第二世代PRに課せられるNational Service(兵役)の義務」。
グローバル富裕層争奪戦
シンガポールを拠点としグローバルに投資するベンチャーキャピタルのマネージング・パートナー(ベンチャーキャピタルを立ち上げたトップ)の方と話していた時に、シンガポール政府のEDB(= Economic Development Board、経済開発庁)と移民局が共同で推進しているGlobal Investor Programについて詳しく教えてもらいました。
Global Investor Programとは世界中から投資家、起業家、企業家トップの資本・ビジネスをシンガポールに誘致するプログラムで、移民政策と密接に連携しています。
やはり話題になっているのは、一定金額以上投資すれば永住権の取れる点でしょうか。 以下の条件を満たせば本人と家族に永住権申請資格があります(EDB : Permanent Residence for Investorsより)。
Global Investor Programは2009年9月に大幅に下記より条件変更されています。 最新の情報はEDBサイトでお確かめください。
1. Invest at least S$1 million in a new business startup or expansion of an existing business operation or
2. Invest at least S$1.5 million in a new business startup, expansion of an existing operation, approved Singapore-incorporated venture capital fund or Singapore-incorporated foundation or trust that focuses on economic development or
3. Invest at least S$2 million in a new business startup, expansion of an existing operation, approved Singapore-incorporated venture capital fund or Singapore-incorporated foundation or trust that focuses on economic development. Residential property can be purchased with not more than 50% of the investment amount.
シンガポール永住権取得!
昨日のニュースは衝撃的でした。
NIKKEI NET:シンガポールが日本を抜く 1人あたりGDP
住んでいながらなんですが、「え?そんなに豊かな国だったの?」と。
政府の積極的な外国企業と外国人誘致策の賜物です。
そんな外国人である私にも、『シンガポール市民になりませんか?』に書いた通り、永住権(Permanent Residence)の申請許可(仮)が下りてから健康診断受けたり諸々手続きを踏み、ようやく昨日、本許可が下りました!
現在450万人の人口を40-50年後には650万人にする!というシンガポール政府の野心的な政策の下に続々と移民が集まっているので、シンガポール移民局はいつ行っても職員が処理できる数を遥かに超えた人数がわんさかいます。
昨日もたっぷり合計3時間以上待ちました(申請しに行ったときは、整理番号を取ったら私の前に100人待ちで4時間待ちました・・・)。
"シンガポール市民になりませんか?"
ハネムーン&夏休みのためイタリアに2週間、友達に会う&移住先候補視察のためロンドンに1週間行っていたので、3週間ほど留守にしていました。
初めたばかりのブログを3週間もお休みするのが気がひけたので、旅行中は指定日投稿にしていました。
その間、コメントをくださった方、リアルタイムにお返事できず申し訳ありませんでした。
これからはリアルタイムに投稿&お返事しますので、ぜひコメントお寄せくださいね。
旅行中に、嬉しいことが!
4ヵ月ほど前にシンガポール移民局に申請していたシンガポール永住権(=Permanent Residence, PRと略)の許可が下りました。永住権保持者はシンガポール市民と似たような、さまざまなベネフィットが受けられます(特に年金制度のわかりやすさ、使いやすさは日本政府に爪の垢を煎じて飲んでほしいくらいです)。
私は夫が永住権保持者であるため、シンガポールに一度も長期滞在することなく永住権の許可が下りましたが(配偶者や直系親族ではない外国人が永住権を得ようとすると、通常シンガポールでの滞在実績が必要です)、シンガポールは国策として優秀な外国人を積極的に誘致しているので、高学歴・職歴のある外国人にとって永住権の取得は驚くほど簡単です。
書類を提出しただけで、一度も質問されることなくあっさりと永住権申請許可が下りた私ですが、最近もっと面白い話を聞きました。